◎NHK交響楽団 第1907回 定期公演 Cプログラム 2019年2月16日15:00@NHKホール
ラフマニノフ/ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 作品18
プロコフィエフ/交響曲 第6番 変ホ短調 作品111
指揮:パーヴォ・ヤルヴィ
ピアノ:アレクサンダー・ガヴリリュク
今日のN響はブニアティシヴィリが来る予定で早いうちから完売。
あのNHKホールのキャパでも、である。
ちょうど、奇しくも一年前の樫本の時も完売したが、
N響すげーな…(ちなみにその時も指揮はパーヴォさん)
※写真は驚いて1年前チケット売り場を撮影したときのもの。
で、当のブニちゃんはなんと病気キャンセル!
しかし代打は当代きってのヴィルトゥオーゾと呼び声高い(らしい?)ガヴリリュク。
…いや、すみません。全く知りませんでしたが。
ブニちゃん、一昨年の新日本フィルの定期でのチャイコフスキーが凄まじかったので、
本当に本当に残念だったのですが…。
(べ、べつに、お◯◯いが目当てじゃないんだからねっ!ww
…すみません調子乗りました。)
いやー、もう素晴らしかった。
最近線の細〜くて、音色ばかりで勝負する見た目重視系の男性ソリストも少なくないじゃないですか。
まあ、キモヲタ的にはあーゆーの、全く共感できないんですよ←
…って言うやっかみみたいなのはさておき。
やっぱり私は、男性ソリストの好みとしては、
見た目なんかはどうでもいいので、
内面からでも、外面からでもいいので、
「粉砕!玉砕!!大喝采!!!」
的なアツいモノを滾らせている人だ。
今日のガヴリリュクはまさにそんな人。
技巧もピカイチだが、あくまでも私の印象なので否定は受け容れますが、
滅茶苦茶、爆発しそうなぐらい溢れるエネルギーを
コントロールすることで、理性的な熱演ができている人なのかもと思った。
3楽章のコーダに移るときのフィニッシュで、
スッと解放された!的な顔が忘れられない。
アニヲタベースの話で申し訳ないが、
内なる魔物的な何かを飼いならしたときに、
主人公が最強キャラに昇華した境地というか…。
そんな滅茶苦茶熱くて熱くて、燃えたぎる演奏。
漢臭い、テストステロン全開!
そりゃハゲるわww(禁則事項)
で、もう一人のハゲ(問題発言連発すみません…。あくまでも敬意を込めてw)で、
こちらも先週、ハンス・ロットで大爆演を繰り広げたパーヴォ兄貴は?
いやー、凄い。
今日は元のクール系に戻ってたぜ。
熱いソリストを適度に冷ましつつ、その雰囲気を良い意味で盛り上げる、
薫風を送るような演奏。
こういうの、N響昔から得意ですよねw
いやー、素晴らしい前半。
それでいてアンコールは同じくラフマニノフのヴォカリーズ…!
くうぅ、ズルい!
ここで泣かせにくるか…。
後半はプロコフィエフの6番。
ジダーノフ批判にさらされた問題作。
曲長は45分程度と、プロコフィエフの交響曲の中では長いほうか。
この曲の3楽章が大好きで大好きで、
学生の時よく聴いてたわ。
しかーし、それ以外が暗いというか、おどろおどろしい…。
そりゃプロパガンダに使えないからスターリン怒るわww
今日のパーヴォの演奏はこの暗さ3割マシ。
うおぉ、正直怖い…。
前マーラーの4番聴いたときもそうだけど、
パーヴォさん曲のエグ味を出すの好きだよね…?w
正直、怖いもの見たさだけど、ショスタコーヴィチの13とか14番聴いてみたい気もする。
第1楽章のホルンはもーう、空襲警報のサイレンか?並に煽るし…。
第3楽章もむしろ減速した後の不協和音が楽しそうになるから、逆に怖いのなんの。
でも、エグ味もそうだけど、すごく弦の美しさも際立ち、色彩豊か。
なんかデュトワの演奏を思い出してしまった
今日のプロコフィエフは来月の香港公演に持って行く予定で、
ダブルコンマスかつ首席勢揃い。
こうなるとN響の完成度もすごい…。
いやー、もうこれだけの完成されたプロコ、
正直ますます、外来オケ聴くの遠のきそうだ。
(昨日のこともあってww)
もちろんアッチ行ったら、アッチのオケを聴きますが。