一昨日の夕方、僕は近所の河川敷に行ったんだ。

するとガタイのいい坊主頭の高校生が1人、川を眺め黄昏れていたんだ。

その子の側によって顔を覗いたら、なんと中京大中京のピッチャー強打者の堂林クンだったんだ。

僕は
「甲子園見たよ。優勝おめでと。」
と彼の隣に座った。

堂林クンは
「ありがとうございます…」
暗い顔で返事をしたんだ。

「どうしたの?優勝、嬉しくないの?」

僕がそう言うと晴れない顔のまま彼は

「最後まで投げきれなかったんですよ?もう情けなくて…」

優勝インタビューで言ったことを僕に言ったんだ。

彼の気持ちは痛いほどよくわかるよ。
やはり最後はバッチリ抑えたいに決まってる。

でも
「優勝は優勝だよ。君は存分に頑張ったし君のピッチング、バッティングはみんなに勇気と感動をくれた。何一つ情けないことなんてないよ。」

素人的なベタな意見しか述べられないけど、これは確かなことなんだよ。

現に僕はテレビの前で号泣したし、勝利に向かってがむしゃらに走る選手達の姿を見て、ゴチャゴチャと余計な気持ちが洗い流されたんだ。

「だから優勝おめでとう!!!」

僕はそう叫んだ。

彼は少し晴れた笑顔で

「あざ~す。」

と体育会系の挨拶をした。

そんな夢を見た。
昨夜、堀畑クンとミーティング兼、練習をしたんだ。

“初心にかえろう!”
ってのか僕らの出した答え。

と言うわけで早速新曲を弾き語りで堀畑クンに聞かせたんだ。(普段はレコーディングしてデモ音源を渡すというスタイルなのよ)

新曲生発表、久し振り過ぎて恥ずかしかったよ。

聞いてる堀畑クンも顔赤らめちゃってさ。
「うん…いい曲だね…」
だってさ。
馬鹿じゃないの?

今日のお歌の会で新曲発表しちゃおうかなぁ。
タイトルはK&H~卒業から2年~
あるアニメのキャラクターがモデルになってるのさ。

ヒントは声優、平野綾ちゃん。

わっかるっかな~
僕が高校生の頃の話だ。

僕と堀畑クンは高校時代、かわちどんという焼き肉屋でバイトをしていたんだ。

結構繁盛するお店で毎日が悪戦苦闘なアルバイトタイムだったんだよ。

そんなある日、リサちゃん(仮名)という可愛い同い年の女の子が新人アルバイトとして入社してきた。
芸能人に例えると星野真里ちゃん似。

僕は一目で恋に落ちた。

自称、非草食系の僕は必死にアプローチした。
下手くそなギターと歌も歌ってやった。

その甲斐があって、ある日リサちゃんから

“あたし上田クンのことが好きかも…”

なんて電話が来たんだ。

僕は嬉しくて嬉しくて半分勃起した状態で

“じゃあ付き合いましょうよ!”

…しかしね、二言目に彼女はとんでもないことを口にしやがったんだよ。

“…実はあたし彼氏がいるんだ…”

でた
僕には彼氏いない暦=年齢って言ったのに
嘘でしたか
UNOじゃなくUSOでしたか

…どう返答しようか迷っているさなか、彼女は続けてこう言った。

“でもあたし彼氏より上田クンの方が好きだから彼氏と別れるね!”

おいおい
ちょっと待て

そんな展開、俺的には超ハッピーエンドだけど…
フラれた彼氏はどうなるんだ!?

当時の俺の青臭い偽善を恨むよ。
結局僕はリサちゃんとは付き合わなかったんだ。

せいぜい映画を見に行ったくらいだ。
しかもNANA。

あ~リサちゃん元気かな?
半年に一回くらいのペースであなたのことを思い出します。

未だにちょっとだけ愛してるよ~
神様、どうか僕にリサちゃんのメアドを教えてください。



いや、やっぱりいいです。

それよか平野綾ちゃんのメアドを教えてくださいぃぃぃ