少し汗ばむ日曜日、ある場所にて。
視力はすっかり衰えてしまったが、何かが顔についてるということ自体がイヤで、メガネはあまりかけない。仕事中も裸眼で通してしまう。
でもこのときばかりは後悔した。
中学校のグラウンドのライト側にはマンションがある。
その駐車場あたりからこっそりと野球部の練習を覗いてみると、
熱血監督の怒号が飛び交う中、選手たちが懸命に動きまわる姿が見えた。
いっしょうけんめいに目をこらしたけれど、愛しいあの子の姿は見えない。
おかしい。
野球部に入部したはいいものの、練習の厳しさに早くも弱音を吐き始めた息子。
少年野球時代も何度も経験したことではあるけれど、
やはりこちらは気が気ではない。
手を変え品を変え、励まし続けて、ようやく練習に出かける今日この頃。
もう小学生ではないのだから、堂々と中学の敷地に立ち入って監督さんに挨拶、そして見学・・・なんてことはしたくない。何よりも本人がそうしてくれるなと言う。
だからこの駐車場からこっそり、つとめてこっそりと見学していたのだけれど、
あの子の姿が見えなかった。
もしかして俺のいない間に家に帰っちゃったのか?
そう疑い始めた頃、ぼやけてしまった視界に、鮮やかな黄色いグローブが目に入った。
サードを守ってノックを受けている何人かのうちの一人に、
見覚えのある身体の動きをする選手がいた。
はっきりとは見えないけれど、
はっきりと立(りゅう)だと分かった。
熱血監督の強めのノックを受け、ときおりポロポロ後ろにそらす。
というかそもそも、臆病者の彼には強すぎる打球だろうに。
あそこはああすれば、こうすれば。。。
しかしもう僕の手の届くところには、彼は、いない。
そしてもうひとつ。
小学生の頃にはなかったような激しい態度。
大きく声を張り上げてノックを受けるその態度。
何回かにⅠ回はきっちりと捕って、ファーストに投げている。
もうこれを見ただけで十分だった。
もうこれだけで十分だ。
あいつが帰ってきたら、マッサージをしてやるんだ。
イチローのお父さんもそうしてたっていうけど、
僕がマッサージをするのはそれとは別の意味。
いつ自分に何があってもいいように、そのためにする。
でもこのときばかりは後悔した。
中学校のグラウンドのライト側にはマンションがある。
その駐車場あたりからこっそりと野球部の練習を覗いてみると、
熱血監督の怒号が飛び交う中、選手たちが懸命に動きまわる姿が見えた。
いっしょうけんめいに目をこらしたけれど、愛しいあの子の姿は見えない。
おかしい。
野球部に入部したはいいものの、練習の厳しさに早くも弱音を吐き始めた息子。
少年野球時代も何度も経験したことではあるけれど、
やはりこちらは気が気ではない。
手を変え品を変え、励まし続けて、ようやく練習に出かける今日この頃。
もう小学生ではないのだから、堂々と中学の敷地に立ち入って監督さんに挨拶、そして見学・・・なんてことはしたくない。何よりも本人がそうしてくれるなと言う。
だからこの駐車場からこっそり、つとめてこっそりと見学していたのだけれど、
あの子の姿が見えなかった。
もしかして俺のいない間に家に帰っちゃったのか?
そう疑い始めた頃、ぼやけてしまった視界に、鮮やかな黄色いグローブが目に入った。
サードを守ってノックを受けている何人かのうちの一人に、
見覚えのある身体の動きをする選手がいた。
はっきりとは見えないけれど、
はっきりと立(りゅう)だと分かった。
熱血監督の強めのノックを受け、ときおりポロポロ後ろにそらす。
というかそもそも、臆病者の彼には強すぎる打球だろうに。
あそこはああすれば、こうすれば。。。
しかしもう僕の手の届くところには、彼は、いない。
そしてもうひとつ。
小学生の頃にはなかったような激しい態度。
大きく声を張り上げてノックを受けるその態度。
何回かにⅠ回はきっちりと捕って、ファーストに投げている。
もうこれを見ただけで十分だった。
もうこれだけで十分だ。
あいつが帰ってきたら、マッサージをしてやるんだ。
イチローのお父さんもそうしてたっていうけど、
僕がマッサージをするのはそれとは別の意味。
いつ自分に何があってもいいように、そのためにする。