散策好きの自分にとっては日焼けは雨以上に困るけど、たまには外出したいところ。

そこで発明した「地下散策」。

地下の発達した東京駅周辺ならではの地下移動を駆使して、日焼けを避けて散策します。

※下見の写真も多用しています。

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①将門の首塚
心霊スポットとしても有名な「将門の首塚」ですが、オフィス街のど真ん中にあるので特に怖くはないです。

ご利益を求めてお参りに来る人もたくさんいます(関東民にとっては将門はヒーローですからね)。

たくさんのカエルの置物は「将門の首が帰ってきた」ことにちなみ、「無事帰る(カエル)」ことを願って奉納されたものだそう。

首塚のある区画は再開発工事中、だけど首塚だけは完全に避けられている…。

怖さは感じない、だけどやはり恐れられている場所なのだ。

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②明治生命館

三菱グループの明治生命(当時)のオフィスビルとして、昭和9年(1934)に竣工されました。

改修工事は行われていますが、復元ではない竣工以来のそのままの建物です。

コリント式の列柱が立ち並ぶ外観はパルテノン神殿のように荘厳。

柱頭部分の繊細な彫刻。

入口。

門や額縁、手すりなども細かく装飾されています。

吹き抜けの大空間、大理石の回廊、凝った意匠の彫刻など贅沢でエレガントな内観。

「昭和初期におけるオフィスビルの最高峰」と謳われただけのことはあります、素晴らしい。

天井には上品な花の彫刻。

隣のフロアは彫刻が変わり、幾何学的な感じ。

「花に比べたら手を抜いたのかな」と思えるけど、拡大すると分かる細工の細かさ。

おしゃれなヨーロッパの街角か、ここは。

2階のいくつかのフロアは見学可能。

エレガントから一変し重厚な雰囲気の「会議室」。

こちらは戦後GHQの対日理事会で使われた場所で、かのマッカーサーも出席しています。


各部屋の用途に応じて家具も様々な西洋古典様式(スパニッシュ、ルネサンスなど)で作られています。

こちらの「応接室」は部屋も家具も明るい感じ。

「明治生命館」は昭和の建造物として初めて重要文化財の指定を受けます。

現役でお客様相談センターとして使われているところもすごい。

大理石の床にはアンモナイトさんの化石が埋まっている場所も。

東京駅と皇居の近くにありながら、ここの見学者は非常に少ない。

こんなに素敵な場所なのに、東京の人には地味なのかしら。

「落ち着いて見学できる」という利点もあるので、このままでいいけどね。

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③三菱一号館

「三菱一号館」はジョサイア・コンドルによって設計され、明治27年(1894)に建設された日本初のオフィスビルでした。

現在の建物は平成21年(2009)に復元されたもので、「三菱一号館美術館」として使われています。

美術館は有料だけど、今回は無料の「歴史資料室」と「デシタルギャラリー」を見学。

手前は「旧三菱一号館」の模型、けっこうよくできています。

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④インターメディアテク
日本郵便と東京大学が共同運営する博物館で、アンティーク調の重厚な館内には骨格標本や剥製、博物図画などが多数展示されています(無料、撮禁)。

解説等は少なく、個人的には「アカデミックな雰囲気を楽しむだけの場所」だと思っています。

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⑤KITTE
2013年、東京駅のすぐ近くに開業した複合商業施設(写真はKITTEとJPタワー)。

上記「インターメディアテク」もこの中にあります。

相撲のイベント開催中、これもちょっとのぞいてきました。

「旧東京中央郵便局局長室」。

「屋上庭園」は東京駅の赤煉瓦駅舎を横から一望できる人気スポット。

ちなみに…丸の内界隈のビルには「31mライン」というのがあって、低層部の高さを31mに統一することで、街並みに一体感を出しています。

丸ビル、新丸ビル…と低層部が同じ高さなのがここからだとよく分かります(KITTEも同じ高さ)。

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⑥相田みつを美術館
東京国際フォーラム内にある美術館で、詩人で書家の相田みつをの作品を展示・紹介しています。

館内は相田みつをが毎日散策した八幡山古墳群をイメージした静かで落ち着いた空間となっています。

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⑦東京国際フォーラム
有楽町駅近く、かつて東京都庁舎があった場所に建つ総合文化施設。

多くのホールや会議室を擁し、東京の代表的国際コンベンションセンターとして知られています。

都庁舎時代からのシンボル「太田道灌像」は都庁舎移転後もこの地に留まり、江戸城(皇居)を望む。

全長207m、高さ57m、幅32mのガラス棟は巨大な船をイメージした作りで、内部は1階から7階までぶち抜く広大な吹き抜け、スロープを結ぶ空中ブリッジ、むき出しの白い鉄骨などインパクト抜群の空間が広がっています。

エレベーターもあるけど、外周をぐるぐる回って1階から7階まで登ることをおすすめします。

僕は最初この建物の写真を見た時、全く訳が分からなかった。

実際足を運んだ今でも、写真だとよく訳が分からない^^;

何が何だかよく分からんけど、スケールがでかいことは確かだ!

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⑧東京交通会館

有楽町駅前にある複合商業施設。
回転展望レストランやパスポートセンターのほか、全国各地のアンテナショップが多数出店しています。

お菓子好きの僕が一番好きなのは「秋田ふるさと館」。

秋田名物「バター餅」のほか、個包装のお菓子が多く置いてあるから買いやすい。

中でも「まち子姉さんのごま餅」が大好きで、来れば毎回買います(^q^)

参加者の方々にも勧めちゃいましたが、美味しかったかな?

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このあと「ビアテラス in 丸の内ハウス2017」が開催されている新丸ビル7Fのテラス席で食事。

毎回のことながら飯の写真は撮り忘れです。

思ったほど暑くもなく、少人数でしたが楽しく飲み食いしました^^

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⑨東京駅

2014年、開業100周年を迎えた東京駅。

「東京の人間なら誰でも東京駅のことは知っとるわい」と言われそうだけど、色々な秘密があります。

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まずは「原首相遭難現場」。

「遭難」と言っても僕が新宿駅あたりでよくやらかす「遭難」ではなく、当時の原敬首相が「難に遭う=暗殺された」ことです。

こんな物騒な現場がどこにあるのか…って普通に丸の内南口の切符売り場のところなんですがね。

まぁこの看板には気付いても、現場を示す足元の印には気付くまい。

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次は「浜口首相遭難現場」。

こっちは当時の浜口雄幸(おさち)首相が銃撃された場所で、改札くぐった駅の真ん中付近にあります。

こっちの印は多少分かりやすいけど、看板と印が離れすぎだっつーの!

こんなもん誰が気付くねん!

しかも、実際の現場は真上のホーム上だそうだ。

どっちの印もほとんどの人が無視して通り過ぎるという有様…もう少し分かりやすくできないものか。

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普通の東京人ならわざわざ見上げることすらない、丸の内駅舎の「南北ドーム屋根の天井裏」。

こちらは北ドーム。

こっちは南ドーム。

「同じような写真をしつこいぞ!」とは言わせない、よく見ると二枚には違いがあります。

南ドームの右下、他と違って黒い縁取りの部分がありますね。

開業当時のドーム屋根は空襲で焼失しましたが、一部残っていた部分を「保存レリーフ」として再利用しているのが写真の黒い部分なのです。

拡大すると黒い部分も細かい装飾がされているのが分かります。

さて、真ん中にある「龍=辰」のレリーフ。

これは方角を示す十二支のレリーフですが(「辰」なら南東)、これは8枚しかなく、東西南北を示す「鼠」「兎」「馬」「鶏」はなぜかハブられております。

下から見ると小さい鷲のレリーフも実際は2m近くあるそうだ。

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今回は行ってませんが、東京駅のことを知りたいなら「東京ステーションギャラリー」に行くのもおすすめ。

館内で創建当時の煉瓦や建材を見ることができます。

丸の内口ホール床の模様も上から見るとよく分かります。

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晴れの少ない8月のおかげで、久々の歩き企画も涼しく開催できました。

やはり歩いて色んなところを回る企画は楽しい。

一見地味そうに見える東京駅周辺ですが、色々なスポットを紹介出来てよかったです。

秋になれば歩き企画も増えるので、またご参加下さい^^