Netscape Communicationsとは、世界初のグラフィカルなWebブラウザ「Mosaic」を開発したMarc Andreesen氏を中心とするイリノイ大学NCSAのチームが、Silicon Graphics社の創業者として知られるJim Clark氏と共同で設立した企業。


 Mosaicを超える新たなWebブラウザとして開発したNetscape Navigatorは、ベータ版をインターネットを通じて無料で配布したことからインターネット上にWWWブームを巻き起こし、一時は9割近いシェアを獲得した。


 Netscape Communications社は著名なインターネット企業に育ったが、Microsoft社のInternet Explorerの追い上げにより、近年のシェアは低迷している。


 同社の主な収入源であったWebサーバはMicrosoft社が「Internet Information Server」を同社のOSに添付したため売り上げが落ち、Webポータル事業ではYahoo!やAOLなどに大きく水をあけられてしまい、業績が低迷したため、1998年にAOL社(現AOL Time Warner社)に買収された。


 Netscape 7とは、オープンソースのWebブラウザを開発するMozillaプロジェクトのコードをベースにNetscape Communications社が開発したWebブラウザ。2002年8月にリリースされた。Netscape 7はNetscape 6と同じくMozilla.orgの作成したコードを元にしているが、Netscape 6.2はMozilla 0.9.4をベースにして作成されているのに対し、Netscape 7.0はより新しいMozilla 1.0.1をベースにしており、動作速度や安定性が改善されている。この間にMozillaに追加された機能は基本的にNetscape 7にも組み込まれているため、Netscape 6にはない機能としてタブブラウザ機能などが追加されている。なお、Netscape 7ではWindows 95がサポート対象外となった(Netscape 6は対応している)。


 Namazuとは、Namazu Projectにより開発された、日本語を含む任意の文字列でファイル群の全文検索を行なうソフトウェア。GPLライセンスの元でソースコードごと公開されている。


 当初はUNIX向けであったものがWindowsにも移植され、さらにEmacs Lispからの検索、Tcl/Tkで書かれたグラフィカルな検索ツールも登場した。最近ではCGIなどと連結されてWebサイトの検索エンジンとして用いられる例も増えている。文章の中から高速に注目語句を抽出しやすいように、あらかじめインデックスファイルを作成しておくため、快適な検索が可能である。なお、Namazuベースの全文検索システム構築を支援するツールとして「Kabayaki」(なまずの蒲焼き?)という名称のソフトウェアがタイムインターメディア社からGPLライセンスで公開されている。

MySpaceとは、2003年7月に設立されたMySpace社が運営する、世界最大のSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)。音楽などのエンターテインメント分野の機能やコンテンツが充実している。アメリカを中心に1億人を超えるユーザを抱え、世界で最も人気にあるWebサイトの一つとなっている。


 MySpaceはブログやメールのほかにグループ、フォーラム、クラシファイド広告、イベント情報などを提供する総合的なコミュニティサイトである。とりわけエンターテインメント分野に重点を置いており、音楽、ビデオ、映画といったコンテンツの利用、共有が可能になっている。


 例えば、音楽であればインディーズ・メジャーを問わずさまざまなミュージシャンのサイトがあり、それらには一般のユーザと同様にプロフィールのページが存在する。メジャーのミュージシャンでは、GREEN DAYやR.E.Mなどが登録しており、R.E.MがMySpace上でアルバムの先行試聴を行なったことが話題となった。また、すべてではないものの、こうしたアーティストを自分の「友人」として登録することも可能。アーティストの音楽コンテンツを視聴したり、そのコンテンツをプロフィールのページに追加し、自分の写真やブログ、友人紹介情報などとともに公開できる。


 mozilla.orgとは、Netscape Communications社が開発中だったWebブラウザ「Netscape Communicator 5.0」のソースコードを公開したことを受けて、同社が設けたオープンソース開発プロジェクト。同プロジェクトで開発されているWebブラウザは「Mozilla」と呼ばれる。mozilla.orgには同社の開発チームを中心に世界中からボランティアのプログラマが参加しており、誰でもMozillaプログラムの改良、配布ができるようになっている。Netscape Communications社の最新ブラウザ「Netscape 6」「Netscape 7」はmozilla.orgによって作成されたコードをベースとしている。


 Mozilla Foundationとは、Webブラウザを始めとするインターネットクライアントをオープンソースにより開発するMozillaプロジェクトをサポートする非営利法人。Webブラウザや電子メールソフトなどを統合したソフトウェアスイート「Mozilla」や、Webブラウザ「Firefox」などをリリースしている。


 かつて「Netscape Navigator」などを開発していたAOL(America Online)のNetscape部門の支援を受けて、2003年7月に発足した。本拠はカリフォルニア州マウンテンビューに置かれ、Lotus 1-2-3などの開発で知られるMitch Kapor氏などが理事に名を連ねている。


 Mozillaとは、Netscape Communications社が自社のWebブラウザ「Netscape Communicator 4.0」のソースコードを公開したことを受けて、同社が設けたオープンソース開発プロジェクト「Mozilla.org」で開発されているWebブラウザの名称。Mozilla.orgには同社の開発チームを中心に世界中からボランティアのプログラマが参加しており、誰でもMozillaプログラムの改良、配布ができるようになっている。当初はNetscape 4.xのソースコードをベースに開発を進めていたが、途中から新規にコードを書き直す方針に転換した。Mozilla 0.9.xをベースにNetscape Communications社が一部手を加えたものがNetscape 6/7である。Mozillaは2002年6月にバージョン1.0をリリースし、プロジェクトとしては一応の完成をみたが、現在も改良版の開発作業は続けられている。


 Movable Typeとは、Six Apart社のウェブログ(Weblog)システム。ウェブログサイトを生成・管理するサーバソフトで、標準的なWebサーバに組み込んで利用する。


 ユーザがWebブラウザから投稿した記事をRDBMSで構築されたデータベースに保存し、あらかじめ用意されたテンプレートファイルを元にページを生成する。月ごとやカテゴリーごとの記事の一覧なども自動的に生成する。カレンダーやコメント投稿欄、トラックバックなどウェブログに必要とされる一連の機能も提供される。


 ユーザが機能を追加できる「プラグイン」という機構が用意されており、世界中のプログラマが様々なプラグインを開発・公開している。最近ではXML-RPCやAtomAPIへも対応し、外部から機能を呼び出したり、他のソフトウェアと連携して動作させることが可能となっている。


 mod_perlとは、Webサーバソフト「Apache」の追加機能(モジュール)の一つで、Perl言語で書かれたプログラムを高速に実行する機能。


 Apache/Perl Integration Projectというグループが開発したソフトウェアで、これを組み込んだApacheは、通常のCGIなどと比較して数十倍高速にPerlスクリプトを実行することができる。これは、素のCGIではプログラムが呼び出されるたびに機械語への変換が行われ、その分余計な実行時間がかかるのに対し、mod_perlでは変換(コンパイル)が行なわれるのは最初の一回だけで、変換後のプログラムがメモリ上に常駐(キャッシュ)されるためである。


 mixiとは、株式会社ミクシィの運営する、会員1000万人以上を誇る国内最大のSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)。2004年3月に開始され、会員数は2005年8月に100万人、2006年7月に500万人、2007年5月に1000万人を突破した。数十万のコミュニティ、1日2億ページビュー以上のアクセスがある。


 mixiは参加者からの招待がないと加入できないサービスで、加入自体は無料。フォトアルバムやアンケート、日記にHTMLタグを使うといった拡張機能が利用可能になる300円の有料オプション「mixiプレミアム」もある。


 自らのプロフィールを登録すると参加でき、ブラウザだけで利用できる日記機能や、参加者間でメールが送受信できるメッセージ機能、自分の聞いている曲をリアルタイムにリスト化して公開できる「mixiミュージック」、主要なメディアから配信されるニュースを一覧でき、関連した日記を書くことができる「mixiニュース」、携帯電話からmixiが利用できる「mixiモバイル」、テーマに沿って参加者が集まるコミュニティ機能などがある。コミュニティは参加者が自由に設立することができ、掲示板を作ったりイベントを企画したりできる。


 mixiには親しい友人・知人を登録する「マイミクシィ」(マイミク)と呼ばれる機能があり、ここに登録するとお互いのプロフィール画面に相手がマイミクであることが表示されるほか、相手を紹介する文章を相手のページに掲載することができ、相手の日記の新着書き込みなどが自分のページに表示されるようになる。


 「mixi」の名称の由来は、公式見解によると「mix」(混ぜる、交流する)と「i」(人)の造語。株式会社ミクシィはもともと株式会社イー・マーキュリーという社名だったが、mixiが事業の柱に育ち、同社サービスの中でも群を抜いて知名度が高くなったことから、2006年2月にミクシィに改名した。