皇居は東京の有名観光地の一つですが、ガイド付きの方が何倍も楽しめる場所だと個人的には思っています。

また、あまり知られていないけど植物の宝庫なので、四季折々の花や木が楽しめる場所でもあります。
広大な雑木林もあり秋は紅葉が見頃を迎えるので、4月に続き再び皇居に遊びに行きました。

-------------------------------------------------------

①将門の首塚

平安時代、悪い朝廷の役人を倒して関東を制圧した平将門は独立を画策したことから、朝廷によって討伐されます。

討ち死にした将門は平安京にて晒し首になりましたが、首は胴体を求めて飛び立ち、現在の大手町に落ちたといわれています。

現在はオフィス街となった大手町のど真ん中に、将門の首を祀った「首塚」があります。

首塚は「将門の呪い」で畏れられていることから、周囲が工事中でも一切移動させられることはありません。

首だけでも帰ったことから、「無事に帰る=カエル」ことをお願いにくる人も多いとか。

-------------------------------------------------------

②皇居東御苑

かつての江戸城本丸、二の丸、三の丸があった場所で、現在は「皇居東御苑」として一般公開されています。

今回は大手門から入園し、途中庭園を見学してから天守閣跡を目指します。

01.大手門

江戸城の正門・大手門からスタートです。

登城する大名になった気分で本丸まで登城しましょう^^

ここは高麗門と櫓門から構成される、桝形門形式となっております。

高麗門から櫓門へ素通りする人が多数ですが…ここだけでも色々秘密があるのになぁ、勿体ないショック

02.三の丸尚蔵館

皇室の方々から寄贈された美術品を展示している「三の丸尚蔵館」。

訪問日は「明治美術の一断面-研ぎ澄まされた技と美」を開催中で、素晴らしい美術品を無料で堪能!

図録が欲しくなるくらい良い作品が多かったですが、高かったので諦めましたえーん

03.下乗門跡、同心番所

ここは二の丸と三の丸の境界で、御三家以外の大名はここで駕籠を降りて徒歩で登城しました。

奥にあるのは「同心番所」で、同心たちが入城者の監視を行いました。

04、白鳥濠、汐見坂

登城途中ですが、庭園の方に寄り道しましょう。

登城ルートの石垣は大きくて立派な石を使用していますが、「白鳥濠」は自然岩をそのまま、または少しだけ加工して積み上げています。

高さがあるので見栄えがあり、きらきら光るススキが美しいです。

石垣の石もよ~く見ると穴が開いているもの、線が入っているものなど様々。

参加してくれた皆さんには分かる範囲で説明しました。

05.諏訪の茶屋

吹上御所から移築された建物で、5月頃はツツジの名所となります。

06.二の丸庭園、二の丸雑木林

「二の丸庭園」は家光の時代にあったという回遊式庭園を復元したものです。

池には鯉が泳いでいましたが、他の庭園にいるような鯉と違い優雅で全然エサをねだらない。

「さ、さすが皇居の鯉だ…」とみんなで感心しましたにやり

雑木林の紅葉もまだまだといったところ。

07.百人番所

下乗門跡へ戻って、登城を再開しましょう。

「百人番所」は二の丸内最大の番所で、甲賀組、伊賀組、根来組、廿五騎組から編成される鉄砲隊が配置されていました。

08.中之門跡、大番所

本丸へと続く門で、登城する大名や家臣に権威をしめすために、巨石を使った立派な石垣になっています。

奥の「大番所」は最後の番所で、位の高い与力や同心が勤めていました。

09.中雀門跡

本丸の玄関にあたる門で、御三家の大名もここで駕籠を下りなければなりませんでした。

江戸城は何度も火災で焼失しており、その度に再建されています。

ここの石垣には幕末の火事で焼損した跡が残っています。

10.本丸跡

本丸跡に到着です。

今は芝生広場になっていて何も残っていませんが、かつては広大な本丸御殿が建てられており、「表」「中奥」「大奥」という3つのエリアに分かれていました。

御殿は幕末の火事で焼失後は再建されることなく、現在に至ります。

明治~大正期は気象台が置かれたり、正午を知らせる午砲台(通称ドン)が置かれていました。

11.果樹古品種園

天皇皇后両陛下が植樹された「果樹古品種園」。

秋ということで、様々な種類のミカンや柿が実っており、個人的に今回ここが一番楽しかった。

こっちがミカン園。

「これらは天皇陛下が食べるのか?」という話が出ましたが、「多分食べないだろう」という結論に。
美味そうなのにもったいないえーん
こっちが柿園。
その辺の柿と違って木が低くて、実が長い。
見ろ、この柿の山!
「こりゃ美味そうだ」と思いましたが、実は渋柿系が多かったです(渋抜きしたり、干柿にすれば食えるそう)。
12.富士見櫓

江戸城に現存する三棟の櫓のうちの一つで、その中でも唯一の三重層櫓です。

江戸城天守閣がなくなったあとは、その代わりを務めた櫓でもあります。

13.松の廊下跡

「忠臣蔵」の冒頭部分、浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)が吉良上野介(きらこうずけのすけ)に斬りつけた長廊下があった場所です。

僕のような歴史ファンや時代劇ファンはこの石碑一つでも興奮!(でもみんなは普通アセアセ

14.富士見多聞

本丸のへりに建てられた多聞(石垣上に建てられた長屋造りの櫓)。

昔は多聞もたくさんありましたが、現存する多聞はここだけです。

本丸側から見てもよく分からないと思うので、反対の乾通りから見た富士見多聞もどうぞ。

乾通りから見ると妙に小さく感じますな。

15.竹林

皇居東御苑で最も侮ってはいけない注目スポットがこの「竹林」です。

「若竹」をお印(シンボル)に持つ昭和天皇のご意向で植樹されたもので、ここには様々な種類の竹が植えられていてその違いを見ることができます。

幹や葉の太さや長さ、色、形など様々でとても興味深い。

16.天守閣跡、天守台

江戸城の象徴でもあった立派な天守閣は1657年の明暦の大火で焼失し、翌年天守台のみ再建(これが今の天守台)。
しかし、天守閣は様々な理由から再建が見送られ、結局二度と再建されることはありませんでした。

天守閣はありませんが、ここに江戸城があったということだけでもロマンを感じる。

17.桃華楽堂

「桃」をお印に持つ香淳皇后(昭和天皇の奥さん)の還暦を記念して建てられた音楽堂(写真撮り忘れたので昔のを流用)。

建物にオブジェが置かれているのですが、自力で気付く人はまずいないでしょうねにやり

18.北詰橋門

東御苑の出入口の一つ「北詰橋(はねばし)門」から出ましょう。

その名の通り、昔は跳ね橋がかかっていた門で、よく見ると金具が残されています。

この辺は濠からの高さもあり、強固で美しい高石垣を見ることもできます。

緩やかなカーブを描く反りがたまらん!

地味な江戸城の遺構見学が中心なので「みんな楽しんでくれてるやろか…」と心配でしたが、嬉しい感想メールも頂き一安心。

植物に関しては、紅葉はイマイチでしたが、珍しいみかんや柿が見れたのでよかったです。

四季を通じて楽しめる皇居なので、今度は4月の桜の時期にまた開催しようかなと思います。
-------------------------------------------------------

③北の丸公園

かつての江戸城・北の丸があった場所で、徳川屋敷や近衛師団駐屯地を経て、現在は公園として開放されています。

この付近だけわりと紅葉してましたが、まだ全然紅葉してないところも多かったなぁ。

下の紫の花、触ると猫ちゃんみたいにもふもふ猫

武道館付近のイチョウはまだ少し緑が目立っていました。

北の丸公園のイチョウは銀杏臭くない(オスだっけ、もう忘れちゃったあせる)のがいいね!

北の丸公園にも江戸城の門が残されています。

武道館の近くにある「田安門」は明暦の大火を免れた江戸城最古の門で、重要文化財に指定されています。

靖国神社の近くには、明治時代から残る高燈篭や…

明治時代の陸軍大将・大山巌(西郷さんのいとこ)の像もあります。

僕と同郷なので、説明にも熱がこもります。

-------------------------------------------------------

④昭和館

おっと、ちょっと時間が余り気味だな…というわけで近くにある「昭和館」も訪問することになりました。

昭和と言っても主に戦前~戦後がメインで、内容的にはちょっと暗いかもしれません(勉強にはなりますが)。

あ、ガチャガチャだ。

小学生の頃からガチャガチャが大好きな主催者氏はなぜか景品のすごろくセットに惹かれてしまい、早速まわしてみることに。

この後、別添の台紙をもらいに受付へ行った主催者氏に悲劇が起ころうとは、誰も知る由がなかった…。

-------------------------------------------------------

⑤築土神社
平安京から飛んできたという将門の首を祀った神社、それが築土神社です。
現在は当地にあるビルの中に鎮座し、将門ゆかりの神社として崇敬を集めています。

武人として名高い将門を祀るだけあって、ビルのてっぺんには巨大な刀のオブジェが!

ビルの中にはありますが、社殿はなかなか立派。

神社が好きなら靖国に参拝したついでに寄ってもおかしくないですが、如何せん場所が悪くあまり人に知られていない感じです(勿体ない)。

-------------------------------------------------------

⑥靖国神社

幕末以降の戦争や内戦で亡くなった朝廷側の人々を「英霊」として祀る神社。

まもなく建立150周年を迎えることから、境内のあちこちで工事が行われているようです。

上野戦争において彰義隊を一日で壊滅させた軍事の天才・大村益次郎。
靖国神社の前身「東京招魂社」の建立を唱え、近代日本軍隊の基礎を作った人物であることから靖国神社には彼の銅像が置かれています…と思ったらこちらも工事中ショック

シルエットクイズのようになってしまったので、以前撮った写真を貼っておきます。

左手に持った双眼鏡が特徴です。

日本人にとって特別な神社ですが、その分、一種独特な雰囲気も持っています。

すっかり暗くなり、閉門時間ギリギリの到着になってしまった!

だけどなんとか間に合ってみんなでお参り。

-------------------------------------------------------

というわけで本日はここまで。

訪問地は少なかったですが、内容が充実していたので楽しめたかと思いますニコ

天気も良くて何よりでしたが、夕方から気温が下がり、みんなちょっとつらそうでした。

これからの散策は風邪を引かないように、暖かい服装で来てくださいね。

では、また次回以降もよろしくお願いします。