「命」と暮らす責任ときちんと向き合う
この頃フィリオは、なかなか老獪に策を弄するのです。
手作りご飯で育った彼は、治療食(ドッグフード)が嫌で、又これがべらぼうにまずく、
かあさんはブロッコリーやカボチャなどの野菜類や鶏ささみなどを混ぜ、なんとか誤魔化していました。
慣れてくるとそれも彼は飽きて、食べずにいたらかあさんがもっと美味しい物をくれるだろうとハンストし、
かあさんの顔色を窺ったり、キッチンをウロウロしてそれとなく見張ったりしています。
ここで心を鬼にして放っておけば、お腹が空いたら食べるのでしょうに、
母親にとって我が子がたらふく満腹するのは何より安堵し、嬉しい事ですので、かあさんはついつい、
赤身のお肉を茹でたのとか、ささ身をカリカリにローストしたものとかを振りかける、奥の手を使ってしまいます。
彼はその心理を見透かしていて、待っているのです。
これでは治療食の意味がありません。
子供達の方が一枚も二枚もうわ手だと、とうさんはかあさんを嗤うのですが。
ショコラは廉価のドッグフードを不定期に与えられていたようで、今のごはんは何でもご馳走です。
それでもフィリオはショコラの、ショコラはフィリオのご飯がうらやましい風で、
相手の方が自分より美味しいものを貰っているのではないかと疑っているようです。
ドッグフード以外は同じ内容ですのにね。
さすがに相手のお皿を狙ったりはしませんが、ショコラが食べこぼした(歯がないので食べ散らします)
ごはんを、フィリオはこっそり味見します。
フィリオ、それはちょっと、いじましいよ、自分の治療食をお食べ!
昨夜、炬燵に入っているかあさんの左膝にフィリオが、背中にショコラが貼り付いていましたが、
ちょっと席を立って戻ってくると、こうなっていました。
FBより、 HUG さんの投稿をご紹介します。青字は転載です。
最初からしっかりと「命」と暮らす責任を考えれば 誰もがこうなる事をわかるはずです。
犬も猫も10年、15年、それ以上生きると云う事は 最初からわかっている事です。
少子化の今こんな現状なのに
ペット業界は 高齢者への仔犬や仔猫の販売で利益を上げ続けようと考えています。
数年前に参加したペット業界の見本市である「インターペット」では
動物と暮らす事が人間の健康促進になると云う調査結果を根拠に
高齢者へ向けたペットの販売を推進しようと気勢を上げていました。
この問題に対する対策は老犬ホームを増やす事や、ペット信託制度の充実などではありません。
動物の飼養施設に明確な規制がない現状でそれを対策にする事が
どんな状況を生むのかは想像するまでもありません。
対策は ペットと暮らす飼い主と飼い主になろうとする人々が 「命」と暮らす責任ときちんと向き合う事です。
犬や猫たちは人間を癒す為の道具ではありません。
元記事:日経新聞
高齢飼い主、老犬介護困難 「最期みとって」相談次々
今日もお出で下さいまして、ありがとうございました。