レーダ門から、マルクト広場に向かう。初めとは反対側のマルクス塔が出迎えてくれる。
ピンクと黄色の壁の家は、「お菓子の家」って言われても信じそうな感じ。イチゴ味とバナナ味のチョコレートが壁。うん、美味しそう。「Look」チョコレートを思い出してしまう。知ってます?
この塔をくぐると、マルクト広場だ。
何度見ても、絵になる広場だ。この景色は、もう一度見たい。
広場に出たついでに、市庁舎の塔に登ることにした。館内に入ると、観光客もまばらだった。入り口らしき場所があったけど、スタッフもいないし、他の観光客も並んでいなかった。あっ、休憩時間か、ガイドブックにあったな。
塔に登るため、待つのも時間がもったいない気がして、先に聖ヤコブ教会に向かった。最初に通った道をなぞるように進むと、教会に戻ることができた。
教会を見たとき、申し訳ないけど、私は「少し座って休めるな」って思ってしまった。たった一杯のグラスワインだったけど、酔いがまわったみたいだ。
教会に入って、入場料を払うと、絵葉書がもらえた。
絵葉書がチケット代わりなのだ。気が利いているよね。
裏側には「Danke!」っとある。
「Danke」ぐらいなら、私も知っているドイツ語だ。
日本語のしおりをもらって、ぐるっと教会を見回した。そこから左手奥に階段がある。あの階段だ。早速、私は、階段を上がった。
誰もいない静かな空間があった。そして、控えめだけど、美しく輝くステンドグラ背にして、リーメンシュナイダーの有名な「聖血の祭壇」が私を待っていてくれた。
これが見たかった。
少しの間、この祭壇と向き合うように、椅子に座っていた。私は、キリスト教でもなんでもない、無宗教の人間だけど、これは美しい。「ありがたい空間」っと私は思う。
祭壇中央は「最後の晩餐」の場面。イエスが「皆の中で誰かが私を欺くであろう」と言った緊張感あふれる瞬間が表現されている。その時の、使徒たちの驚きと戸惑いを見事に表しているのだ。参照:地球の歩き方
ほんの数分だったのか、もっと長かったか。その空間を独り占めしいた私。
すると、その静寂な空気を破るように、団体さんや、賑やかな子供を引き連れた家族が入ってきた。静かな空間から、ざわついた空間に変わったが、それでも、祭壇は美しかった。
では。