そんなに僕は強くは無いさぁ
弱いから人間なんだ
窓の外を風が流れ去る 今
思い出なんて 欲しくない
涙なんて 欲しくない
慰めなんて 欲しくない
優しさなんて 欲しくない
ただ 君にいて欲しい
そんなに僕は強くないさぁ
もう いいんだ
不思議だよ 涙が零れる
なぜ 涙が零れるんだろう
こんな自分が まだここにいる
思い出なんて いらないのに
涙なんて いらないのに
慰めなんて いらないのに
優しさなんて いらないのに
僕の心を 見透かすなよ 月
そんなに弱くないだろう 君
もう いいんだ 泣かないで
一生懸命 生きて来た君だから
弱いから人間なんだ
君は それを知っているから強い
僕は それに目を背けて来たから弱かった
その涙 僕だけにくれよ
その涙 僕だけにくれよ
君が ここにいるだけで
思い出なんか いらないだろう
涙なんていらないだろう
慰めなんて いらないだろう
優しさなんて いらないだろう
僕が ここにいるから
君が ここにいるから
つらいなんて言わせない
悲しいなんて言わせない
君がいて 強くなれたんだ
彰は、心の中で呟いていた。。。
葵の頬から伝う涙は、夜空に浮かぶ月へ飛び去り、星の煌きに溶け込んでいった。
繋いだ二人の手は、強く握り締めたまま夜空を流れていった。
つづく