このページも以前に [45) この病気を周りに説明するには 2 ] の一部として記した内容を新たなページとして分割したものです。(2024/05/18)。
ブルガダ型波形の
『日内変動・日差変動』
ブルガダ症候群では、[ コーブド型 ] と [ サドルバック型 ] に [ 正常型 ] を加えた計3つの型が、日によってとか時間によって変化する 『日内変動・日差変動』 ということが起こるそうです。心室細動既往以外の方にとっては、これがこの病気を一番厄介にしている部分と思えます。
私の場合、
健康診断時 → コーブド型
1回目受診時 → サドルバック型
2回目受診時 → 正常な型
3回目受診時 → コーブド型
EPS検査入院時 → コーブド型
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といったように型が毎回変化している。
サドルバック型になった時に
先生に質問したところ
「コーブド型がすでに確認されている人がサドルバック型になったからと言ってこの病気が良くなったという意味ではないですよ。単に今回は心電図上でコーブド型を捉えられなかっただけのこと、あなたは既に普通にコーブドでてるんで。」
とのこと。
とにかく一回でもコーブド型をとらえられたら
「検査室」の扉を開けたことになるそうです。
前頁でも記しましたように心臓の位置が高い人や、『日内・日差変動』 を持つ人は、たまに受けるだけの心電図で、たまたまコーブド型になる確率は相当低いことになる。サドルバック型ならばまだしも、普通の型だったとしたら「健康!問題なし!」となる 。
そんな方に運悪く心室細動が発症してしまい、蘇生されれば何らかの診断になるが、ならなかった場合は当然 原因不明の突然死 として 『処理』 されてしまう。
お亡くなりになること自体が虚しいことなのに
原因が判からない事は無念としか言いようがない。
これでは残された方々はなんともやり場が無い。
ブルガダ症候群に限らず
完全房室ブロック症候群や
洞不全症候群
QT延長症候群
早期再分極症候群などの
心電図診断となる
電気伝導系心疾患群では
心臓が止まった後では
心電図は取れないので
原因を解明することは
当然出来ない。
後の祭りですが、もし私が最初の診断の際に確定していれば、その後にブルガダ症候群様の亡くなり方をした私の従兄にも注意喚起出来たのではないかとの思いがあります。
もうちょっとで還暦に手が届く私のような爺いがブルガダで逝っちゃいましたなんてのは、なんの影響もありませんが、
若い衆は違う。
先のある若者がブルガダ症候群みたいな
ふざけた病気で逝っちゃダメ。
ICDによって危険を回避出来るのであれば、さまざまな不安や葛藤があると思いますが、どうかそれを乗り越えて対処してください。
原因不明の突然死で亡くなる方が一人でも少なくなるよう祈るばかりです。
「僕死んじゃいました。」
「ブルガダ症候群だったんだってさ」
なんてブログを
お亡くなりになられた方は
記すことすらありません。
次回は 『 心室細動 起きちゃう時 』 として記してみたいと思っております。
今回も長い文章にお付き合いいただきありがとうございます。
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再度になりますが、上述の記事は全て『私の解釈』 となります。間違ったとこや足りないとこがあると思います。どうか正確な情報は先生なり文献なりでお求めください。
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参考にした文献・サイト
埼玉不整脈ペーシング研究会 「発熱時のブルガダ様心電図変化」
Internal Medicine「発熱により誘発されたブルガダ症候群イベント」