スイス旅行記(第4日目の3)




バスの時間までまだ20分弱あります。
ところで、私は普段あまりお酒を飲みません。家では週に1回、缶ビールを1本飲む程度。
あとは、会社の同僚と付き合いで飲みに行ったりもしますが、それも週1程度で、最近は
旅行や出張などがあったこともあり、ここ2ヶ月ほどは全く飲みにいっていません。
お酒自体は好きでもないけど、嫌いでもないという感じです。(ただし、会社の中では
“ザル”との評価をいただいていますが・・・)。でも、こういうワインのシーズンとも
なると、せっかくマイエンフェルトに来てるのに名物のトルケル(ワインケラーが経営する
ワイン居酒屋)でワインが飲みたいなぁ、という気持ちが湧いてきます。でも今日は日曜日。
大都市ならいざ知らず、この小さな町で日曜日にトルケルが営業する可能性はかなり低い
はずです。バス停までの途中にはトルケルの位置を示した掲示板があり、私は、それを見ながら
ふらふら歩いていました。
あるトルケルの前をとおり掛かった時、ドアがギギィ~~~っと動いて中からおばさんが顔を
出しました。でも、すぐに中に戻って行きます。「やっぱり駄目か」と思ったのですが、
せっかくだから聞いて見ようと思い、意を決してドアを引きました。ドアには鍵が掛かって
おらず、中ではさっきのおばさんが店の掃除をしているのが見えました。「すみません、
今日は営業しますかぁ~~?」と聞いたら「するわよ」との返事。ラッキィ~~(・_・)v
「何時から?」「5時から」。時計を見ると
時刻は4時55分。「5時に戻って来ますねぇ~~。」「いいわよ、中に入りなさい」という
ことで、意外や意外、日曜日にもかかわらずトルケルでワインが飲めることになりました。
私が目を通した全てのガイドブックや観光案内で、「スイスのワインは生産量が少なく、ほとんど
輸出されないので機会があれば是非飲むべき。特にマイエンフェルトでは白ワインがよい」と
書かれていたので、ワイン樽を加工したイスに座ると、迷うことなく白ワインを頼みました。
が、ここで気になったのが値段。目の前にワインリストと値段が表示されているのですが、私の
拙いドイツ語力でも「1本あたり」で値段表示されているのがわかります。まぁ、体調が良ければ
日本酒の1升瓶でも開けられるので、ワイン1本は難しい量ではないですが、旅先で、かつ、
これからバスに乗って帰るのに、あまり酔っ払って帰るのも如何なものか。。。そんな心配
お構いなしにおばさんはグラスにワインを注いで持ってきてくれました。まずは、1本単位で
出されなくてホッとしました。
マイエンフェルトの白ワインの印象は、ドイツの白ほど甘くなく、ややフルーティーですが、
癖は強くありません。非常に飲みやすいワインでした。1杯目のワインが空くと、おばさんが
やってきて「どうだった?」「美味しいです」「じゃ、次は?これとこれとこれは空いたのが
あるから飲めるわよ」なぁ~~んだ、すでに開いているワインを飲ませてくれてるんだ。。。
でもグラスあたりの単価が書いてないけど、いくらなんだろ??って思いながらも、「赤、
お願いします」なんて、ちゃっかりオーダーします。赤の方は感じとしてはミディアムボディで
渋みがあまりない感じ、白がフルーティーなのと比べると、ちょっとあっさりした印象かなぁ?
こちらも飲みやすいと思いますが、肉料理などの食事などとあわせるとなるとちょっと
負けちゃうかな?という感じです。
そうこうしているうちに2杯目のグラスも空いて、「3杯目は?」と話しているところに
15人くらいの団体さんが入ってきました。どうやら、この団体さんのために営業をした
ようです。おばさんも団体さんの相手のために忙しくなったので、私はお店の中を散歩します。
そして、団体さんの相手が一段落したところで、座席に戻って別の白ワインをお願いします。
3杯目になる白ワインは1杯目の白よりもライトな感じのワインで、フルーティーさも足りない
感じです。初めに値段を見ていたからかも知れませんが、値段相応という印象で、全ての面で
イマイチ物足りない感じです。団体さんは数本のワインを空け、次のワインの注文をして
いたので、私はお店に飾ってあるストックから持ち帰り用のワインを物色します。
団体さんの相手が一段落したおばさんが「何探してるの?」というので「お土産のワイン」
と言ったら、「それはいい考えね」と言っていろいろ相談に乗ってくれます。750mlを
2本買うとちょっと重たいので、500mlのワインで白と赤を一本ずつ選択しました。
2本併せて45スイスフランです。日本円にすると4000円くらいですから、無茶苦茶に
高いワインじゃないですけど、輸出量が少ないと言われれば、それはそれで貴重品です。
ゆっくりとワインを飲んでいたので、バスの出発時刻である17時15分はとっくの昔に
過ぎています。が、次の18時15分のバスを逃すと帰れなくなってしまうので、最後に
もう1杯だけ白を飲んで、おしまいにすることにしました。トータル4杯目のワインは
1杯目の白を再度お願いしました。それを飲み干してから精算です。
おばさんが持ってきた勘定書きは、45スイスフラン。あれっ、ワイン4杯分は??不思議
そうな顔をしていると「今日はワインを買ってくれたから、グラスで飲んだ分はいいわよ。」
とのこと。日曜日のトルケルでワインが飲めただけでもラッキーだったのに、ワイングラス
4杯分もただになるなんて・・・本当にごちそうさまでした。
綺麗な風景と美味しいワインで十分満足した一日でした。
今回の写真は、①トルケルの看板、②マイエンフェルトの葡萄、③貯蔵用の大型ワイン樽、
④取扱っているワイン―の写真です。
スイス旅行記(第4日目の2)




といえば、1つは、昨年、スイス政府観光局のメーリングリストに登録したところ、
アニメ製作30周年記念のスウォッチが当選してちょっと興味が湧いたため、
もう一つは会社の後輩の女の子がハイジ好きで、スイスに行くならハイジグッズを・・・
とリクエストされたので、どうせ買うなら本当にハイジの村に行った方が良いかな?
と思ったからです。
さて、マイエンフェルトの町はスイス政府観光局の資料では人口2400人くらいの
小さな町とです。マイエンフェルトには「ハイジの道」というハイキングコースがあり
、一つは一周3時間程度の赤の道。もう一つは一周5~6時間くらいかかる青の道です。
2つの道は途中までは一緒なので、まずはマイエンフェルトに到着して最初に行うのは
"haidiweg"と書かれた表示を探すことです。この表示さえ見つければ、あとは地図は
必要ありません。ずっとこの表示を追いかけていけば、ハイキングができます。
まずはマイエンフェルト駅を背に最初の観光スポット「ブランディス城」へ向けて
歩き出します。駅からしばらく歩くと、レストランが見えて来ました。この季節は、
ちょうど猟が解禁されて、野豚や鹿といったジビエ料理がおいしい時期です。
ちなみにブランディス城は、現在レストランになっていて、この時期に行くと
ジビエ料理を食べられるそうです。実はマイエンフェルトにはもう一つの名物が
あります。それはトルケルというワインケラーが経営するワイン居酒屋です。
トルケルの話は後ほど書くつもりなので、ひとまず置くとして、またひたすら
赤い矢印に沿ってハイキングを進めます。ブランディス城の前を抜け、小さな
小径を抜けると市役所が見えてきます。この市役所はハイジのアニメの中で
描かれている建物です。さらに進むと眼前いっぱいにブドウ畑が広がります。
アニメの草原ばかりの田舎を想像しているとイメージが違うかもしれませんね。
表示に沿ってブドウ畑の中を30分弱ほど歩いて行くと、次の観光スポット
「ハイジの泉」が見えてきます。ここは道路があって車が乗り入れることが
できるので、たくさんの車やバスが止まっています。旅行の楽しみは人それぞれ
なので私が言うべきことではないとは思いますが、せっかく景色の良い場所に
来ているのに、車で来てすぐに戻るのってもったいないなぁ~と感じます。
空気も土の匂いも感じられない旅行って楽しいのかなぁ??あともう一つ、
ハイジの泉にはハイジ像があるのですが、常に日本人が独占状態です。
他の国の観光客もいて写真を撮ったり、像に近づこうとしているのに全く
配慮する様子すら無し。同じ日本人として恥ずかしいやら情けないやら・・・
他国の観光客のことをどうのこうのと批判する前に自分たちの行動も
見直すべきです。
ハイジの泉を後にして、さらに歩いていきます。途中で青の道との分岐が
ありますが、今回はバートラガッツ行きのバスの時間を考えて赤の道を
選択しました。以前は、ハイジの夏の家に行くには青の道しかなかった
そうですが、最近、ショートカットできる道が作られたので、今回は赤の道を
利用して、ハイジドルフからはそのショートカットの道を使って夏の家に行く
ことにしました。行き交う人たちと挨拶をしながら進んで行くと、ハイジドルフ
が見えてきます。近くにはハイジハウスと簡単なお土産屋さん(ハイジハウスの
入場券も販売している)があります。ここも日本人観光客が大挙して押し寄せて
きます。近くにハイジホフというホテル兼バス停があるので、ここまでは自分の
足で上がってくる必要が無いからでしょう。
ハイジハウスを見学してから夏の家に向けて出発します。マイエンフェルトの麓は
標高504m、ハイジハウスは660mですが、夏の家は1111mと急激に
標高が上がります。日頃の不摂生が悪いのですが、重たい身体を引き上げて
行くのは大変な作業です。でもせっかくここまで来たのに夏の家に足を運ばない
なんてもったいなくて・・・。この道を登り始めたらとたんに日本人がいなく
なります。現地のご夫婦がゆっくりとハイキングをしたり、自転車
(ロードレーサータイプ)に乗った若者ばかりが目立ちます。
確かにきつい上りですが、周りの景色が素晴らしく、途中では野生のリスが
お出迎えしてくれるなど、十分に自然を満喫することができました。小一時間
ほどハイキングをしたところでハイジの夏の家が見えてきます。アニメでは
ヤギがたくさん登場しますが、実際は牛がいっぱい放牧されていました。
ここで冷たい牛乳<なぜか“新鮮な牛乳”とはなっていませんでした。(^^;>
を飲みました。まぁ、結構いい値段してましたけど、場所柄を考えればやむを
得ないでしょうね。ハイキング途中で出会った日本人の人は黒パンと
ソーセージ(というかハム)のセットを頼んで軽く食事をしていました。
ここでは30分近く休憩をしていたのですが、その間、夏の家にやってきた
日本人は2人のオバタリアン(管理人さんは日本語が分からないので問題ない
かもしれませんが、理解できるこちらとしては・・・恐るべしオバサンパワー)
だけでした。ハイジハウスにいた日本人はどうしちゃったのかと思うほど、
少ない人数です。余計なお世話ですが、やっぱりもったいないなぁ~~。
休憩を終えて来た道を戻ります。さすがに下りは楽ですね。そして、途中の
お土産屋さんでハイジ好きの後輩のためにお土産を購入し、バートラガッツ行きの
バス停に向けて歩いていきました。
今回の写真は、①ハイジの泉、②ハイジハウス、③夏の家から見た風景、
④夏の家―の4点です。
スイス旅行記(第4日目の1)



さて、昨日の寒冷前線の通過後、気温は急激に低下しています。
2日前はルツェルン湖で水着になっていたスイス人も、今日の朝は
セーターやコートを着込んで、すっかり中秋から晩秋の雰囲気です。
当初予定どおり、3日間滞在したルツェルンを離れてマイエンフェルトに
向けて出発します。マイエンフェルトってご存知ですか?マイエンフェルトは
アニメ「アルプスの少女ハイジ」のベースとなった町です。この「アルプスの
少女ハイジ」という物語自体は、架空のお話です。ただし、アニメに描かれている
建物や町並みは本物です。
ご存知のとおりこのアニメは宮崎駿氏の作品ですが、彼はアニメ化するにあたって
原作者が頭の中で想像していた光景を描くために、原作者が文書を推敲した町に
1ヶ月以上も滞在し、その光景を基にアニメ化しています。
ルツェルンからマイエンフェルトまでは電車で約2時間の道のりです。ルツェルンから
チューリッヒ方面行き電車にのり、途中でルガーノ方面行きの電車に乗り換えます。
そこから1時間ほど電車に乗ると、本日の宿泊地バート・ラガッツに到着です。
バート・ラガッツは高級リゾート温泉地として有名なので、それに相応しい
光景が眼前に広がる・・・はずでしたが、駅前は驚くほど何もありません。
う~む、なんと言ったらよいのか・・・。正直言って、日本の私鉄沿線の、
それもやや終点よりにあるちょっと田舎のベッドタウンの駅みたいな
感じのところです。
切符を売る駅舎の中には多少お店はありますが、その他には商店1つありません。
ちょっと期待はずれです。。。
駅前の地図を見ながら、本日の宿泊先のホテルに向かいます。
ガルニ(ホテル)はすぐに見つかりました。基本のチェックインタイムよりも
随分早い時間(午前10時30分頃)の到着ですが、ハイキングをして夏の家
(ハイジが夏を過ごす家)に行き着くためには、標高差600mほど登る必要が
あります。そもそも荷物が無くても重たい負荷を身に付けている身としては、
できだるだけ不要なものを置いて身軽になっておく必要があります。そこで、
荷物をリパッケージのうえ、預かってもらえないかオーナーに相談してみます。
ここのオーナーはとても気さくな感じの人で、快くOKしてくれてすぐに部屋に
案内してくれます。
そこで、すばやくハイキング用の荷物だけを取り出し、出発準備をします。
まずはバートラガッツからマイエンフェルトへ行くポストバス乗り場に行き、
バスの時刻を確認しました。バスは1時間に1本で、次のバスが到着するまでに
40分ほど時間があったので、物語の中でクララが湯治に行ったとされている
温泉を見に行きます。(と言っても、バス乗り場から徒歩30秒ですけど・・・)
今日は日曜日でツーリストインフォメーションがお休みで、あまり情報を集める
ことができないのですが、この温泉はhaidiweg(ハイジの道)のパンフレットなどが
多数置いてあって助かりました。後は、街中をぷらぷらとお散歩です。
バスは定刻どおり到着し、マイエンフェルトに向かいます。
今回の写真は、①ホテル前に流れるタミナ川の風景、②クララが湯治に通った温泉、
③バスから見たマイエンフェルトのブドウ畑―の3点です。