いきみ練習が始まり、15分後に分娩開始、10分後に医師到着、それから5分で出産。
産声が聞こえる。
当の私は実感なし。
無痛だから?違います。感情が追い付いていないのです。
助産師さん「抱っこします?」
私『はい!!!』
薄いスチロールシートを胸に敷かれ、ヌルヌルの赤ちゃんを置かれる。
温かい。
言葉に表せない温かさでした。私は一生このぬくもりを忘れない。
甥っ子が生まれたときは、産声を聞いた瞬間、感情がジュワっととめどなくあふれ出てきて、大爆発を起こしたことを今でもはっきり覚えています。
甥でさえそれなのだから、我が子はどんなに可愛いのか想像つきませんでした。
・・・・・しかし。正直、甥っ子が生まれた時のような感情の大爆発はありませんでした。
感情が追い付かず困惑もあったと思います。父親が急に父親になれない感覚と似たものだと思います。
でも、このぬくもりだけは確かなものでした。
助産師さんが赤ちゃんをふきふきしている中、医師がお腹をさすってます。
胎盤か。プラセンタか。
胎盤はすぐに出てきました。ドロンって感じ。
これで本当に出産が終わった・・・・。
と思った矢先、なんか縫ってる。
会陰切開されてたのか!!!!
会陰切開が嫌で、臨月前から会陰マッサージしてたんだけど!!!(ベビーオイルを塗るだけの簡易なものでしたが。)
効果ありませんでしたあ!!!
そして吐く私!!!
急に気持ち悪くなって、桶を用意してもらいました。
出産の痛みによる嘔吐ではなく、体の不調による嘔吐です。
私『産後に吐くってよくあることなんですか?』
助産師さん「よくありますよ。急に体の内圧が変わるからって言われてます。」
なるほど・・・。体っていちいち正直なのね・・・。
そして夫と、丁度(本当に丁度)病院に到着した両親が分娩室にやってくる。
ここからは夫からの話です。(私は覚えていないので)
私のもとに駆け付ける夫。
私は何も言わず赤ちゃんの方向を指さしたらしい。赤ちゃんはあっちだよーって。
両親は私に見向きもせず一瞥もせず、赤ちゃんのほうに駆け付けたらしい。
夫はまず私に感謝を伝えたくて私のもとへやってきたけど、私は赤ちゃんのほうに行けと指さした。私が母になったんだなぁとそこでも感動したらしい。
そして娘をガン無視する両親に引いたらしいww
3人(両親、夫)が赤ちゃんを抱いている最中、私は再度吐きました。
今度は麻酔を止められた体の変化によるショックです多分。これが「無痛は吐く」ってやつですかね。