こんにちは、週末お出かけサークル主催者ですニコ
今回は訪問した両国は普段はわりと静かなエリアですが、大相撲秋場所の時期と重なったので観光地らしい賑やかな雰囲気に。
相撲のイメージが強い両国ですが、周辺にはたくさんの歴史観光スポットがあるので皆さんで巡ってきました。
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①横網町公園
関東大震災の発生後、陸軍被服廠跡と呼ばれる更地だった当地にはたくさんの避難民が集まっていました。
そこを周囲から発生した火災旋風が襲い、ここだけでなんと3万8千人もの人々が命を落としました。
下の赤枠が陸軍被服廠跡で、東京府の死者の半数以上がこのエリアで亡くなっています。

1930年(昭和5年)、当地に納骨堂と慰霊堂が完成し、横網町公園として開園。
戦後は戦災犠牲者も合祀して、現在は震災と戦災のメモリアルパークとなっています。

最初に1931年(昭和6年)に開館した東京都復興記念館を見学。

こちらは震災と戦災の資料展示室になっており、特に横網町公園で起こった悲劇に関する資料が充実しています。

館外には焼けてしまった金属類の展示品も。
地震も怖いですが、それによって引き起こされる火災の威力も凄まじい。

東京都慰霊堂へ。
かつては悲しい出来事の起こった場所ですが、訪問日は防災イベントが行われていて賑やかな雰囲気でした。
堂内の絵画や写真を見学後、みんなで祭壇に手を合わせてきました。

記念館、慰霊堂とも設計は建築家の伊東忠太です。
彼の建築物にはだいたい不思議な動物が配置されており、園内パンフレットではゆるキャラ的に描かれています。
慰霊堂のレイレイや…

記念堂のライオーなど。

個人的には記念堂の屋根の隅にいるちっこい狛犬みたいなやつが好きです。

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横網町公園の隣にある旧安田庭園は、江戸時代の大名庭園を起源とする回遊庭園です。

かつては隅田川の水を池に引き入れて潮入り(川の干満に合わせて池の水位が上下する)が行われていましたが、現在は人工的に潮入りが行われています。

この規模の庭園は整備が中途半端なことも多いですが、ここは綺麗に整備されていてしかも無料です。
残暑厳しい中の散策だったので、あずまやでたっぷり休憩もとりました。

両国駅方面へ移動します。
秋場所開催中の両国国技館前はお相撲さんののぼり旗が色とりどりにはためいていました。

-両国-江戸NORENは、JR両国駅に隣接する観光スポット。 

中には飲食店や土産物店があり、中央には土俵も設置されています。

江戸NORENを出て、主催者おすすめのお店・國技堂へ。

いつの間にか2階がサブレ工場になっていたらしく、店内に入ると甘い匂いが漂いまくりますえーん
美味しそうな匂いをかがされて買わずにはおれませんな、僕は土俵サブレとあんこあられを買いました。

江戸時代からの歴史を持つ隅田川花火大会ですが、当時、両国には多くの花火師たちが住んでいたといわれています。
両国花火資料館では、古い歴史を持つ両国花火の紹介や花火玉や打ち上げ筒、花火技術の展示を行っています。

ちょっとしたミニ資料館といった感じです。

回向院は江戸の大火事・明暦の大火の死者を葬った「万人塚」を始まりとする寺院です。
「全ての生あるものを供養する」という理念から災害による死者や刑死者、さらには様々な動物たちまで幅広く供養しています。

境内には、明暦の大火や大地震、水難事故の慰霊碑など古い石碑がたくさん残っています。

江戸時代の大泥棒・鼠小僧のお墓。
武家だけを狙うという反権力的な盗みが鼠小僧=義賊という創作話を生み出し、泥棒ながらも庶民から人気がありました。
ちなみにお隣には鼠のライバル・猫を祀った塚もあります。

あ、こっちにも猫塚があったイヒ

珍しいものとしては膃肭臍(おっとせい)の供養碑も。

説明版がないので詳細が全く分からないな、こういうのって檀家になったら教えてもらえるのかな。

回向院境内で勧進相撲が行われていたことから、1909年(明治42年)、境内に旧両国国技館が建設されました。
現在は解体済みですが、下の写真ですと、回向院の左にあるビル付近に旧両国国技館はありました。

ビルの敷地内にはかつての土俵跡が銀のラインで示されています。
これ自体に歴史的価値はないので、地域住民の駐輪場と化しておりますzzz
 
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江戸時代に起こった赤穂事件の最も有名な場面といえば、赤穂四十七士による吉良邸討ち入りの場面です。

この場面の舞台となった本所吉良邸は両国にありました。

吉良邸は現存しませんが、当時から残るという吉良の首洗い井戸を中心に一部が本所松坂町公園として整備されています。
吉良邸の格式の高さを偲ばせるなまこ壁で囲まれた空間はコンパクトながらも多くの歴史ファンが訪れる史跡となっています。

赤穂事件を作品化したものが忠臣蔵で、下のBOSSのCMではタモリが吉良を演じています。

30秒のCMですが、けっこうよくできていますな。

作品化された忠臣蔵では吉良はことさら悪役として描かれるというかなり損な役回りを押し付けられています。

園内にはそんなちょっと可哀そうな吉良さんの像も置いてあります。

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駅に戻りつつ、残りの名所を巡っていきます。

江戸無血開城を実現し、江戸の街を戦火から救った幕臣・勝海舟は現在の両国公園付近で生まれました。

生誕の地は勝海舟生誕の地としてちょっとした歴史スポットになっています。

両国は文豪・芥川龍之介が生後~青年期まで生活した場所でもあることから、彼が通った両国小学校の角には文学碑が建てられています。

 
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震災被害や相撲、赤穂事件など歴史解説が多めで参加者の皆さんは解説を聞くのが大変だったかもしれないですが、最後までお付き合いいただきありがとうございました。
また次回以降の企画もよろしくお願いいたしますニコ