カレーと恋人と | weekend.

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単身赴任の彼。主婦の私。ありふれた田舎町。ありふれた不倫。でも最後の恋と思いたい。

 

カズさんと会ってランチをした土曜日の次の週末、

カズさんはまた1時間かけて

待ち合わせのコンビニエンスストアまで来てくれた。

そして私を乗せて、また1時間かけて自宅へ。

 

そう、今日はカズさんの自宅へ遊びにいく約束だった。

2回目のデートで自宅とは、

ちょっと時期尚早な気もしたけれど、

2月のこの雪の街は、ドライブデートにもあまり適さないし、

 

「俺の手作りカレーをご馳走するよ」

 

という体で、カズさんの車で迎えに来てもらって、

また自宅へ。

帰りはまた送ってもらう。

面倒じゃないのか聞いたら、

目を細めて、

 

全く面倒じゃないし、

送らせて欲しい

 

と言ってくれた。

 

私は47歳まで免許を持っていなかった。

主人と仲が破綻して、

家出を繰り返していた頃、

仕事の面でも、移動の面でも自立しなければいけないと

47歳の春、一念発起して、教習所に通い始めた。

 

仕事終わりに教習所に通うので、

夜の授業になってしまう。

そして帰宅して家事。

勉強。

なかなかハードスケジュールで、

途中、夏頃に挫けかけた。

ストレスと疲労で、

頸肩腕症候群にかかり、

しばらくペインクリニックに毎日4本の注射をしに

通い、しばらく教習所を休んだ。

 

それでも、

仮免、本免と進み、

やっと7ヶ月かけて11月に免許を取得した。

 

車は新車の軽を購入した。

ただ、コロナとロシアの戦争のおかげで、

半導体不足で車の工場が稼働せず、

新車の納車はその後、5月になることになる。

 

2月の段階では、まだ車は手元にない。

 

カズさんはお喋りだった。

主人が無口な人で、何も話さない人だから、

もともとお喋りな私は、

家でとてもつまらない思いをしていた。

 

車内で私を笑わせてくれるカズさん。

恋の始まりのような

甘酸っぱい空気を漂わせながら

大人の二人は、

さまざまな問題を孕みながら、

それを知らないふりで

笑いながら、

進む。

 

ひとしきりお喋りをして

笑った後、

 

ピコン♪

 

私のLINEの通知音が鳴った。

 

ーー快彦さん

 

恋人からだった。

 

to be continued...