MBSさんのちちんぷいぷい木曜日のコーナー、楠雄二朗(くっすん)と河田直也アナが、歩いて歴史ポイントを訪れ、現地の人と触れ合うコーナー『昔の人は偉かった』の特別編『ちちんぷいぷい&ミント 夏休みウィーク』[山形県鶴岡市羽黒山]のまとめ。
2019年08月08日(木)放送
旅の内容:●今回はゲストを迎え3人旅▲ライバル登場で焦るくっすん?!■地獄から試練乗り越えてっぺんへ★はじめまして 奇跡の秘仏とご対面
スタートは山形鶴岡市・羽黒山大鳥居。目標地点は山形県鶴岡市・出羽三山神社。約5キロの山道コース。
午前9:00、山形県鶴岡市にある、羽黒山の大鳥居前からオープニング。夏休みスペシャルということで、東海道は置いといて山形まで遠征。鳥居の周りは、一面のどかな景色が広がっている。
ちちんぷいぷい&ミントで、夏休みウィークのテーマは『はじめまして』。昔偉のはじめましては、羽黒山山頂(標高414m)にある出羽三山神社の秘仏が、なんと本邦初公開。
スタッフさん曰く、お二人さん(河田アナ&くっすん)では心もとないからと、今回は特別、仏に精通した強力な助っ人を呼んだ。
二人の背後から仏様のコスプレをした女性が登場し、ビックリ。何者かと問うと、「薬師如来です。」とのこと。よく見ると、法衣はカーテンだし、左手に持っているのは薬壺・・・ではなくタマネギ。
河田アナがさらに誰ですか?と問うと、具体的に言えば、大阪市交野市にある獅子窟寺の薬師如来(国宝)だという。ここで女性が自己紹介、「仏像に近い芸人のみほとけです。」。2人は、その説明ではちんぷんかんぷん。
みほとけさんは鎌倉出身、元アイドルでありながら仏像が好きすぎて、もっと仏像の素晴らしさを広めたいと芸人に転身した、仏像芸人。
くっすんは、みほとけさんを今までテレビで拝見したことがないというと、昔偉で地上波テレビはじめまして。
しかし、仏教界ではすでに名が知られていて、お寺さんで広く読まれている雑誌・『月刊仏事』でグラビア特集された。というわけで、ナムいみほとけさんが仲間に加わった。
薬師如来のコスプレ姿ではさすがに歩きにくいので、赤いジャージに着替えたみほとけさん。胸には『みほとけ』の名前入り、背中には『み』の字の菅笠をしょって、昔偉になじんでいる。
『み』の菅笠を見て、「これ作ったら、また、何回も出てこれるじゃないですか。僕がどんどん霞んでいくじゃないですか。」と、自らの立場を危ぶむくっすん。
午前9:30、大鳥居を張り切ってスタート。歩きながら、みほとけさんに仏様の道を志した経緯をうかがう。
高校2年生のとき京都の六波羅密寺に行って、教科書にも載るぐらい有名な『空也上人立像(国の重文)』を初めて見たとき、恋に落ちたとのこと。人たちを救うために念仏を唱えて歩きまわった、苦しい人を救うんだっていう切なさが顔に表れていてカッコいいとな。
午前10:10、スタートから2キロ、『羽黒山正善院 黄金堂』に到着。源頼朝が鎌倉時代に、奥州藤原氏討伐の戦勝祈願で寄進したとされる。その後、羽黒山を訪れるものが無事に参拝できるよう、祈願する場所になっている。
副住職の長南さんに、仁王門についてお話しをうかがう。
仁王門にぶらさげられている数々の草鞋は、羽黒山をお参りしたくてもいろんな事情で行けない人たちが、仁王さまに代わりに参拝してもらうため。
仁王門の仁王様を拝観して、江戸時代の頃の作品っぽく、筋肉もりもりなところが、慶派仏師の写実的な技法の作風に近いと、みほとけさん。副住職もおっしゃる通りだと、その仏像知識に舌を巻く。
3人で黄金堂に手を合わせ、旅の安全を祈願する。副住職にホラ貝の音色で見送ってもらい、お寺を後にする。
すると、すぐに宿坊が並ぶ『手向(とうげ)の宿坊街』に入る。全盛期には336軒の宿坊があった。現在でも、27軒の宿坊が立ち並ぶ。
スタートから3キロ、午前10:50、羽黒山への玄関口・随神門に到着。到着の尺八がうまく吹けず、「がんばってください。」とみほとけさんに励まされるくっすん。
1695年に創建された随神門は、随神が羽黒山の神域への悪霊の侵入を防いでいる。
ここから羽黒山伏の吉住さんに、案内していただく。着ている市松模様の衣装は、神道系の山伏装束。市松模様は結界を意味し、邪気を祓うとされている。
羽黒山の山頂まで2,446段の石段を上り、お参りすれば生まれ変わるといわれる。
吉住さんがホラ貝を吹きながら随神門をくぐり、後に続く。入口からすぐに、石段を下る。羽黒山の石段の中で、唯一の下り坂であり、一度地獄に堕ちるという意味がある。地獄から山頂まで這い上がることで、悟りに至る羽黒山修験道。
スタートから3.5キロ、午前11:40、羽黒山五重塔(国宝)に到着。平将門が938年に創建したとされる。みほとけさん情報では、日本で一番北にある国宝の五重塔で、お寺マニアにはたまらないらしい。
くっすんも負けじと「皆さん、五重塔はお釈迦さまのお墓、らしいですよ。」とナムい情報を披露する。しかし、みほとけさんに「ってさっき教えました。」とすぐにバラされる。「まさかこんな堂々と言うと思わなかったですよ。」と、くっすんの性格を知らなかった。
現在150年ぶりに、五重塔の内部を公開中(2019年4月27日~11月30日)なので、中に入って拝観する。元は観世音菩薩・軍荼利明王・妙見菩薩を祀っていたが、明治の廃仏毀釈により、現在まで大国主命を祀っている。
今回の特別拝観では全国的にも例をみない、2階から内部の構造も公開している。特設の外付け階段を上り、2階の窓から頭をつっこんで五重塔内部を拝観する。「骨組みもすごいんですけど、芯柱、中心に立っているふっとい柱が、抱きしめた~い。」と大興奮のみほとけさん。
その芯柱は塔を直接支えているワケではなく、一説には、地震がきたときに建物と違った揺れ方をすることによって、免震構造により建物の倒壊を防いでいるという。昔の人の造った建物の、技術力に驚嘆する3人であった。
午後0:10、五重塔を離れ、羽黒山の『一の坂』を上っていく。山伏の吉住さんとは、ここでお別れ。ホラ貝で見送ってもらい、3人で山頂を目指す。
標高414メートルの羽黒山を、3つの坂で2,000段以上の石段を上る。
CM明け・・・午後0:15、山形県鶴岡市羽黒山で『一の坂』を上りはじめている。一段一段が低く、石段の間隔はバラバラ。現在の気温は33℃で、真夏の暑さでしんどい。
「もっと急いで行った方が楽かも、逆に。」と、一人早足で先へ進むくっすん。「遅いな。」とゼエゼエいいながら、くっすんの姿は見えなくなった。
しばらく河田アナとみほとけさんだけで上っていると、上の方から感情の高ぶった尺八の音が聞こえてくる。
尺八を吹いているくっすんの元まで行くと、皆さんを勇気づけようと吹いてみたという。そして、「とにかくですね、今のところ僕、出どころゼロなんで。少しでも出場所を作らないという、思いで必死です。」と本音を吐露するくっすん。
合流して、3人でしばらく石段を上ると、角度のえげつない『二の坂』が姿を現す。「壁やん。」と憤るくっすんと、走るのやるんやったらココのが良かったちゃうと冷徹な河田アナ。
『二の坂』の角度にあきれる3人。石段ダッシュをしたくっすんは後退し、若いみほとけさんは軽やかに前進する。河田アナがみほとけさんの若さに驚かされていると、スタッフさんから「くっすんさんが見当たらないですけど・・・。」の声。
2人が振り返ってくっすんさんの姿を探せば、石段の脇の草のかげに寝転がっているくっすんさんを発見する。倒れたまま「助けて~。・・・下りてきてー。」と懇願し、見せ場?を作る。河田アナが「置いていってって?」と聞き返す。
なんとか起き上がり、「ええとこ、見せたかったんですもん。みほとけというね、24歳の小娘に負けてられないっすよ、もうホントに。」と対抗意識を燃やすくっすんさんであった。
再び3人合流し、東京からやってきたご夫婦とすれ違う。山頂までの石段の数をうかがうと、あと半分ちょっととのこと。3人いっしょに『半分ちょっと!』とオウム返しする。
思ったより石段が残っていたのはショックだったけど、もうちょっと上ったところに見える茶屋を頼みに、歩を進める。
午後0:50、スタートから4キロ、江戸時代から店を構える『二の坂茶屋』にて一服。石段の参道のちょうど中間地点にあり、庄内平野を一望できる絶景ポイントでもある。
名物は御年85歳の女将さんが、杵でついて作るお餅。けっこうな重さの杵でぺったんぺったんする様は、とてもパワフル。
河田アナ・くっすん・みほとけさんは、それぞれ『杵つき力餅 ミックス餅5個抹茶付き』をいただく。きなこ味とあんこ味の2種ミックス。お餅だけでなく、お餅にかかっているあんこも手作り。
暑さと石段で疲れた体に、たまらない美味しさ。女将さんの茶屋を楽しみにして、お餅を食べに来てくれる、とても愛されちゃってるお茶屋さん。
お茶屋のために毎回、石段を7~8キロの荷物を背負ってやってくるという、元気過ぎる女将さん。「人間乗せるドローンでもあれば・・・。」と冗談もお上手で、くっすんさんも見習わなければならないネ。
お茶屋さんの女将さんたちに元気をおすそ分けしてもらい、ラストスパート。
午後1:15、『三の坂』をゆく。石段の連続で、みほとけさんにもさすがに疲労の色がみえる。
石段を上り続けて2時間、ゴールだと願う紅い鳥居が見える。山頂鳥居をくぐり、
午後2:00、スタートから5キロ、目標地点の出羽三山神社に到着。東北修験道の聖地・出羽三山(羽黒山・月山・湯殿山)の神を合わせて祀る神社で、まずは三神合祭殿を参拝する。
三神合祭殿の前で、禰宜の住吉さんにお話しをうかがう。
江戸時代までは羽黒山寂光寺というお寺だったが、明治時代の廃仏毀釈により出羽三山神社になった。
禰宜さんに羽黒山頂儀式殿へ案内してもらい、ついに本邦初公開の秘仏を拝観させていただく。厨子の中におわすのは、『羽黒三所大権現』。真ん中に大日如来、向かって左に観世音菩薩、右に阿弥陀如来を配する。仏像芸人のみほとけさんは、感動で胸いっぱいと瞳を輝かす。
1811年に火災で本殿が焼けて、ご本尊も焼失した。75代別当の覚諄(かくじゅん)がまた火事があってはいけないと、1818年に本尊を収めた厨子を2つ作り、保険として1つを羽黒山の宿坊へ預けた。
お寺のあった御本尊は、廃仏毀釈により焼失したが、宿坊に預けられたご本尊は、他言無用という言いつけを守り、200年間隠され守られ続けてきた。
その隠し御本尊が、2018年2月に宿坊で200年ぶりに発見され、出羽三山神社に帰還した。そんな奇跡なお話しを聞いて、「廃仏毀釈っていう、少し悲しい歴史がありますけども、神社もお寺も手を組んで、こうやっていっしょになられてるっていうのがずっと続いてるのが、私はすごく嬉しい気持ちになります。」とみほとけさん。
最後に200年ぶりに発見された秘仏に手を合わせ、こうして3人は、無事山形の旅を終えた。
■簡易チャート
スタート: 山形鶴岡市・羽黒山大鳥居 →『羽黒山正善院 黄金堂』(2km) →『手向の宿坊街』→ 随神門 (3km) → 羽黒山五重塔 (3.5km) →『一の坂』→『二の坂』→ 休憩(もぐもぐタイム):『二の坂茶屋』(4km) →『三の坂』→ 山頂鳥居 → 目標地点:出羽三山神社 (5km)