雪女は日本の代表的な妖怪の一つで、白装束を着た美しい女性の姿で描かれることが多いです。

雪女伝説は各地に存在しますが、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)が「怪談」の中で紹介した雪女の話が特に有名です。

小泉八雲の「怪談」は、日本各地の怪談や伝説を文学作品としてまとめたもので、雪女の話もその中にあります。

「怪談」に出てくる雪女の伝説を求めて雪国へ飛びます。

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久しぶりに青梅駅で降りたけど、寂れっぷりがすごい。

青梅駅周辺では著名な映画看板絵師さんが青梅に住んでいたことを由来に、以前は「映画看板を使った昭和レトロ感」で町おこしをしていました。

しかし絵師さんの死去に伴って映画看板での町おこしをあきらめて、今後は猫をテーマにした町おこしをするという。

※上記内容のニュース記事はこちら

しかし久しぶりに青梅駅に行くと相変わらず駅構内には映画看板が掲げられていました。

こちらは修復されて綺麗になっていたけど、結局、映画看板頼りなのかな?

猫をテーマにすると言っても猫のイラスト看板などがぽつぽつあるだけで(しかも前からあるものばかり)、猫をテーマにした町おこしは進んでいるようには思えなかった。

ちなみに、駅周辺で本物の猫は一匹も見ませんでした。

赤塚不二夫会館も2020年に閉館。

赤塚先生と青梅は結びつきが強いわけでもないし、もし再開するなら青梅なんかじゃなくて23区内で再開してほしい。

亡くなったとはいえ赤塚先生の知名度なら、普通に客は来ると思います。

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こんなどうしようもない青梅駅周辺ですが、観光スポットがないわけではないです。

今回は青梅駅から多摩川を経由してぐるっと一周してきたので、周辺の観光スポットをご紹介します。

住吉神社は青梅の総鎮守なので、寺社仏閣が好きな人はお参りに行きましょう。


昭和レトロ商品博物館は、昭和レトロな商品や映画看板の展示を行っている小規模な博物館です。

撮影は可だけど、SNSへの投稿はNGになっていたので館内写真はありません。

ここは受付のおばちゃんの消毒や検温がうざかった。

コロナも開けて1年以上経つのに、こんなうるさいところは久しぶりに見ました。

青梅駅周辺は昭和レトロを売りにしているけど、昭和レトロは他のエリアでも見られるからね。

昭和レトロが見たかったら他で見た方がいいと思います。

昭和幻燈館は猫と昭和レトロをテーマとしたミニ博物館。

展示物は可愛いものが多いですが、数年前に来た時とほとんど変わってないような気が。

館内で展示されている猫作品を作っている作家さんは鎌倉にアトリエがあるらしく、ここが拠点というわけでもないみたい。

青梅が拠点じゃなくてよかったと一安心してしまった。

津雲邸は地元の代議士さんが昭和の初期に建てた邸宅で、有料ですが邸内を見学できます。

幕末関連の展示物も多く、新撰組局長・近藤勇の木刀を振ることもできます。

訪問日は休館しており見学できてなくて残念!

ここはまた行きたいニコ

ここから先の多摩川周辺エリアの散策は今回初めてとなります。

駐車場の奥にぽつんと電話ボックス…なかなかシュールな光景ですアセアセ

14世紀~19世紀、地球は小氷期(ミニ氷河期)と呼ばれる寒冷な気候時期であり、今よりもずっと気温が低かったそうです。

同時期の日本は室町時代~江戸時代にあたり、今より寒くて降雪量も多かったとされています。

浮世絵の中で描かれる冬の江戸の町がやけに雪深いのはそういうわけだったのね!


小泉八雲の雪女の話の出どころは東北や北陸ではなく、当時、雪が多かった青梅での雪女伝説が基になっています。

「怪談」の序文には『この「雪おんな」という奇妙な物語は、武蔵の国、西多摩郡、調布村のある百姓がその土地に伝わる古い言い伝えとして私に語ってくれたものである。』という記述があり、調布村というのは現在の青梅市南部の多摩川沿いにあったとされ、現在は調布橋という橋の名として残っています。

橋のたもとには「雪おんな縁の地」の石碑があり…

裏には小泉八雲と「怪談」序文のプレートが埋め込まれています。

個人的には雪女の話の出どころが青梅だったということは意外性もあって面白いし、もうちょっとアピールしてもいいんじゃないかなと思う。
せっかくだから雪女の像でも建てたらいいのにねぇ。

多摩川にかかる橋を越えて釜の淵公園へ。

青梅市郷土博物館。

博物館エリアはそこまで広くなかったです。

戦時中、高射砲に撃たれて青梅の山中に落ちたB29のエンジン。

錆びや劣化のせいか、戦争遺物のせいか、何か禍々しいものに見える。

重要文化財・旧宮崎家住宅。

重文だけあってなかなか見ごたえのある古民家で、入口には風呂場(外から戻った人が行水してそのまま室内へ移動できる)もありました。

公園から青梅駅へ戻ります(ここからは以前訪問したことがある場所)。

金剛寺の梅は熟しても青いままであったことから「青梅」と呼ばれ、これが青梅の地名の由来になったとされています。

開花も近いのか、つぼみに赤い花びらも見えました。

二階建ての商家・旧稲葉家住宅。

ほとんどの格子戸が閉まっていますが、よく見ると開いている場所があって見学可能です。

間口全体が土間で、広々とした店舗として使われていました。

2階には入れないですが、階段を上って2階を見渡すことは可能です。

蔵の前の小さな小部屋も店舗として使われていたとか。

地味ですがそれなりに整備されている古民家なので、こちらもおすすめです。

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歴史のある古民家なんかは見ごたえがあるんだけど、無理やり町おこしの材料として担ぎ出した映画看板や昭和レトロ、猫は中身が伴わなくて、地域一丸でそれを盛り上げようという様子もほとんどない。
青梅駅周辺はもう観光地としては再起不能だと思いますが、住民は普通にいるのでインフラの整った暮らしやすい町作りに重点を置いた方がいいんじゃないかな。

青梅駅周辺の悪口を散々書いたので一応フォローしときますと、初訪問の人ならそれなりの物珍しさはあると思うので一度くらいは行ってみてください(一番のおすすめは津雲邸)。

駅前では再開発も始まるようなので、せめて飲食店くらい充実したらいいね。

終わり。