遅い夏休みで伊豆に来ています。
このところ忙しすぎたので、たまにはゆっくりしようと、
温泉三昧、その合間にのんびり読書。
こういう時に読む本は、ビジネス書ではなく、なんといっても小説。
来がけの品川の駅ナカ本屋で、なぜか手にした本が、
「鬼平犯科帳」。
昔テレビでやっていた記憶があるけど、見たことがなかったし、
もちろん本も初めて。
・・・・読み出すと止まらなくなりますね、これは。
流麗で粋な文章、端的な人物描写。
言ってみれば勧善懲悪の時代劇だけど、水戸黄門のような単純さはなく、
時に悲惨な予測のできない結末の連続。
恐ろしい江戸の盗賊の世界をかいま見ながらも、江戸情緒にどっぷりと。
話の組立てもすごい。
一話完結なのに、実は全部がつながっていて、
前の話にちょっと出てきた人物が次には主人公になるといった構成で、
小説家・池波正太郎のスケールの大きさがよくわかります。
鬼平犯科帳、全24巻。
これから買いそろえることになりそうです。