◆釣行記~三の足 | 「 晴 釣 雨 讀 」

「 晴 釣 雨 讀 」

晴れた日は大いに釣りを樂しみ…
 雨の日は靜かに讀書や道具の手入れに耽る…
   無理をせず、焦らず、穏やかな心で渓魚との駆け引きを満喫する…

 …ある方から頂いた言葉です

  渓流ルアー釣りや関連することに触れていきたいと思います

 釣行となるのなら単独行となる昨日の土曜日でしたが、午前中に用事があり、行くとなれば午後からしか動けない予定となっておりました。

 

 秋田市周辺の天候は、前半は雨の日もあって曇りの日が続き、木曜日頃から晴れ間も見えて気温も高く、金曜日には晴れておりました。

 

 天気予報では土曜・日曜共に快晴および気温が高く、目先の仕事に追われつつ、釣行をどうするか考えていたところに、農家のAgiさん(アギさん・佐々木 明さん) から連絡がありました。

 Agiさんは、パートナーズの忠さん(佐藤 忠雄さん) が主催する『山女魚乃忠学校』 で私と共に学んでいる釣友です。

 

 予てからお願いしていた枝豆が初収穫を迎え、出荷できるとのことで、仕事終わりの金曜の夕方にAgiさんのお宅へ買い取りに伺いました。

 そして、逢うのも久しぶりでしたので、暫し庭先で互いの近況や釣りの話をしました。

 土曜・日曜の私の都合を伝えた上で、この時期の近距離の釣り場の話となり、Agiさんより岩見川周辺の情報をいろいろ教えて頂きましたが「結局、あっこが一番いいねんでねぇが」との話となりました。

 岩見川水系で最も人気のある区間ですが、川の規模が大きいため、他区間より魚の数的に余裕があるように考えたのですが、行くとしても明日の状況次第でした。

 

 迎えた土曜日、午前中に用事を済ませ、自由に動ける様になったのは13時半頃でした。

 快晴の中、気温は既に30℃近くまで上昇しており、高校野球では秋田県大会の準決勝をテレビ放映していて、その熱戦をまったりと観ながら過ごすのも良かったのですが、明日の釣行というのも体力的に自信がなく、"釣れなくとも、Agiさんとも話をしていたことだし行ってみるか!"と心を定め、結局はその川へ向かいました。

 Agiさんと今年5月に御一緒した区間です。

 

 入渓時刻は14時半過ぎです。

 入渓点で見つけた、人の手よりも小さい、とても小さな鳥の巣です。

 

 7/23(土) 秋田市河辺地域 岩見川水系

 天候快晴、気温28℃水温17℃、水位やや増水気味

 直近の雨で増えたのではなく、数日前の増水が徐々に収束しつつある感じの水量でした。

 

 堰堤前のポイントに魚の反応はなく、直下では、この水流と底の段差が絡み合うところで6~7寸の魚影が見えますが、バイトさせられるアングルではなかった様です。

 

 堰堤を乗り越え、写真でロッドが指しているところで4~5寸のチェイスがありました。

 2投目への反応はありません。

 

 "堰堤でそれなりの魚影で、その上は小魚ばかり・・・、果たして直近の人の出入りは・・・"と思案していると、砂地に数日前と思わしき足跡がありました。

 "まぁ、いつもどおりで、魚が動いて頂けるだけありがたいと言えるか"として、進みます。

 

 流れと平行に留まった杉の倒木と、流れの強くて水深が深いポイントで、涌き上がりの流れができておりました。

 リフト&フォールで2投しますが反応がなく、

 

 3投目はダウンクロスで杉付近をルアーを通すと、杉の下から7~8寸の魚影が動きましたが、ちょっとチェイスして、すぐ杉の下に隠れてしまいました。

 "大きな魚が反応した=釣り人のストレスが比較的少なそう"と感じられて、大人気区間+休日午後+快晴+高温の悪条件でしたので、やる気を持ち直すことができました。

 

 間もなく迎えた、このポイントです。

 流れ込み+流芯脇に土砂堆積+流れ込み以降の深みなど、今年の忠さんとの釣行で、何度も目にしてきた理想的な形態です。

 忠さんがこのとき、どういうキャストをされていたか、そして教えてくれたか、すぐに頭に浮かんでおりました。

 本日のここまでで、狙うポイントと立ち位置の距離は長めにした方が良さそうと感じていたので、この撮影点からキャストすることとして、流れ込みより対岸へ着水させて、流芯と土砂堆積を横切らせるようにトレースすると、間もなく大きなアタリが・・・!!

 

 なんと、丁度9寸のヤマメをヒットすることができました。

 懸命にアワセて引き寄せますが、立ち位置の流れが強く、ネット取り込みまで手間取りながらも、何とかネットに入れることできました。

 取り込みの不様はありますが、正しく狙いどおりであったため、"これぞ納得の釣果だろう"と、暫し喜びに浸りました。

 忠さん、Agiさん、この川、この魚、全てに感謝です。

 

 上の写真の形で、僅かでも魚全体に水流が覆うと、魚が落ち着いてくれました。

 あまり長くは時間を掛けられませんが、丁度のタイミングで陽射しがあり、これまでしたことのない、魚体の接写を試みました。

 太平山地の中でも、この岩見川水系は河床が青白くて水の透明度も高く、それを映す魚体は、とても美しく感じられます。

 

 魚をリリースした後に、1投目の釣果でしたので、2投目を少し対岸寄りにトレースしました。

 そうしたら7~8寸の魚影が2尾チェイスが見えましたが、反応した地点が浅場のために、すぐに帰って行きました。

 1投目と同じ立ち位置では、釣れないことなのかもしれません。

 

 以降もチェイスが見えますが魚影は小さく、2投目以降に反応はありません。

 こうした魚も、ヒットできるようにならなければなりません。

 

 また足跡を見つけますが、昨日今日のものではなさそうです。

 途中にクモの巣も多く、どうやら今日一ではあった様です。

 

 先回のAgiさんと釣行時の半分も来ていないのですが、16時でしたので退渓としました。

 

 車への道中、杉林の中で穂先まで赤いミズを見掛けました。

 こうした水辺以外の方が、赤いものが多い感じがしております。

 既に玉が見えるものもあり、"こへるに苦しない"程度の量を、ご近所さん用に頂きました。

 

 さて、これはAgiさんから頂いた、今年初収穫の枝豆です。

 1袋1㎏で2袋に、おまけを付けて頂きました。

 

 さっそく茹でて塩を振り、ごちそうになりました。

 相変わらずの美味さで、Agiさんには家族一同で感謝しております。

 秋田県の枝豆ですが、昨年は出荷量が日本一となっております。

 これから県内各地で、美味しい枝豆の出荷が盛んとなることでしょう。

 

 Agiさんへ。

 庭先に咲いていたこの花の名ですが、月見草の一種で、モモイロヒルザキツキミソウと呼ぶそうです

 

 

 この日の午後からの釣りは、正直な気持ちとしては、行くかどうかの迷いがありました。

 しかし、成り行きから前日にAgiさんにお逢いして、その話から川へ出かけ、あの川で、しかもあの状況の中で、納得の9寸ヤマメの釣果を得られた、というのが、何とも不思議な感じがしております。

 

 そして、忠さんとの一連の釣行での教えや経験が無ければ得られない釣果でもありました。

 改めて、忠さんとAgiさんのおかげです。

 ありがとうございました。

 

 Agiさんから「来週頃ってば、キミ(トウモロコシ)が収穫できるかもしれない」との話です。

 これも、とても楽しみです。

 収穫等の作業でなかなか釣行できないと伺っておりますが、こうした短時間釣行でも良いので、"まだ、一緒にあんでけれっす"。

 

 以上です。