鋸山(のこぎりやま)は千葉県安房郡と富津市の境に位置する標高329メートルの山で、正式名称を乾神山(けんこんざん)といいます。
山は凝灰岩から形成されており、これは加工しやすく耐火性があったことから、江戸時代中頃から採石が行われるようになりました。
採石された石は建築資材として使われ、採石により山肌の岩が鋸の歯のようにギザギザに見えることから、山は「鋸山」と呼ばれるようになりました。
1985年(昭和60年)に採石は終了しましたが、石切り場や石材搬出路の跡地は産業遺産としてそのまま残されており、ダイナミックな景観を楽しめる人気の観光スポットになっています。

--------------------

集合場所の浜金谷駅。

天気が良くて絶好の登山日和です。

駅から鋸山の写真を撮ったけど、逆光のせいで山肌は見えず。

山の左の方から登り、尾根沿いを右に歩いていくという感じでコース決めを行いました(A→B→E→F→E→D→C→ロープウェイ)。

今回はこの分岐点を左に進み、鋸山の産業遺産を見学しながら登山するコースになります。

舗装された道を抜けて登山開始。

写真で見ると登りにくそうな山に見えますが、ぎりぎりカジュアルな服装でも登れる程度の難易度です。

山頂から切り出された岩は、ねこ車という荷車に乗せられて麓におろされました。

ねこ車が通った車力道(しゃりきみち)が現在も残されており、登山道として使われています。

石は下のような長方形のブロックにして切り出されました。

この石は1つ80kgあり、石3つ(つまり240kg)をねこ車に乗せて山を下ったそうですアセアセ

2021年7月、新たに公開された石切り場が猫丁場です(★の場所)。

僕自身はお勧めしたい面白スポットだと思いますが、ほとんどの登山者がスルーしていました。

せっかくここまで来たんだから見て行けばいいのに、もったいない。

猫丁場は、登山道から離れて50mくらいの場所にあります。

この石切り場の壁面には、石切り職人が遊び心で彫った猫が描かれていることから猫丁場と命名されました。

首輪と毬にはほんのりと赤色が残っていて、とても可愛らしい。

謎にハートを押してきますラブ

東京方面を見ると、山の上に白い像のようなものが建っているのが見えます。

地図で確認すると直線距離でおよそ12kmくらい先です。

これは高さ56mの観音様、東京湾大観音です。

こちらもなかなか楽しいスポットなので(観音様に登れます)、リクエストがあればサークルでも行ってみたいですな。

猫丁場をあとにして、登山を再開します。

パルテノン神殿のように柱で支えられた謎の空間が見えます。

吹抜洞窟は採石を進めていった結果、洞窟のようになってしまった石切り場です。

この辺から見ごたえのある石切り場が増えてきて、とても楽しくなりますぞニコ

ま、その前にこのクソ急階段を登らないといけないんだけどねえーん

展望台手前のこの階段エリアは鋸山登山における難関の一つです。

階段をヒイヒイ言いながら登ります。

最初のゴールはあの光の中にあるぞえーん

地球が丸く見える展望台へ到着!

ここは東京湾と南房総の海岸線が一望できる素晴らしい展望台で、多くの登山客が休憩や撮影を楽しんでいました。

2枚目の写真を拡大してみます。
左の方にある町の真ん中に集合場所である浜金谷駅が写っています。
こうやって見ると、たくさん歩いたことが分かります。
東京湾の先には富士山も見えています。
手前が地獄のぞき、奥がロープウェイ乗り場。
僕らも休憩を取って、ここを目指して出発します。
観音洞窟と呼ばれる石切り場は平切りと縦切りが混在して、逆階段のような不思議な地形になっています。
名前の由来は壁面に彫られた小さな観音様から。
上の写真にも写っているので探してみよう。
岩舞台は最後まで採石を続けた石屋・芳家石店の石切り場跡です。
写真に写っている場所も元々は岩山でしたが、山頂から長年に渡って掘り進めていった結果、広大な崖のようになってしまいました。
当時の機械設備や重機がそのまま残されており、廃墟感も楽しめます。
石切り場の段差を利用して崖の途中まで登ることができます。
高低差があるのが分かるかな、人が53のようですイヒ
この辺りからも難所が増えます。
岩の階段が長年踏みつけられて角が削れてしまい、丸くなって滑りやすくなっています。
服装はカジュアルでも大丈夫だけど、手袋はあった方がいいです。
ラピュタの壁は、最大垂直面が96mもある石切り場跡です。
長年の採石により岩壁が巨大な彫刻物のようになっており、その壮大な景観が「天空の城ラピュタ」を連想されることから、その名がつきました。
影になって上手く撮れなかった真顔
日本寺は鋸山を境内としている曹洞宗の寺院で、725年、行基によって開山されました。
山頂エリアの地獄覗きや百尺観音、羅漢エリアの千五百羅漢、大仏広場の日本寺大仏などが境内名所になっています。
境内の移動は全て階段を使った昇り降りです。
鋸山の登山後に境内散策をすると地獄を味わうので注意しましょう(以前それをやった本人が言っているので間違いないです)。
上記理由により今回は行かなかった日本寺大仏を写真でご覧ください。
ラピュタの壁からしばらく行くと、日本寺の境内に出ます。
境内に入るとすぐ見えてくるのが百尺観音です。
百尺観音は石切り場跡に彫刻されている観音様で、航空、航海、陸上交通の安全を守る本尊として崇めらています。
次の目的地は鋸山最大の名所・地獄のぞき。
この辺りからロープウェイで来たゆるい観光客が増えてきて、登山組との服装の差が顕著になります。
長い階段を登ってようやく地獄のぞきに到着。
地獄のぞきは断崖となっている石切り場の突き出し部分に設置された展望台で、鋸山を代表する観光スポットです。
素晴らしい景色を背にしてダイナミックな写真が撮影できます。
簡単に撮影できると思ったら大間違い、並ばなきゃ撮影できないんだぜアセアセ
20~30分並び、参加者さんと一緒に写真を撮ってきました。
ロープウェイ乗り場への道中には、18世紀末に建立された羅漢石像群・千五百羅漢が鎮座しています。
仏の力でこの参道を動く歩道に変えて下さい、もう歩きたくありません真顔
ロープウェイ乗り場に到着。
途中でトイレに行きたくなるのを恐れてあまり食べずに登山をしたので、後半の疲れが激しかったなぁ。
皆さんも疲れていたようでしたが、事故もなくゴールできてよかったです。
写真中央に地獄のぞきが小さく見えます。
ここから見るとけっこう距離があるな、こりゃ疲れるはずだ。
彼女をいたわってロープウェイを利用する彼氏君、君は正解だ。
僕は女の子を歩かせすぎるのでだいたい不正解になるけどなイヒ
ロープウェイからの景色はこんな感じ。
疲れないしすぐ移動できるけど、自分の脚で登山する楽しさは味わえないね。
ようやく駅に到着。
朝早くから企画にお付き合いいただき、ありがとうございましたニコ
また次回以降もよろしくお願いします。

---------------------

登山中、高尾山についての話題が出たんだけれど、高尾山は人が多すぎるからあまりが興味なくて…。

逆に人が居なけりゃ登ってみたいので、いつか、ナイトハイクをやってみたい。

日中に何回か登山して十分慣れた上で企画してみようかな。