「Crimson。。。」 | 我ここに在りてここに無し

我ここに在りてここに無し

青きBOUGAの果て

ひとりごとのように

詩と小説を書き綴ります。

何か心に響くものがあれば

それだけで。






城から



吹き下ろす



冷気は



尾根を



伝い



人を



裾野へと



押しやり








四季彩という



筆を降ろし



炎を



描く






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巡り逢う



橋は



閉ざされ



温かな



陽射しを



薄めていく







深紅の衣を



纏う



君の姿に



頬を浸し



魂を



染める








香は



力強く



炎を伝い



やがて



心に



温もりを



見せる









城は



言う









導く時を



待てと。。。







愛に



背を向けては



ならぬ



と。。。











この



炎は



消えない。。。









僕の




心から。。。





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人は







旅をしている








どこから



どこへではなく












愛だけを



信じ



今という



旅を続ける









Crimson



この心



君に



捧げん





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one-scene


「Crimson-1」


なぜ、男女がこの場所にいるのか、二人以外に知る者は無い。



夕闇が迫る秋終の山道は、周囲の明るさを冷気と共に沈めるかのように山の扉は閉ざされつつあった。



二人は、寄り添う様子もなく、女は男の先を歩き吊り橋の袂で足を止めた。



勢いよく冷気を裾野へと流す川を見つめ、やがて暮れゆく稜線の上を漂う空へと顔を上げていった。



その姿を男は遠目で眺め、ゆっくりと女の背に近づいていった。



男は、言葉無く女の肩を包むように背中からそっと抱きしめた。



女は空を見つめたまま言った。





「私、もう。。。振り返らない」





男は、女の髪の香りに心を落とし込むように強く抱きしめた。




“振り返らない”



その言葉は、静かにそして凛とした響きを放ち、尾根佇む二人の心を静かに見せた。



暫く二人は、互いの温もりを通わせるかのように橋の中ほどに立ちすくんでいた。


山だけは、ここにいる二人を知っているのだろう。



Crimson。。。



その葉の色は二人の心を見せるかのように炎と化し、尾根をつたい冷気を温めているようだった。




“振り返らない”と言う女、そして女の肩を包む男。




どこからもそしてどこへでもなく、ただ今を旅していた。




夕闇は、更に深紅を鮮やかに包んでいた。