悪に悪を以て返してはならない。イエス様のお言葉は尊い。もう書いちゃったけどw

アートは完結してからが本場。この記事では紫堂恭子さんの魅力的な作品の中でも新境地!な『テラ・インコグニタ』の世界をじっくり分析いたしますです^^はい♪

 

前回の記事のしっぽにも書いた世界最古の同性愛魔神と思われる「シュメール神話に登場するギルタブルル(神の垢から生まれた小人)」が5感で登場するギルタブルル王の元ネタかと。

 

この小魔神、生まれつきの同性愛者で、神々の汚物から生まれたことから考えても、やはり古代のシュメール人にとっても、アスペや発達障害と同じで、不適合品と考えられていたのでしょうね。

 

ゲームのギルタブルルはイケメンなのにテラインのほうのギルがあんな容姿なのはそういうわけかと。

 

ギルガメッシュ神話に出てくるギルタブルル(サソリ人間)はストイックで結局ギルガメッシュに手を貸す良い奴っぽい。

テラインのほうは明らかにホモ魔神のほうだと思う。

 

それで、リル王女のモデルは作中扉絵で何度も仄めかされていますが、そう、リリスです。

アダムの最初の妻でありながらアダムの下にいることを好まず、悪魔と駆け落ちしたくさんの小悪魔や淫魔を産んだあのリリスです。

その前身はエンリル神の妻・ニンリルという風の女神です。

しかしのちのユダヤ教では赤子を誘拐しその血を啜る恐ろしい女妖怪とされました。

ちなみに英語のLilyの語源です。

スフィンクスのように獅子のかぎ爪でリシャール王子を掻き抱いているのはエンプーサというギリシャの妖怪です。

翼をもって下半身が魚や蛇なのはハーピーかセイレーンですね。あるいはメリジェーヌと呼ばれる海蛇女か。

このように暗い性質の神々やモンスターが跳梁跋扈していた時代なのに、ジェムの神観は極めて健全であくまで水神の生贄になろうとするナイアを必死で説得して止めています。人間の生贄を望む神など、悪神だときっぱり言い切っています。

でもそうするとこの時代の神々は全部、悪神ですね。

 

実はノアの大洪水以前の世界は、現代よりもっとモダンで未来的、テクノロジーがイケイケで爆発していた世界だったという学者さんもいらっしゃるようです。

そのテクノロジーと知恵は、天界から堕天使たちによって盗み出されたもの。それを彼らが妻にしたお気に入りの女たちに、また後に「巨人」となる子供たちに伝えたのです。

 

こう書くと、テラインがあまりにファンタジックだという理由で毛嫌いされてしまう方々から批判を招くだろうと思うのですが、実際そんな時代を舞台にされているのですから、作者さんには罪はないのです。

高度なテクノロジーは魔法と見分けがつきませんし、遺伝子操作で人魚でもユニコーンでも鳥人でも創り放題ではないでしょうか。

かつてそんな時代もあったと。