ブログの更新が遅くなり申し訳ありません。
今回は2018年12月に開催した「日本橋~小伝馬町~人形町 散策」の様子をご紹介します。

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①三越、三井本館

江戸時代、三井家の呉服店「越後屋」は豪商にのし上がり、明治時代になって呉服部門を分離しました。

その呉服部門が日本初の百貨店である「三越(日本橋本店)」です。

現在の建物は昭和初期の建造物で、国の重要文化財にも指定されています。

中央ホールにて巨大な「天女(まごころ)像」を見学。

定期的にパイプオルガンも演奏されており、ちょうどお姉さんが演奏中でした。

入口のライオン像も有名ですな。

なんか猫のイベントをやってたみたい、知ってたら行ったのに。

で、呉服部門を切り離して残った方である三井財閥が本拠地としたのが「三井本館」です。

こちらも重要文化財に指定されており、言われなきゃ誰も気付かない軒飾りのレリーフなどを紹介しました。

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②日銀本店、貨幣博物館

江戸時代、金座があった場所には今でも同じくお金を扱う「日本銀行本店」があります。

写真左奥にある「本館」は辰野金吾の設計による建物で、これも重要文化財。

本館入口にあるライオンのマーク。

千両箱の上に乗っているのが特徴であります。

本館はずっと工事中だなぁ、早く終わらないかな。

お隣にある日本銀行分館にあるのが次の訪問地「貨幣博物館」です。

撮影禁止なので写真はありませんが、お金の歴史や昔の貨幣など興味深い展示内容です。

企画展では江戸時代の富くじ(宝くじ)を紹介していました。

富くじが発行されていた神社「福徳神社」をチェックするよう、主催者氏から指導が入ります。

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③日本橋

中央区日本橋川に架かる橋で、江戸幕府開府後の1603年に架橋されました。
日本の道路の起点とされ、日本橋を中心に周辺は金座や銀座、魚河岸や大店などが作られて街も発展しました。
明治44年(1911年)完成の現行の日本橋は、国の重要文化財に指定されています。

三越側にある「元標の広場」。

ここには明治~戦後まで日本橋の真ん中に建てられていた「東京市道路元標(重要文化財)」が設置されています。

手前には「日本国道路元標」も設置されていて写真を撮っている人もたくさんいますが、これは複製なので特に価値はありません(本物はどこにあるんやろか)。

橋の入口に建つ「獅子像」。

東京に住んでいる参加者さんも多いというのに、獅子像が持つマークを分からない人が多数zzz

欄干の真ん中にある「麒麟像」。

通常、麒麟についていない翼は、日本橋からの道路の拡大や東京の繁栄を表しています。

日本橋の上には首都高が通っており、その景観の乱れが問題になっています。

撤去も移設も大変だろうし、僕は別にこのままでいいと思います(日本橋にまで手をつけられたら嫌だもの)。

「乙姫広場」では、かつて日本橋を賑わせた魚河岸の歴史なども紹介。

ところでこれが本物の「日本国道路元標」であります。

どこにあるのかは秘密ですけどねにやり

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④福徳の森

今も昔も多くのお店が立ち並ぶ日本橋。

三越の向かい側の通りには、コレド室町やYUITOなど新しい商業施設が建ち並んでいます。

そんな新しい商業施設に囲まれた小さな憩いの森、それが「福徳の森」です。

街中に建つ真っ赤な鳥居が目を引きます。

先ほど貨幣博物館で紹介した「福徳神社」こそ、ここなんですねぇ。
江戸時代の富くじを縁として、現在では宝くじ当選にご利益のある神社となっています。
お隣には薬祖神を祀る小さな「薬祖神社」も。
玉垣にはたくさんの製薬会社の名前があります。

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⑤くすりミュージアム
製薬会社・第一三共が運営する企業博物館。
ICチップ入りのメダルを使って各コーナーの体験型アトラクションを楽しむシステムで、近未来的な美しい映像やタッチパネル方式の最新型展示などが見どころです。

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土曜日は近くにある和紙の老舗「小津和紙」も訪問。
史料館やギャラリーがあり、こちらもけっこう見応えがありました。
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⑥十思スクエア、十思公園

小伝馬町にやってきました。

ここは江戸時代、「伝馬町牢屋敷(現在の拘置所に相当し、処刑も行われていた)」が置かれていた場所で、いくつか史跡も残っています。

廃校になった小学校を利用して作られた複合施設「十思スクエア」には「伝馬町牢屋敷」のジオラマが展示されていたのですが、今回来てみるとなくなっていました。

残念だなぁ、歴史資料として残しておいてほしかった。

言われなきゃ気付かないシリーズとして牢屋敷の「上水木樋」なども展示されています。
けっこう貴重な史跡が展示されているというのに、物が物だけにあんまりアピールする気がなさそう(処刑場跡だからね)。
隣にあるのが「十思公園」。

こちらには牢屋敷の石垣、江戸の街に時を知らせていた「石町(こくちょう)時の鐘」などが展示されています。

ここで処刑された人で一番の有名人は幕末の志士・吉田松陰。

園内には「松陰先生終焉之地碑」「辞世の句碑」なども置いてあり、歴史マニアにはたまらんスポットとなっています。

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⑦大安楽寺(だいあんらくじ)

明治時代、牢屋敷跡は人々から忌み嫌われ荒れ果てており、奇怪な現象なども目撃されていました。

そこで、刑死者を慰霊するために建立されたのが「大安楽寺」です。

「延命地蔵尊」が祀られており、寺の壁沿いにも「江戸伝馬町処刑場跡」の石碑を見ることができます。

濡れたように湿って苔むした石、赤い文字。

なぜにこの石碑はこんなにも恐ろし気なのだろう…。

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⑧身延別院(みのぶべついん)

こちらも同じく刑死者を慰霊するために建立されたお寺。

ここには珍しい「油かけ大黒天神」が祀られているので、みんなで油をかけてみました。
ぬるぬるてかてかで、油をかけられる大黒様も大変ですな。

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⑨人形町

江戸時代、この地には人形作りの職人たちが多く住んでいたことから「人形町」の名前がつきました。

現在でも江戸情緒の残る街であり、多くの観光客でにぎわっていました。

到着後、まずは「今半」のすき焼きコロッケなどを食べましたが、また写真を撮りそこねました。
土曜日はたい焼きの名店「柳屋」も訪ねましたがすごい行列で断念!
次回人形町に来た時は忘れずに行ってみて下さい(美味しいよ)。

1.7mもある鎌倉時代の鉄観音菩薩の頭部を本尊とする「大観音寺(おおかんのんじ)」。

仏頭は御開帳日のみ公開なので、こちらもタイミングを見て訪ねるのがよいでしょう。
安産・子授けで有名な神社「水天宮」へ。
数年前に改装されたばかりで、あまりのピカピカさや立派な社務所ビルにみんな驚いていました。
同じく新しい福徳神社と違って、ここはあまりいい感じがしないのはなぜだろう(僕個人の感想です)。

子供なんて作る気もないけど、「子宝いぬ」だけは毎回撫でます。

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寒い中の散策(しかも日曜日は小雨まで降った)でしたが、ご参加ありがとうございました。
ではまた次回以降の企画もよろしくお願いしますにやり