24.Conversation | 我ここに在りてここに無し

我ここに在りてここに無し

青きBOUGAの果て

ひとりごとのように

詩と小説を書き綴ります。

何か心に響くものがあれば

それだけで。







おやじば、頭の中から聞こえる声と言葉を交わしながら歩いていた。しかし、虫観るチームのメンバーからは一言も語り掛けられなかった。何故なんだ?おやじは、今聞こえる声に語り掛けた。






「お前はいったい誰なんだ?」



(あっ、私のことかな?ハハハ)



「ハハハじゃない!虫観るチームのメンバーじゃないな。誰なんだ!」



(ふふーん。知りたいかね?)



「別にいいけど。あんまりうるさく声掛けてくるからさ。名前だけでも聞いとくよ」



(ケッ!頑固なやつだな。本当は聞きたいこと沢山あるんだろう↑ハハハ)



「いいから、誰なんだよ!」



(仕方ない。教えて進ぜよう!私の名前は。。。いたずら好きのアッ君という)



「なに?いたずら好きのアッ君?変な名前だな~ハハハ。。。随分軽い名前だな♪」



(笑うな!失礼な奴だ。私を誰だと思っている!)



「だから。。。いたずら好きのアッ君だろう↑」



(おいっ!この()で俺の言葉を区切るのやめてくれないかな?失礼だぞ!)



「いいだろう↑人間じゃないんだからさ。人間の言葉は鍵カッコ。アッ君のは()でいいの!」



(いやだ)



「なんだ。子供みたいなだだこねるなよ!」



(仕方ない。()で我慢してやるか。作者の奴。。。覚えてろよ!)





作者。。。『ふーん。。。知らないね。。。我慢しろよ。。。もう。。。いい役なんだから』



(お前のカッコの方がカッコいいじゃないか!)



作者。。。『まぁ。。。お前が小説を書いたときはこの『』にしたらいいじゃないか^^』





「おい。カッコの話はいいから。アッ君!」



(う、うん。それでだ。このアッ君が何故お前の頭の中にいるか知りたいだろう♪それに虫観るチームの声が何故しないかも。。。どうだ!知りたいか!)



「もう一つある。アッ君。。。俺が暮らしていた世界へは戻れるのか?それと時間はどれくらい経ってるんだ?明日は大事な仕事があるんだから。部屋には和也も残したままだし。。。美由紀も。。。おい。。。聞いてるのか?いたずら好きのアッ君さん!アッ君!。。。あれ。。。返事しないな。。。おーい。。。アッ君!」



 深夜、薄暗い街灯だけが照らす夜道で、一人”アッ君”と叫ぶ錬太郎。どう見ても異常だが、本人は至って真剣だった。ブチ猫が錬太郎を見据えて止まった。ん?俺?変かな?



(確かに変だ。おやじは変^^)



「おい!どこ行っていたんだ。ちゃんと返事しろよ。しかも、顔も見えないから話にくいぞ!」



(だから。。。ここにいる)



「ん?君か?ネ。。。コ?って。。。それも変だろう。深夜に猫と薄暗い路上でしゃがみながら会話するのか?もうちょっと別な物になれないのか?自然に見える何かさぁ!」



(めんどうな奴だな!わかった。じゃ、いつもの自販機の前ならいいだろう。自販機に向かって話せ。顔は自販機についてる広告の男性にしろ!)



「まったく。いたずらばっかりしやがって!わかった。じゃ、あそこの自販機だな」






錬太郎は100メートルほど歩いた先の自販機の前に立った。それでも、やや違和感があるが。。。まぁ、仕方がない。






「アッ君!着いたぞ!でも、広告の男性の顔動かないだろうが。これに向かってしゃべるのか?もう。。。勘弁してくれよ」



(アッ君だ!)



「えっ?広告の顔が動いてしゃべってる?へー。。。アッ君やるな!」



(こんなことで褒めるな。照れるだろう♪)



「いいから。ちゃんと答えろよ」



(それが、人にものを尋ねる態度か?)



「アッ君は自販機だろう。人じゃないし」



(冷たい奴だ。あっ、それともう一人アッ君にはパートナーがいるから)



「誰だよ、それ?!」



(あわてんぼうのヒマちゃん)



「おいおい、ヒマちゃん?勘弁してくれ。。。」







 深夜の自販機の前で続く二人?の会話。おやじ。。。錬太郎はこれからどうなるのか。彼の疑問にアッ君は答えてくれるのだろうか?そして。。。あわてんぼうのヒマちゃんとは?



 
 夜は更けていった。。。



 
 自販機の傍には額紫陽花が咲いていた。。。




つづく