(キャロル振り返り)二人が一緒に
(キャロル振り返り)二人が一緒に旅行をしてから結ばれるまで若干日数が経ってるけど、テレーズ的には旅行を承諾した時から気持ちは決まっていたと思う。それはキャロルも同じだろうね。
では、何故結ばれるまでに時間が掛かったかと言うと、キャロルからするとテレーズがあまりにも無防備だったことやもし私がテレーズならやはりアビーの存在は、怖いよね。
でもテレーズは、キャロルを知れば知るほどアビーを知れば知るほどキャロルとアビーの関係を理解できるようになるんだと思う。テレーズも一緒に戻ることはできなかったのか?
これは、二人の関係がバレてしまった以上は難しいよね。裁判になれば、当然テレーズも引っ張り出される可能性があるからね。
だからキャロルは、何としても裁判や自分の敵からテレーズを守りたかったんだと思う。まして目覚めたらアビーがいたわけだから驚きなんてものじゃないよね。
屈辱とまで感じたかもしれない。この時点では、三者三様の気持ちが乱れそれぞれが自分の気持ちが整理できない状態だったと思う。三人ともまさにどん底状態だよね。
はっきりと何時何時までって言えたらともかくそのうちなんていい加減なことをキャロルは言いたくなかったんだと思う。これはテレーズが若くて将来がある身だから。
すっかり自分に自信を無くし弱気になってるキャロルとしては自分がテレーズの人生の邪魔をしたくないと思ったと思うよ。子供というのは旦那とは違い、はいさよならという簡単にはいかない。
旦那は他人から始まり他人で終われるけど子供はそうはいかない。まして成人しているならともかく幼児だからね。この時のキャロルの辛さなんて身を切られる思いだったと思う。キャロルは、ハッピーエンドで終わっている珍しい作品と言われるけど、子供の親権を取られるという犠牲を払ってる。
私は、この設定に関しては原作者が子供のいない人だったからというのが大きいと思う。原作者に子供がいたらまた違う展開になっていたのではないかと。
たとえテレーズから連絡をしたとしてもキャロルの状況が変わっていなければ何の進展もないのだから。たぶん少しずつテレーズは、待つことにも諦めることにも慣れていったのかもしれない。
なんだかんだ言っても自分は子供には勝てないのだという思いもあったろうね。でもずっとキャロルを想っていたと思う。キャロルからの手紙を破り捨てたのは想いがあるからだよね。
テレーズの中で終わってないからだ。キャロルに逢いに行ったのは、逢いたいからはもちろん自分の気持ちを確かめたかったのだと思う。すでにテレーズの中で終わっているなら会う必要はないからね。