MBSさんのちちんぷいぷい木曜日のコーナー、楠雄二朗(くっすん)と河田直也アナが、歩いて歴史ポイントを訪れ、現地の人と触れ合うコーナー『昔の人は偉かった』の第15章『近畿 湯治場めぐり』和歌山編の25日目~26日目のまとめ。
【25日目】 2018年04月12日(木)放送
旅の内容:●田辺市天狗嵓橋へ▲熊野権現の慈悲を説く尼■米どころで贅沢ランチ★ハンドル握らせると血が騒ぐ人・安全運転な人
スタートは和歌山県田辺市・『霧の郷 たかはら』。ゴールは和歌山県田辺市・中辺路町天狗嵓橋。約15キロのコース。
午前7:30、和歌山県田辺市にある、宿泊施設『霧の郷 たかはら』の前からオープニング。朝の天気は曇りで、ロケ日の天気予報は晴れ。
和歌山編も、あと39キロを2回かけて歩いてフィニッシュ・・・のはずだったが・・・。歩く予定にしていた県道198号線は、交通量が多く危険なので、安全にロケできる国道371号線ルートに急きょ変更する。大きく迂回することになるので、歩く距離がプラス6キロ。最終ゴール・龍神温泉まで、45キロを2回で歩くのはしんどいので、和歌山編はプラス1放送分追加。くっすんは「ラッキーですね、皆さん。」と視聴者に指をさす。
午前7:45、和歌山県田辺市中辺路町高原、ワンちゃんと散歩中のおとうさんに出合う。動物担当のくっすんが、なついてもらえるようアピールする。
くっすん流ワンちゃんと仲良くなる一番の方法、人間が腹を見せて寝転ぶわざをみせる。「こうやってたら、だんだん近づいてくるんです。」と言い張るが、なかなか寄ってきてくれないので、無理やりワンちゃんの体を引き寄せる。しばらく戯れていると、ちょっと打ち解けた。
スタートから0.6キロ、高原熊野神社に到着。全国に3,000社ある熊野神社のひとつ。室町時代に創建され、熊野古道中辺路の神社では最古の建物といわれる。
熊野神社が全国で信仰を集めるようになったのは、比丘尼と呼ばれる尼さんの活躍が大きい。比丘尼のなかでも熊野比丘尼は、室町~江戸時代にかけて、曼荼羅などの絵を使い、熊野権現の慈悲を説いた。
現代の熊野比丘尼として活動している、語り部の西浦さんにお話しをうかがう。字の読めない女性たちなどにも、比丘尼は地獄絵図を絵解きした。その後、熊野に来れない人たちに、参詣曼荼羅を絵解きした。
西浦さんは、事前に予約があれば出前絵解きをしてくれる。2人の前で、実際に出前絵解きをみせていらだく。掲げられた大きな地獄絵図には、人間の一生と、死後の世界が描かれている。
人間は死後、閻魔大王の裁きをうけ、天国と地獄に振り分けられる。地獄の種類はたくさんあり、生前の悪行によって決まる。ある男性は、生前に2人の女性を愛したがため、角の生えた女性2人に巻きつかれる責め苦を受けている。河田・くっすんも、そんな責め苦を受けないよう、釘を刺される。
地獄絵図で河田アナが気になったのは、刀葉林(とうようりん)地獄。ギザギザの葉っぱのしげるの木の上で、絶世の美女が男性を手招きしている。美女にメロメロの男性は、まさに木を登ろうとしているところ。その後の展開は、刀のような鋭い葉っぱで血だらけになる。美女は木からさっさと下りてしまい、今度は下から手招きする。男性は女性を追いかけて、登ったり下りたりの血まみれループ。
それを聞いた河田アナは、「これは、国際的男女問題研究家の南光さんには、いろいろまた、御意見うかがいたいですね。」といじる。くっすんは、美人にうつつをぬかす男性が、南光さんに見えてきたらしい。
こわいこわい地獄に落ちないように、ご先祖様を大切にし、周りの人も大事にする。そして、何より大事なのは、熊野をお参りすること。
地獄絵図を裏返すと、参詣曼荼羅にチェンジ。熊野本宮大社を中心に、周辺の名所が描かれている。すでに河田アナ・くっすんが訪れた歴史ポイント、つぼ湯や牛馬童子像も載っている。歴史伝承がたくさん残されている熊野で、「この後も、いい旅続けてください。」と絵解き終了。
旅の無事を祈り、神社を後にする。
午前8:25、1.7キロの下り坂を進む。下りは休憩をとらないので、膝にダメージが蓄積する。「僕ロボットやったら、壊れてますよ。」とくっすん。
スタートから2.4キロ、下界に戻り、山間部にちらほら残る桜を見つつ歩く。すると、白・ピンク・赤色に花が咲いている、1本の木に目が行く。河田アナが、「これもしかして、超珍しい桜の木やったらどうする?」と、くっすんをうかがう。河田アナが新種発見ということで、『直ちゃん桜』と勝手に命名するくっすん。
その木のある、隣りの家のおかあさんに聞いてみると、桜・・・ではなく、桃の木とのこと。どこにでもある観賞用の桃で、がっかり拍子抜けする2人であった。
午前9:30、温川(ぬるみがわ)トンネルを通る。400メートルのトンネルを抜け、
スタートから4.6キロ、温川地区へ入る。温川の名前は、集落を流れる中川で、流れの急な上流から、下流で川の流れがゆるむことに由来する。
温川地区について、語り部の水本さんにうかがう。温川を一言で言ったら、米どころ。コシヒカリを原種としたキヌヒカリを生産していて、「ここのお米を食べたら、おかずはいらない。」ほどおいしいとのこと。
河田アナが、温川産キヌヒカリを使ったご飯を、食べられるところがないか聞くと、近くにあるおしゃれなレストラン、『パラダイスカフェ』を紹介してもらう。
午前11:00、『パラダイスカフェ』にて腹ごしらえ。工場だった建物を改装し、2013年にオープンしたレストランで、地元食材をふんだんに使った、ピザやパスタが人気。
温川産キヌヒカリの味を確かめるべく、河田アナ・くっすんともに、『おむすびセット』を食べる。シンプルなおむすび×3個に、お味噌汁とお漬物が付く。テラス席に座って、極上の田園風景を眺めつつ、甘くておいしいおむすびの味を噛みしめる。
午後0:50、スタートから9キロ、山中にカート場を発見し、驚く2人。カート場のコースの横まで来てみると、猛スピードで走るカートの迫力に圧倒される。
1996年にオープンした、初心者から上級者までレーシングカートが楽しめる『きのくにカートランド』。運転はうまいと自信を見せるくっすんと、河田アナは、初心者用のレンタカートに乗りこみ、ドキドキのカート初体験。
エンジンのかかってない状態のカートに乗って、カートを後ろから押してもらっただけで、ビビるくっすん。ノロノロと慎重に、カートを動かす。
一方河田アナは、高所やスピードの出る乗り物など、スリルを楽しむタイプなので、軽快にカートを始動させる。
レーシングカート
もともと、在日米軍が日本へ持ち込んだといわれる。1970年代、遊園地で人気になったゴーカートが、レース用に改造され、一般的に知られるようになった。F1などのモータースポーツを始めたい人向けの、入門的なスポーツとして位置づけられる。
河田アナは、すぐに操作に慣れて、ぐんぐんとスピードをあげる。やっぱりくっすんは、安全運転でトロトロ。存分にスリルを味わった河田アナ、「僕はもう、今日で引退します。」と、むちゃくちゃ恐怖を味わったくっすん。
午後1:50、カート場を後にする。ゴールまでの6キロは、ゆるやかな上り坂が続く。ゆるやかではあるが、河田アナが後ろを振り返れば、くっすんが道路脇で寝転がっている。
膝が痛いくっすんの言い訳は、ディレクターに騙された。そして、「今日、全然楽ですから。全然楽ですから、くっすんさん大丈夫っすよ・・・。」とディレクターのモノマネをする。ぐずるくっすんを説得し、再びゴールを目指す。
スタートから約8時間、
スタートから15キロ、ゴールの天狗嵓橋(てんぐらはし)を渡りきる。この地に伝わる天狗伝説から、天狗嵓橋と名付けられた。
伝説では、この辺りに住む男が農作業をしていると、昼間にもかかわらず空が真っ暗になった。そして、空から天狗が舞い降りて、その男をさらっていった。
その後、男は無事生還したが、拉致されたときからの記憶は、まるでなかったという。
龍神温泉まで残り30キロ
■簡易チャート
スタート: 和歌山県田辺市・『霧の郷 たかはら』 → 高原熊野神社 (0.6km) →温川地区 (4.6km) → 昼食:『パラダイスカフェ』 → 『きのくにカートランド』 (9km) → ゴール:天狗嵓橋 (15km)
【26日目】 2018年04月19日(木)放送
旅の内容:●田辺市龍神村 薬師堂へ▲ゆず尽くし?!■山林王から引き継いだ古民家のゲストハウス★スポーツ吹矢を体験
スタートは和歌山県田辺市中辺路町・天狗嵓橋。ゴールは和歌山県田辺市龍神村・薬師堂。約14キロのコース。
午前8:00、和歌山県田辺市辺路町にある、天狗嵓橋の天狗像の建つ、欄干前からオープニング。朝の天気は、雨がパラつく曇りで、ロケ日の天気予報は曇り時々雨。
歩き始めてすぐ、長さ1キロほどの笠塔トンネルを通る。
午前8:20、トンネルを抜けると、田辺市龍神村へ入る。このタイミングで、放送日にゆずのお2人がスタジオに来られることを、スタッフに告げられる。楠雄二朗のU.Kサイドしか知らないゆずさんに、最近のむかえらでの、くっすんのヘタレた映像を流した。
河田アナが、「こっからしばらくこのー、長い長い下り坂を、下っていきますんで・・・。」と、ゆずさんの歌の一節(BGM:夏色)を用いる。実際、4キロもある長~い坂。くっすんは、「あ~、この下り坂で自転車乗れたら、気持ちいいやろなぁ~。」と、歌のシチュエーションを重ねる。
午前8:50、田辺市龍神村内の、殿原地区に入る。
スタートから4キロ、安倍晴明社に到着。986年に花山法皇が熊野詣した際、安倍晴明が道案内したといわれている。晴明はその下見に訪れ、殿原に立ち寄ったと伝わる。
神社を守る、殿原晴明会の会長さんにお話しをうかがう。もともとは、晴明田と呼ばれる田んぼの脇にあった祠で、昭和45年に今の場所に移された。
晴明田は田植えの際に入っても、晴明の呪術のおかげで蛭が足に食いつかなかったとされる。
額縁に入れて大切にしている、羽生結弦さんの描いた、安倍晴明社の絵馬を、会長さんに見せてもらう。『大きな怪我なく、最高な状態で、縁起していけますように。』と書かれている。羽生さんがフィギュアスケートで、安倍晴明を主人公にした映画『陰陽師』の曲を使っていたので、激励も含めて絵馬を送ったら、返ってきたとのこと。
平昌オリンピックでも、フリープログラムで『陰陽師』の曲を使い、見事金メダルを獲得した。オリンピックと聞いて、ゆずさんの名曲『栄光の架橋』がある(アテネ五輪)と、くっすん。
そして、平昌オリンピックでは、『うたエール』をよく聞いたという。河田アナが「歌えるの?」と、くっすんの言おうとしていたダジャレを先に言ってしまう。どうしても、『うたエール、歌える?』と言いたいようなので、TAKE2を撮ることを河田アナが提案する。しかし、またしても、河田アナが先にダジャレを言ったので、悔しがるくっすんであった。
午前9:50、人気のない国道371号線を、龍神温泉に向かって歩く。熊野古道では、海外からのお客さんにようさん出会っていたのに、と出会いのフィーバーを思い出す河田アナ。
スタートから8キロ、古民家を改築した『ゲストハウス吉祥』を取材する。2017年8月にオープンし、外国人観光客にも人気。
Iターンで龍神村に来られた、オーナーさんにお話しをうかがう。7歳のときから28年間、カナダのバンクーバーに住んでいたが、1年前に来日しゲストハウスを営んでいる。
東京出身のおとうさんが30年ほどカナダで働き、定年後に和歌山を訪れた際に龍神村に魅せられ、日本に興味のあった息子と住む家を探しているうち、ゲストハウスを始めることになった。
オーナーさんは、『うんこ漢字ドリル』で日本語勉強中とのこと。
お宿の中を案内してもらう。くっすんが「京都みたい。」という室内は、外国人受けする『和』の雰囲気漂い、美しい日本庭園に面している。築80年と築173年の古民家を連結した構造で、最大13人が宿泊できる。
一通り案内してもらい、縁側に座ってお話しをうかがう。もともとは、古民家はこの辺りの山林王の家だった。
日本に戻ってきて、地域の方々の優しさをひしひしと感じる。人が優しい・食べ物が美味しい・風景が美しい、龍神村の素晴らしさを、宿泊客の皆さんに分かってもらえたらうれしい。
続いて、山林王から引き継いだ蔵の中を拝見する。歴史を感じさせる和傘や蓄音機などが残されている。その中に、8ミリフィルムのリールがあり、オリンピックとケースに書いてある。古いモノなので破損しては大変だからと、中身は確認していない。
むかえらのスタッフさんが持ち帰り、後日中身を確認したところ、1964年の東京オリンピックの映像が入っていた。テレビ画面を撮影したものかと思われる。
午後0:10、ゲストハウス内にて、予約していた昼食をとる。河田アナくっすんともに『おまかせランチ』を食べる。自家製窯焼きピザ・パンケーキにスープ・サラダがついたセットメニュー。
午後1:30、雨が降りだし、相変わらず人との出会いがまるでない。
スタートから10キロ、河田アナが遠くからの視線を感じる。建物の窓から、服を着た2体のマネキンが、こちらの様子をうかがっている。ビックリしたくっすんは、「ゆずかと思いました。」とコメントし、「なんでやねん。」と河田アナがツッコむ。
スタートから11キロ、畑の脇に立っている電柱の横に、まあまあリアルな赤ちゃんの人形が覗いていて、ビビる2人。人に会わないとき、人形には出会う・・・むかえらあるあるが続く。
午後2:10、龍神村の特産物・ゆずを使った商品を作っている工房『うらや』を見学する。工房に入ると、ゆずの香りが充満している。11月に収穫したゆずを、凍らせて保存したモノをつかって、1人手作業でゆずポン酢を作っている古久保さん。
ゆずポン酢を試飲させてもらうと、ゆずの酸味を活かしたお上品な味。かつて1回だけ、龍神村産ではないゆずをつかってポン酢を作ったが、まるで味が違った。
古久保さんはすっぱいゆずだけではなく、アーティストのゆずさんも大好きとのこと。息子さんの買った、1999年発行の『ゆず 全曲集』を見せてもらうと、初々しいお二人の写真が載っている。ゆずに縁の深い古久保さんに、スタジオでゆずさんがむかえらのコーナーを見ているだろうと告げると、「なにとぞ宜しくお願いします。」と改まって挨拶する。
食べられずに腐っていたゆずを見て、何かできないかとゆずポン酢を作り続けて35年になる古久保さん。最近では、月・水・土曜日にスポーツ吹矢をされている。
あまり聞きなれないスポーツ吹矢は、会員数58,000人ほどで、全国大会も開催されている。ルールは、10メートル先の的に5本の矢を吹き、これを6セットおこなう。的の中心に近いところから7・5・3・1の点が与えられ、合計点で競う。
全国大会準優勝の実力をもつ、古久保さんにデモンストレーションしてもらうと、見事ド真ん中に突き刺さる。5年前から、健康のためにスポーツ吹矢を始めたという。
スタジオにいるゆずさんに雄姿を見せるチャンスと、スポーツ吹矢に挑戦するくっすん。吹矢を吹く前に息を吸い込むとき、矢が口に逆流し盛大にえずく。無様な姿は、あらかたの予想通り、なかなか吹矢を放つまでこぎつけない。最後はなんとか発射できて、的の端っこに当ったので、恰好がついた。
午後3:10、再び歩きだし、
スタートから12.5キロ、倉庫っぽい場所でチェーンソーを使い、巨大な鳥っぽい木の彫刻を作っている最中の男の人を、遠目に発見する。面白そうなので、ノンアポで取材交渉すると、あっさりOK。
鳥っぽい彫刻は、ほぼほぼチェーンソーで切って削って作っている、リアルなニワトリさん。
このお方は、チェーンソーでの彫刻を生業としている、城所ケイジさんで、チェーンソーアートの世界チャンピオンも獲得した凄腕の持ち主。かつて、ちちんぷいぷいの生中継でも、そのチェーンソーさばきを披露した。
仕事場の工房の中には、数々のチェーンソー彫刻が置かれており、拝見する。ネイティブアメリカンの彫刻は、前面にインディアンの顔と鷲、後ろに熊とオオカミが彫られている。製作日数は3日ぐらいで、お値段は100万円ぐらいとのこと。
その彫刻のお隣にある彫刻を見て、「手羽先ありますよ。」とくっすん。手羽先ではなく、恐竜の脚の彫刻。
最近は、亡くなったペットの彫刻を作ってほしい、という仕事が多い。木を材料にしているので、見る者に生命感が伝わるという。ダイナミックなのに繊細な造りの彫刻を目の当たりにして、チェーンソーアートの奥深さを知った2人であった。
午後3:50、何とかゴールまで天気がもちそうだと安堵する河田アナ。
スタートから約8時間、
午後4:10、スタートから14キロ、ゴールの薬師堂に到着。安土桃山時代に創建された、正覚寺のお堂の1つとされる。江戸時代に正覚寺は失われたが、薬師堂だけ難を逃れた。
今回はゆずさんがご覧になられているということで、くっすんは、「僕なりにまあ、カッコいいとこいっぱいお届けできたんじゃないかなと・・・。」とコメント。しかし、「どこどこぉ?」と思い当たるところがない河田アナ。
龍神温泉まで残り16キロ
■簡易チャート
スタート: 和歌山県田辺市中辺路町・天狗嵓橋 → 笠塔トンネル → 安倍晴明社 (4km) → 取材兼昼食:『ゲストハウス吉祥』(8km)→ 『うらや』の工房 → チェーンソーアート・ジャパン (12.5km) → ゴール:薬師堂 (14km)