(みょう)(どう)()(さつ)(さん)(だん)(ほん)第二十八

 

 その時、(みょう)(どう)()(さつ)(ちょう)(もん)の座を起ち上がり、釈迦を礼拝し、称賛(しょうさん)の言葉を申し上げます。

 

 「()(そん)は、百もの福徳(ふくとく)で飾られたお姿をされています。限りない功徳によって身を飾り、大らかで浄く、千もの太陽の光のように、万人に敬愛されるお姿をされています。(中略)」

 

 釈迦は妙幢菩薩にお告げになります。「あなたは今述べたように、仏の人智を越えた功徳を讃え、すべての生ける者たちに利益を与え、いまだ仏法を知らない者たちに順を追って、仏の教えを修学させたのだ。」

 

 

 爾( そ)の時、(みょう)(どう)()(さつ)即ち座より起ちて、(ひとえ)に右肩を(はだぬ)ぎ、()(しつ)を地に()け、合掌して仏に向い、而も説讃(せつさん)して(もうさ)く、
 
 「()()(ひゃく)(ふく)(そう)円満し、()(りょう)()(どく)を以て身を(かざ)り、(こう)(だい)(しょう)(じょう)にして人()んことを(ねが)(なお)千日(せんにち)(こう)(みょう)の照らすが如し。(中略)」
 
 仏、妙幢菩薩に告げたまわく、「汝能く是の如く、仏の功徳の()()()()なることを讃じ、一切を()(やく)し、(いま)だ知らざる者をして(ずい)(じゅん)(しゅ)(がく)せしむ。」


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(次回「菩提樹神讃歎品第二十九」へ続く)