ショコラのこと | フィリオとショコラのちいさなおうち

ショコラのこと

 

 

ショコラは繁殖場レスキュー犬です。

10年もの長い年月を、劣悪な繁殖場に囚われていました。

彼女がうちの子になってくれた初めの頃、家庭犬なら当たり前の、水を飲む習慣がありませんでした。

散歩をしたことがなく肉球が赤ちゃんのままのピンク色だったことにも、かあさんは怒りましたが、

水を貰えていなかっただろうことには、怒りを越えて強い衝撃を受けたものです。

水分補給が足りず、彼女は数日に一度、踏ん張って踏ん張ってカチカチの小石のようなうんちをしました。

 

2020.1.28の拙ブログの一文はこうです。

『 明るい陽差しの中で、ピチャピチャと音を立て飛沫をまき散らし、ショコラがお水を飲んでいます。

飛沫は光のように輝いて、かあさんはその幸せな風景に見とれます。

満足したら、彼女はかあさんのところに走ってきて、賢く飲めたね!と頭を撫でて貰い、

あわよくばかあさんの服で、濡れた口を拭うでしょう。

 

この子が我が家にやってきたばかりの頃、この子は水を飲む習慣も、定期的にご飯がもらえる習慣も、

知りませんでした。

想像もつきませんでしたが、多分、不定期に与えるドッグフードに水を掛けていたのだと思います。

我が家にやってきて、彼女はすぐに家族全員に懐き、賢い子でトイレなどの躾けも簡単に覚えました。

でも、身に沁み込んだ習慣を変えるのは、なかなかに大変でした。

未だにご飯だよと呼ぶと、嬉しそうに跳んではきますが、

お皿を前に「これ、本当に貰っていいの?食べてもいいの?」と聞きますので、

「おあがり、おあがり、ショコちゃんのよ」と、何度も言ってやらないと食べられません。

 

小石のようなコロコロのうんちを、何日か置きに必死で踏ん張って出していたことも、

手のひらに乗せて口元に持って行かないと食べられなかったご飯も、今は昔話になりました。

成長期に栄養が足りず小さな骨格なのに、食べさせ過ぎて肥満にしてしまいましたが、

良く食べ、良く出し、彼女はいつもかあさんに、幸せと喜びをくれます。  

 

ショコラが私どもの可愛い娘になってくれて、4年半が過ぎました。

今でも知らない人や環境が怖いなどのトラウマを持ち、そしてそれは一生涯持ち続けて行くのでしょうが、

彼女はすっかりこの家族になじんで、フィリオが大好きで、穏やかな懐っこい、可愛い家庭犬となりました。

どうぞ、怖くて泣き叫んで声帯をつぶされたのだろうこの子の過去を知り、

現在も劣悪なパピーミルは存在していることを知ってください。

もしあなたやあなたのお知り合いが犬を飼おうと思われましたら、

どうぞ、ペットショップで命を買わず、保護犬を貰うという選択肢があることを思い出して下さい。

 

今日の子供達です。

 

 

 

 

 
 
今日もお出で下さいまして、ありがとうございました。