FIGLIO -おばあちゃんの部屋 2ー | フィリオとショコラのちいさなおうち

FIGLIO -おばあちゃんの部屋 2ー


FIGLIO -フィリオへの伝言

週末は三人でおばあちゃんを訪問するのが恒例になっていますが、顔を見るたび安堵する想いと、老化の階段を除々に確実に上っている現実への想いが、複雑にからんで押し寄せます。

昨年大腿骨を骨折し、続けて嚥下不全がわかって胃ろうの手術をしましたが、元気に復帰出来たかのようにみえて、やはりそれをきっかけに随分弱ってしまったように思います。

凛とした誇りが彼女の持ち味でしたのに、穏やかにまあるくなった母に、一抹の寂しさを感じています。


若山牧水の歌「しらとりはかなしからずや、海の青、空の青にも染まず漂う」の「かなし」は、「悲し」ではなく古語の「愛し(かなし)」だと、随分昔々に教わりました。白鳥はかもめのことで、どの流派にも属さない孤高の歌人だった牧水の、心象風景だとも・・・

おばあちゃんの老化は哀しくはあるけれど、私には愛しいものでもあります。



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