ゴールデンウイーク3日目。
 
って言っても、明日はバイトですが。仕事はなかなか進みません。なんで進まないのかって、そうです、働いている時間より圧倒的に悩んでいる、迷っている時間が多いってことにさっき気が付きました。
 
悩むことも考えることも大事だけど、無駄に悩んでるような……。決断力が欲しいです。
 
ところで、標題に書いた「ブラックペアン」は、今季のTBS系の日曜ドラマ。二宮和也くんが主演で、その他竹内涼真くんとか、人気の俳優さんがいろいろ出ています。ニノがいやなやつだけど腕の立つ外科医で、竹内涼真くんが二ノにいじられている研修医。世界で唯一の手技をもった教授が内野聖陽さん。腕のいいニノと対極に、腕に自信がない人でも手術できるツールの開発に血道をあげている小泉孝太郎。なんかそういうドラマです。
 
私は、日曜日は鉄腕ダッシュ(これからどうなるのか……)を見て、大河をみて、Nスぺをみてというのがお決まりのテレビっ子コースなので、民放のドラマはいつもみないんですが、いまはネットという便利なものがありまして。さっき遅ればせながら第2話をみました。
 
それで、ううーん。これは!!!とちょっとショックを受けたのでした。
 
海堂尊さんの原作では、主題になるの消化器外科というか、主に食道を扱う外科のようなのですが、ドラマではわかりやすく心臓外科になっています。それが私などには引っかかるのです。
 
なにせ、扱われているのは私と同じ病気ですから。
 
主に、僧帽弁の弁膜症が扱われています。大動脈弁とかほかの弁のももちろんありますが。ドラマとしてはこれまで、拡張型心筋症にたいするバチスタ手術とか心臓移植とか、そういう派手なものが多かったので、弁膜症を得意としているとうたう大学病院の医局が出てくるなんてびっくりです。なんでなんでしょう。
 
内野聖陽さん演じる教授がやる手術が、たしか佐伯式とかいって、心臓を止めないで弁形成をする?いや、置換ならまだわかるけどとか、頭に疑問符をたくさん並べながら見てしまいました。
 
弁膜症っていうのは、開きにくくなる狭窄症、ちゃんと閉じなくなる閉鎖不全、開きにくいし閉じない閉鎖不全狭窄症とかあるんです。弁膜症の手術だけに限っていえば、どの弁かにもよりますが、開胸しないカテーテルでやる手術とか、機械を差し込んでやる低侵襲手術とか、いろいろどんどん発展しているので、こういうドラマがあってもおかしくないのかな。高齢化が進んで、老化=石灰化による弁膜症も増えているから、手術を受ける人も増えているのかも。
 
ちなみに私は、弁置換ではなく、自分の弁組織を活かした形成術を希望したので、当時は低侵襲手術という選択肢はまったく考えませんでした。病気になってから手術をするまでの時間が長かったこともあるけど、リスクを犯すよりきっちり治してほしかったので、がっつり胸を開いてチクチク縫ってもらいました。そして、普通の病院では「置換しましょう。機械弁いれましょう」って言われちゃってたので、最大限形成の可能性を追求してくれる先生を選んで手術しました。機械弁にすると、血をかたまりにくくする薬を飲み続けなくちゃいけないので。
 
手術が怖いからなるべく傷が残らないほうがいからって人もいるけど、ちゃんと目視しないで手さぐりで「この辺かなー」ってやる手術のほうが怖くないですか?うまくいかなかったら結局開くわけですし、あるいは開くかどうかドラマみたいに先生が手術台の前でパニクるかも?いや、まさかまさか。私は、まだこの先人生長いから、できるだけ人工物をいれない状況を選びたかったんです。とはいえ、私が手術をしてから9年です。この間に、もっと確実性のあるツールが出てきているから、いまやるとしたらまた少し選択肢も広がるのかもしれませんが。
 
なので、小泉孝太郎くんがやろうとしている、だれにでもできる手術はすごいなと思うけど、どんなことにも絶対なんてあり得ないんですよね。だれにでもできるからって腕のない医者に手術されて失敗されたら困るなーと思う。簡単というのは患者さんの負担が少なくなるという意味では価値が大きいけど、それでも外科医はちゃんと腕を磨いておかないとヤバいと思う……と、どっちかというとニノや内野さん派ですね、私は。
 
それにしても、いろんなところで釘づけにしてくれるドラマです。
 
竹内涼真くんは研修医で、医局で一人黙々と糸と針を使って縫合の練習してるんですね。その縫い目をみて……
 
「えーん、もっときれいに縫ってよー!!!」
 
ドラマで出てくるのは、血管縫合とかなので(もっとちゃんとやらないと動脈血ぷしゅー!!!です)縫い目の美しさは関係ないですけれど。私は、術後半年くらいで胸の真ん中の縫い目から糸が出て来ちゃって抜いてもらいに行きました。皮膚から黒い糸がブスって出てるのはあまり衛生的じゃないかなと思ったので。っていうか、嫌でしょう、ふつうに。
 
あと、手術台に患者が胸開いてのっかっているのに、その周りで医者がもめるもめる。「はやくしてー!!!!」ってつい思ってしまいました。
 
「ニノも黒いこと言ってないでさっさとやりなさいよ!!」って、ほとんど自分のことのように見てしまうんですよね。ああでも、ドラマのなかでは心臓止めないで、動かしながらやってる設定なんですよねえ。だから、患者さんの負担は小さいのだろうな。すごいですよね、ほんと。
 
そういう意味では私は一回死んでるからな。
 
自分では、麻酔うちながら「1、2、3・・・・・・・」って数える途中で意識落ちて、気が付いたらICUだったんで、あっという間でしたけれど。
 
そうそう、開胸して心臓あけてやる手術でも、いまはあんまり輸血ってしないみたいなんですよ。事前に自己血を貯血したりもしますし。
 
私は、貧血がひどかったのと(多分、心臓のせい)、出血多かったかで、結局輸血しましたが、術前に「しないとは思うけど、輸血することになってもいいよね?」っていう書類にサインさせられました。つまり、輸血しないで終わる人も結構いるということですね。いいな。私は輸血しちゃったので、もう献血もできません。
 
ああ、なんかいっぱい書いた割に山も落ちもない……。