ベニ―の千夜一夜コンサート日記 第169夜

 
 2018.4.25(水)19時 サントリーホール
 
 NHK交響楽団定期演奏会Bプログラム
 
 指揮   ヘルベルト・ブロムシュテット
 
 ベートーベン   交響曲第8番
 同        交響曲第7番

 いつものPブロック正面で鑑賞。
 
 ブロムシュテットさんの作り出す音楽は、若々しい。
 瑞々しいというか、鮮度がいいというか、キレが
いいと言うか。聴きなれた曲なのに、とても新鮮に
聴こえる。
 
 でも・・・、気のせいか、以前に比べ、指揮の仕方
がぎこちなく見えるのは、私だけ?
 歩き方、立ち方も、少し、ぎこちなく感じる。
 やはり、気のせいか・・・。
 
 
 趣味のテニスでよく使われる言葉に、
 
 「この1球」
 
というものがある。
 
 「この1球は必ず無二のものなり。心して打つべし」
だったと思う。
 テニスをしていて、何千何万と球を打つことになるが、
「この1球」は他の何万の球と同じではなく、「無二」の
ものだ・・・、ということ。
 あたりまえだけど、大事なことだ。
 
 今まで、ブロムシュテットさんの演奏を何回も聴いてきた。
 ん~~~、言葉が出てこない。
 10月にも「田園」を聴ける。
 必ず、聴ける!
 ん~~~、言葉が出てこない。

 演奏後、盛大な拍手、ブラボーが起こった。
 ブロムシュテットさんは、楽団員に向かって、突然
「あっち(後ろ)を向け」と指示を出し、楽団員が全員
後ろ、つまり私のいるPブロックに向かってお辞儀を
した。
 他のオケではたまにあるが、N響では珍しいことだ。
 こういったことも含め、なんだか、涙ぐんでしまった。
 
 コンマスの麿さんがお辞儀をし、楽団員が退場しだしても、
席を立てず、ぼおっとしていた。
 
 最近、体調がよくない。
 自分も、「最後のコンサート」かもしれない。 
 
 「無二のコンサート」
 
 ちょっと意味は違うけど。
 
 感傷にふけって、ただ一人P席に座って眺めていると、
ステージ下手のドアの先、ステージから2mほど内側に、
ブロムシュテットさんらしき方が立っていているのが見えた。
 
 立ったまま、楽団員たちを迎えていた。
 
 会場のお客さんはほとんど残っていない。
 拍手はとっくに止んでいた。
 燃えないBプログラムの定期会員たちだと、ソロ・カー
テンコールは起こりえない。
 
 いつか、オーチャードかどこかの「特別公演」をゲット
して、1階席でソロ・カーテンコールの拍手をしてみたい。
 
 ブロムシュテットさん、それまで、お元気で。