"来週の木曜日、会えそうだよ”
快彦さんからLINEがあった。
カズさんと車で笑いながら、
一瞬忘れていたけれど、
私には恋人がいるのだ。
1年以上付き合っている。
2度以上会ってしまうと火遊びが火傷になる。
持論。
だから、浮気相手とは1度しか会わないのが
ポリシーだったのに。
つい、カズさんとおしゃべりするのが心地いい。
カズさんにもう一度会いたかった。
”うん
楽しみにしてるね”
私はカズさんの隣で、
恋人に
そうLINEを打った。
ピコン♪
”ランチどうする?
焼肉とかどう?
それともキョンは魚の気分?”
”焼肉いいよ
夏頃行ったQ行こうか?
牛タンの”
”あそこ旨かったよな
Qにしよう
木曜日、いつも通り、
11:30頃家に着くよ”
”了解
待ってるね”
恋人の快彦さんは、
隣県に住んでいて、東北各支店の営業の仕事をしている。
私の県に営業の仕事で来る際、
午前中に仕事を終わらせ、
私とランチデートをするのが木曜日。
バツイチで女の子の子どもが2人いる。
月に一回、子どもと面会しているようだった。
快彦さんが子どもと会う日、
私は気持ちがモヤモヤする。
まだ中一と小2の女の子二人。
ということは、付き添いに前の奥さんとも会うのだろうし。
心が狭いよね、
そうは思うのだけれど。
快彦さんが好きすぎて、
私は浮気をしていた。
快彦さんへの気持ちが100パーだとしたら、
100パー快彦さんへ向かうと
男の人にウザがられる。
だから、その想いを70パーとか
50パーに分散させるために、
私はマッチングアプリで男を見つけて、
デートしていた。
恋人が他にいます
それを告白した上で、
デートしてくれる相手もいる。
でも、なかなか恋人が他にいますと、
告白できないままデートする場合もある。
そうなってワンナイトの関係になってしまうと、
高確率で
「付き合いたい」
という話になってしまう。
もちろん男性側もワンナイトのつもりの相手は
いるのだけれど、
付き合いたいとかになってしまうと、
ややこしくなってしまうので、
連絡先をブロックする
ダメな女でごめんなさい。
この時点でもまだ、
私は快彦さんへの気持ちが100パーに近かった。
カズさんへ気持ちがシフトするわけない。
私は快彦さんを愛している。
ただの興味本位。
でも
この人をもっと知りたい。
「スーパーで買い物していこう。
美味しいカレーを作るよ」
カズさんが言う。
”キョン、好きだよ
木曜日会えるの楽しみにしてる”
快彦さんからのLINE。
”私も好き”
「うん、スーパー行きましょう」
他の男の車に乗りながら、
どちらの男にも不誠実すぎる私だった。
この時期の私は最低だった。
to be continued...
