微笑の儀式
先日再放送されたサスペンスドラマと原作の感想を。「微笑の儀式」(1995年放送作品)・原作は松本清張・主演は役所広司、共演は内藤剛志さん。織本順吉さんが好々爺の暗く澱んだ裏面を完璧に表現していた。佳那晃子さんのマッチ擦る仕草が男前で格好良い父娘の演技合戦は短いけど見応え十分役所さん演じる鳥沢が学徒出陣して海軍に入り内藤さん演じる新井が兵役免除(かな?)の設定はドラマオリジナル。「他の学生が戦地へ行かされているあの頃、僕は何もしなかった 取り残されてずっと焦っていたような…」戦地へ向かう友を見送るだけだった自分も、何かを残したかった、と。 2人の因縁と新井の苦悩が強まる場面でした※ちなみに織本さん演じる平造の過去もドラマ独自設定。原作で書かれていた、厚木駅から“桜アパートのある奇妙なアメリカ村”に鳥沢が向かう記述に興味を惹かれた古い村々から突然、赤と青の派手な屋根の洋風の建物が集まる街に変わる。鳥沢が厚木駅から中津川に向かうタクシーの車窓から見たのは、原作者が実際に現地を訪ね見た景色だろうか…『無意味な遠出の散歩だと思っていたが、今にして思うと、 その家を自分の眼で実際に見たことが、どれだけこの事件に対して 具体的な印象をしっかりと持たせているかしれないとわかった。』実際に自分の眼で確かめる事の重要性を物語る鳥沢の言葉が、今の自分に深く染み入る作品でした。(作品より引用箇所あり)