キングオブコント2022 準決勝 1日目に行ってきた。
玄人の私の目から見たネタの点数と感想を述べていく。
ネタ時間は5分間。
なるべくネタバレしないように書いているが、
決勝進出していなそうなコンビは少しネタバレしている。
個人的評価の高いコンビは赤字にしている。
蛙亭 81点
「牛丼屋」
去年の準決勝で披露したのと同じネタ。
このネタはテレビでも披露しているので、ネタバレしていた雰囲気。
ネタ自体は悪いネタではないが、鮮度がない。
去年で売れてネタ作りできないのかもしれないが、
そこを乗り越えてこそ本物だぞ。
フランスピアノ 87点
「ワープ」
準々決勝でも見たが、準決勝ではそれ以上にハマっていた。
ありそうでない設定で、構成も上手い。
広い舞台でも映えるネタになっていた。
絵が浮かぶと面白い。
サルゴリラ 88点
「マジック」
ばかばかしくて面白い。
ただ、構成はもっと上手にできるはずだ。
ネタにストーリー性を持たせればより奥深いコントになるはず。
かが屋 85点
「先輩」
彼らにしては繊細さがやや少なく感じた。
その分笑いの量を取ることを意識したのかもしれない。
その戦い方は賞レースにおいては正解かもしれない。
スパイシーガーリック 85点
「ゾンビ」
これは設定が新しく、芸として完成されたコント。
ただ、中盤が中だるみしてしまうので、もう少しアクセントを加える必要がある。
そもそも、3分ネタがちょうどよいタイプのコントなのだろう。
青色1号 81点
「アナウンサー試験」
良い設定だが、演技がチープなのがもったいない。
もう少し貫禄が欲しいところ。
ファイヤーサンダー 82点
「ものまねパブ」
ワンアイデアだけで広げていくが、広げ方に意外性がない。
結果的に、無機質なコントの印象になっている。
サスペンダーズ 85点
「痴漢」
私は彼らに期待していた。
彼らが今年のチャンピオンになると思っていた。
古川君だけでなく、依藤君のセリフでも笑いが起こる構成にしており、進化が感じられた。
しかし、残念ながら多くの観客にはまだ届いていなかったようだ。
さらなる飛躍を期待する。
ビスケットプラザーズ 89点
「男性を紹介」
最初のインパクトから最後までもっていった。
力があるからできることだ。
カゲヤマ 79点
「胃カメラ」
見せ方は面白いが、チープさがぬぐいきれない。
ゾフィー 80点
「作曲家の遭難」
漫才のような掛け合いがメインのコント。
彼らにはもう少し上を期待してしまう。
最高の人間 94点
「テーマパーク」
これまで、岡野君は発想力に優れているが、構成が少し弱いと感じていた。
その構成の部分を吉住君が補って、完全体になった印象。
ヨネダ2000 88点
「動物と話せる女性」
彼女たちの空気感はコントでも健在だ。
唯一無二の世界観を見せてくれた。
シュールでばかばかしく、そしてポップだ。
やさしいズ 87点
「教育実習」
ヨネダが荒らした空気から、一気に自分たちの空気に持って行った。
シンプルだが、実力がないとできないコント。
近年たい君のヤンキーキャラで推していたが、
新たなステージに進んだ印象。
GAG 76点
「誕生日プレゼント」
良くも悪くのいつも通りのGAGだ。
停滞は衰退だぞ。
スーパーニュウニュウ 78点
「お好み焼き屋」
らしさはあったが、笑いどころが少なすぎるか。
クロコップ 82点
「あっちむいてホイ」
個人的にはかなり好きだが、
単調な展開なので、5分が少し長く感じた。
後半に別の展開を用意する必要がある。
や団 83点
「バーベキュー」
悪くはないが、地味なコント。
地味なメンバーが地味なコントをしてはダメだ。
ザ・マミィ 80点
「デモ」
去年の彼らを全く超えられていない。
想定を超えない設定と展開。
いぬ 83点
「パーソナルトレーニング」
こってりした世界観で、個性はある。
音響の使い方が上手かった。
隣人 70点
「チンパンジー」
この設定ならもっと面白くできるはず。
全体よりレベルが一つ低かった印象。
ラブレターズ 84点
「ラブホのフロント」
この設定ならもっとウケないと上がれない。
コントとしてはよろしかった。
相席スタート 86点
「彼氏」
インパクトもあり、ハートフルな展開で良いコントであった。
ニッポンの社長 95点
「新世紀ロボ」
派手な音響と演出で盛り上がるコント。
次の展開がどうなるかワクワクさせられる。
ブラボーだ。
イノシカチョウ 80点
「娘の交通事故現場」
わちゃわちゃした楽しいコントだった。
うるとらブギーズ 79点
「吊り橋効果」
過去の彼らのネタと比べると下回る。
セリフが少しうるさく感じた。
声量に頼らず、センスで勝負したまえ。
TCクラクション 84点
「棋士」
会話がメインのコントなので、
大きな会場だとこじんまり感じた。
よくできているが、遊びがない。
金の国 92点
「エレベーター」
見せ方が立体的で新しい。
新時代を感じさせるコントだった。
この日の中で一番作品性が高いコントであった。
コットン 87点
「浮気証拠バスター」
彼らの良さを詰め込んだコント。
軽いが、その分ポップでテレビ向きだろう。
ななまがり 86点
「ポン酢」
個性が出ていた面白かったが、
すこしわちゃわちゃしていた。
いつかのトップリードを彷彿するネタ。
オチは秀逸。
ロングコートダディ 85点
「動物園」
斬新な構成のコント。
これまで見たことのない設定で期待したが、
その後の展開で期待を超えられなかった。
ジャングルポケット 82点
「コーヒー」
良い滑り出しだったが、後半失速。
もっと比較した展開を期待する。
ダンビラムーチョ 79点
「早歩き」
音響に頼り切ったネタ。
コントとしての作品性は低い。
そいつどいつ 84点
「借金取り」
盛り上がりはあるが、新しさに欠ける。
ネルソンズ 83点
「結婚式」
いつものネルソンズ。
もっと人間性や奥行きを見たい。
【総評】
過去一番盛り上がった日かもしれない。
大きな会場なので派手なコントが盛り上がる。
私がこの日の出来だけで決勝メンバーを選ぶと、
以下のメンバーとなる
・ニッポンの社長
・最高の人間
・コットン
・相席スタート
・ヨネダ2000
・ビスケットブラザーズ
・金の国
・フランスピアノ
・サルゴリラ
・やさしいズ