母の味が作りたくて、何度もレシピを聞いたことがある。
でも返ってくる答えは決まっていた。
「そんなん適当やからわからんわー」
いやいや、毎日あれだけ作ってたやん。
なんでわからんねん。
ずっとそう思っていた。
ところが、最近気づいた。
長年の経験で覚えた「適当」は
小さじ1やカップ1/2では表せなくて
感覚そのもの。
「なんで水やったん?」
と聞かれても、
「なんかそういう顔してたから」
としか答えられない。
この子は頑張り屋。
この子は繊細。
この子は暴れん坊。
そんなふうに毎日様子を見ている。
葉っぱの色や、
土の乾き具合や、
昨日との違いを見ているうちに、
水や肥料のタイミングは、
数字ではなく感覚になっていた。
支柱を立てる場所もそうだ。
根っこがありそうな場所を避けて、
なんとなく柔らかいところを探して刺す。
何センチ離して、何センチ埋めるかと聞かれても、
きっと私はうまく答えられない。
母がレシピを説明できなかったのと同じだ。
おふくろの味は感覚でできている。
そして犬走りのガーデニングも、たぶん同じだ。
土のpHとか、赤玉土、鹿沼土の配合は、とか
英国式ガーデニングとか
丁寧な暮らしとかとか
求められても、ありません。
気の向くままの犬走りですが、
よければどうぞ。
私と、
「まぁここでもええかな」
くらいに思ってくれてる(たぶん)植物たちとの、
おふくろの味みたいなガーデニングのお話しです。