女芸人No・1決定戦 THE W 2020の決勝戦をリアルタイムで観たので、

玄人の私の目から見たネタの点数と感想を述べていく。

 

 

Aブロック

・TEAM BANANA  75点

「シンデレラ」

技術は高いが、内容が薄い。

シンデレラという題材も陳腐。

薄いボケを並べただけで、厚みのない漫才であった。

 

・オダウエダ  85点

「拘束」

彼女たちが面白いと思っているものをぶつけてきたという印象。

演技力等の技術は未熟だが、

「換気扇の外側」などのセンスのあるボケがあったことは評価できる。

 

・にぼしいわし  84点

「うんてい」

独創的な設定は評価できる。

しかし、少し演技が白々しい。

あえて棒読みっぽい言い方をしているのだろうが、

効果的に働いていないように感じる。

センスはあると思うので、精進してもらいたい。

 

・紅しょうが  83点

「美容院」

つかみは良かったが、そこがピークだった。

ボケも陳腐で、あまりセンスを感じない。

勢いだけで笑いを取るだけではだめだ。

 

・タ―リーターキー  82点

「社長と部下」

設定も展開もありきたり。

ボケ数も少ない。

あまり評価すべきポイントのないネタであった。

 

Bブロック

・Aマッソ  95点

「映像漫才」

このスタイルは画期的。

陣内のように映像に突っ込むスタイルではなく、

映像を纏うスタイル。

フレーズや展開もAマッソらしいセンスを感じた。

後半にかけて盛り上がる構成にしたら尚よかった。

 

・ゆりやんレトリィバァ 84点

「カツオ」

私は彼女のことを評価している。

発想もワードセンスも卓越していると思っている。

しかし、今回のネタに関しては、全体として質が低かった。

一言ネタの部分も弱かった。

彼女のネタは当たりはずれがあるので、

今回は外れであったということだろう。

 

・吉住  94点

「女審判」

まず、この「女審判」という設定は絶妙だ。

ここを面白がる彼女のセンスの高さがうかがえる。

演技力もしっかりしていたので、笑いどころできちんと笑えた。

 

・はなしょー 86点
「病室」

演技力やワードは良いのだが、展開に外しがなかった。

「悪そう」⇒「実はいい子」

という笑いどころのみで終わっていたので、

もう一つ別の設定を乗せるとコントとしての厚みが増すだろう。

 

・ぼる塾 93点
「恋」

やはり、彼女たちのスタイルは素晴らしいと感じた。

あんり君のフレーズも絶妙で、会場の空気をつかんでいたと思う。

終盤で大きな笑いが取れたのも良い。

ただ、彼女たちは知名度が高いので、ネタバレしていたのが敗因か。

 

ー決勝ー

・吉住 92点
「銀行強盗」

彼女の絶妙にうざい演技が素晴らしい。

1本目は演技での笑いをフューチャーしていなかったが、

今回は底を一番の笑いどころとした。

危機的状況ならではのフレーズも上手い。

優勝にふさわしいネタであった。

 

・紅しょうが 84点
「浮気」

受けた印象はやはり浅いネタだということ。

もっと一つ一つのボケを強くしないと、栄冠はないぞ。

 

 

総じて、Aブロックはレベルが低く、心配したが、

Bブロックからは盛り上がったので安心した。

演出を含め。昨年よりもレベルは上がったと感じるので、

来年以降も期待している。