個人的な評価と点数を書いていく。
1 .ルシファー吉岡 「しょうが」 88点
かなり古いネタを持ってきた。
おそらく2年前の予選でやっていネタ。
彼にしかできない非常に良い下ネタであった。
「しょうが」というチョイスが良い。
最初のインパクトから後半までも飽きさせない展開。
強いて言うなら、後半にもう人展開あればなお良かったか。
トップバッター向きではないが、よく盛り上げてくれたと思う。
あっぱれ。
2.カニササレアヤコ 「笙」 98点
個人的に今大会で一番良かったネタ。
笙というチョイス自体が素晴らしいうえ、
彼女の持っている雰囲気にネタにマッチしている。
シュールな世界観を作り上げることに成功していた。
来年に期待である。
3.おいでやす小田 ホテルのフロント 90点
台本自体は平凡だが、
彼のツッコミのキレと演技力で笑いをもぎ取っていた。
技術力の高さが光る良いコントであった。
来年はもう少し冒険しても良いのではないかと思う。
4.おぐ ハゲの名は 92点
良い着眼点。
おじさんと女子高生が入れ替わるという
設定を思いついた時点で勝ちだろう。
5.河邑ミク レンタル彼女 90点
非常に良い一人コント。キャラと素の変わり方がうまい。
構成も飽きさせないように工夫されている。
実際に彼女が可愛らしいのも良い。
6.チョコレートプラネット長田 82点
陣内智則の劣化版を観ている感覚。
先が読めてしまいあまり笑えなかった。
分かりやすさもあったので一般受けは良さそう。
7. ゆりやんレトリィバァ 昭和の女 87点
着眼点は良いが、後半は少しだれた。
最初のインパクトがすべてなので、1分ネタであれば完璧であった。
8.霜降り明星せいや なんなんじゃそりゃ 80点
勢い系の一発逆のオンパレードで所見は笑えたが、
何も残るものがない。
正直、彼以外が上がってきて欲しかった。
9.濱田祐太郎 盲目漫談 80点
悪くはないが、テンポが少し早く聞きにくい。
内容もベタで光るものがなかった。
障害を持っているというハンデがあるので、
贔屓されたように見えた。
10.紺野ぶるま プロポーズ 97点
女性の本音をあけすけに言っていく様は爽快であった。
最後の
「ヘリコプターで行きたかった」
などのフレーズもセンスが光る。
私は非常に共感をしたが、会場では少し引かれてしまっていたか。
11.粗品 ツッコミかるた 94点
彼はこれまで「マシンガンツッコミショー」という形式をやっていたが、
毎年準決勝落ち。
今年はスタイルを変えてきた。
このスタイル変更が決勝進出の勝因だろう。
元々の彼のセンスの良さに、
ツッコミが生きるフォーマットが足されて、
彼の集大成を観た気がした。
12.マツモトクラブ 父 88点
地味。
彼の歌を続けるパターンに飽きてしまった部分もある。
初登場の時のミュージシャンのネタを超えられるかが
彼の課題だろう
最終決勝
1.おぐ ハゲの名は 96点
一本目のネタをフリにしてきた。
盛り上がりもあり、
素晴らしい出来であった。
惜しむらくは最後にもう一つ笑いどころがあれば最高であった。
2.ゆりやんレトリィバァ お願いがあります 85点
一言ネタと面白い動きを組み合わせた彼女らしいネタ。
ただ、一言ネタのクオリティが低かったように思う。
去年まででネタを使いつくしてしまったか。
3.濱田祐太郎 盲目漫談 80点
一本目と同じ感想。
ハンデがある中で、
高い水準の漫談ができていることは評価するが、
それ以上はない。
今大会は結果はいささか不満があるが、全体のレベルは高く、ここ数年のR-1で一番面白い年になったのではないだろうか。
審査員は一番面白いピン芸人を決める大会なのだから、ネタの質だけで評価すべきだと思う。
たまに、M-1などでも「練習量」とか「努力」を評価する審査員がいるが、笑いにおいて一番大切なのはセンスである。
そこは間違えてはいけない。
