お父さん犬を探して迎えた家族 ボロボロだった老犬が知った幸せ
公益財団法人動物環境・福祉協会Eva (代表杉本彩さん)は、
劣悪な環境や虐待と思われる扱いの繁殖業者を刑事告発しておられますが、
9月に警察に告発し受理された長野県のケースは、
陣痛が来た母犬の四肢を縛り、毎回、まったく素人の事業者が、無麻酔でお腹を割いて、
仔犬を取り上げていた、残虐な鬼畜のような行為でした。
長野県松本市劣悪繁殖事業者を刑事告発・受理 - 公益財団法人動物環境・福祉協会Eva
勿論このような非道な繁殖業者は例外でしょうし、
動物愛護法の改正は繁殖犬の待遇を好転させているとは思いますが、
法律の網をかいくぐって、劣悪飼育をする繁殖場は今も存在しています。
上記の繁殖業者は、全ての犬の所有権を同業者に移したということですから、
所有権を放棄させて保護し、一般家庭に譲渡することは、かなわなくなりました。
シッポさんから、ほっとするエピソードをご紹介します。
Sippo さんよりご紹介します。青字は転載部分です。
お父さん犬を探して迎えた家族 ボロボロだった老犬が知った幸せ
https://sippo.asahi.com/article/12393974
ブリーダーのもとで、子犬を産ませる繁殖犬として長く働いたオス犬が、
“娘犬”が暮らす家に迎えられた。
当初は被毛もボロボロで、歩くことさえできず、目や耳も不自由だった。
だが、家族に愛情を注がれて活発になり、余命を1年、また1年と延ばしていった。
要約:
T代さんは、ペットショップから迎えたトイプードルの女の子アネラちゃんを大事にしておられましたが、
保護団体のお手伝いを始めたことで繁殖犬の存在を知り、
我が子の親を引き取りたいと思うようになりました。
ネットで捜索した繁殖場に電話すると、お父さん犬がまだ存命で、
あと1回の繁殖が済んだらもう要らないと言われたそうです。
それからいろいろな段階を踏んで、父犬モアナは、T代さんの正式な家族になりました。
「余命1年」が伸びていった
当時のモアナは、体重わずか1.5キロ。
繁殖中にけがをしたようで、腰の骨は折れたまま固まっていた。
立ち上がっても、歩くのもままならなかった。
「病院で内臓も診てもらいましたが、この状態だと『一年もてばいい』といわれました。
あの時、ブリーダーに問い合わせなければ、処分対象になっていたのかもしれません。
飼い主として最後まで見守りたいと言うと、
獣医さんも『できる限りのことをする』と言ってくださいました」
モアナは可愛がられて過ごし、「余命」とされた1年が2年、3年と延び、今年1月で4年を迎えました。
さよならの向こう側
急変したのは、3月だった。
モアナが急に体調を崩した。
動物病院で調べてもらうと、肺のわかりづらい部分にガンがあり、心臓のほうに転移していた。
高度医療センターで治療もしたが、救うことはできなかった。
「モアナを見て、保護犬の存在を初めて知った人もいました。
はじめはボロボロで、どうしたの? と思われていた子が、どんどん可愛くなっていって。
その姿を見た人たちから優しい言葉をかけてもらい、新しい友だちも増えました。
おじいちゃん犬にもできることがたくさんあって、モアナも人をどんどん好きになってくれて、嬉しかった」
モアナがいなくなると、アネラは声がかれるほど鳴いた。
「晩年はせめて穏やかにいう気持ちでしたが、モアナからこちらがたくさんの幸せをもらった。
救った命に、私が救われていたんです」
モアナはきっと、雲の向こうから見守っていることだろう。
記事:
小説など創作活動を経て90年代からペットの取材を手がける。2011年~2017年「週刊朝日」記者。
2017年から「sippo」ライター。
猫歴約30年。今は16歳の黒猫イヌオと、2歳のキジ猫はっぴー(ふまたん)と暮らす。@megmilk8686
この記事を紹介させて頂きまして、感謝申し上げます。
全文はリンクよりご覧ください。
今日もお出で下さいまして、ありがとうございました。