三冠王と呼ばれた時代がありました。

高2の頃の話です。

 

昔から数学が苦手で、高校に入学して大嫌いになりました。

 

高1で人生で初の0点を取りましたが、その時は物理でした。

 

高2になり、3回くらい0点を取りましたが、それがまさに数学でした。

 

たしか高2に入ってすぐの数学の確認テスト的なもので0点を取り、先生に怒られて、罰としてで公園の掃除をすることになりました。

 

 

ここのお掃除です。

 

ここで罰として掃除をしていたら、市の広報の人だったんですかね?

 

「きみはどうしてお掃除をしているの?」と聞かれまして、

 

テストで0点だったからだとは言えずに、「ボ、ボランティアです」と答えました。

 

そしたら、掃除の風景を写真に撮られ、市の広報誌に載ってしまった事がありました。

 

人生初の栄誉がコレでした。

 

あのときの市の広報の方、すみません。

 

今だから言えますが、0点の罰ゲームでした。

 

その後、1学期の中間期末で赤点を取り、単位がもらえず、留年の危機になりました。

 

しかしながら、ポジティブな自分は一切心配する事はなく、「留年になんてなるわけがないだろ」と思っていました。

 

実際に、救済措置という事で、「高校代表としてお神輿を担いで来い」と言われ、

 

市のまつりに、高校の神輿を担いでわっしょいわっしょいしてきました。

 

足袋を履いて、わっしょいわっしょいです。

 

これで1学期の数学の単位GETです。

 

そして、2学期になり、また赤点を取りました。

 

2学期の救済措置は、歳末助け合い運動で、募金箱を持って、とりせんの前に立つ事でした。

 

中間だけ、または期末だけ赤点の子は1日だけ。

 

中間も期末も赤点の子は2日間。

 

自分は2日間募金活動をしました。

 

そして3学期を迎えます。

 

数学の先生に

 

「おまえは、1学期、2学期と連続で赤点だったんだから3学期はちゃんとやれ」と言われましたが

 

やはり最後も赤点を取りました。

 

そのときに言われたのが衝撃でした。

 

1学期、2学期、3学期のすべてで赤点だったのは、おまえだけだ。

 

自分の目から見て、自分と大差がないレベルだと思っていた友人が数人いたのですが

 

彼らは3学期のうち、どれかは赤点を回避していたようで

 

1学年に360人もいたのに

 

自分がたったひとりの赤点三冠王になってしまったのです。

 

裏切られた感、ハンパないです。

 

あいつら、こっそり勉強しやがって。。。

「No.1にならなくてもいい もともと赤点のOnly One」

 

3学期は、先生に「おまえの教科書をくれ、どうせ綺麗だろ。そしたら単位やるよ。三冠王!」と言われ、それで単位をもらいました。

 

単位と共に「三冠王」の称号を頂きました。

 

そんな高2の思い出です。

 

そして高校3年生のセンター試験本番でも数学は0点でした。

 

当時0点を取ってしまった時は、あぁ、せめて2点でも欲しかった。0点だけは、、、、と思っていました。

 

そして「他にも0点いますか?」と、自分が単独でない事を気にして先生によく聞いていました。

 

でも、今になって振り返ると、むしろ0点で良かったと思っています。

 

成績が悪かったおかげで、

 

自分は、大人が担ぐような重いお神輿を担ぐことが出来ましたし

 

歳末助け合い運動にも参加する事が出来ました。

 

自分には、やってもやっても出来ない世界があると痛感しました。(やってない)

 

中途半端に赤点を回避したり、20点とかではなく、絶対王者として君臨できたことを今は逆に誇りに思っています。

 

自分は、勉強が苦手だったころの話をするのが好きです。

 

出来ない事を恥ずかしいと思って欲しくないからです。

 

頑張っても出来なかったら恥ずかしい。

 

頑張ってもダメだったらバカなんじゃないか。

 

そう思って欲しくないと思ってます。

 

頑張る事が尊いんです。

 

失敗は仕方がない。

 

いつも子供にも伝えていることです。

 

出来なかったけど、頑張って勉強が出来るようになったんだよ。(数学は出来ないままですが)

 

嫌いだったけど、頑張ってたらいつの間にか好きになったんだよ。

 

そうやって、声がけをしています。

 

自分は、高校2年の7月に初めて、模試で全校最下位を取りました。

 

その後、模試ではずっと最下位を取り続け、高3の7月までずっと最下位でした。

 

でも、中途半端に悪いのではなく、ぺけで本当に良かったと思っています。

 

全校ぺけの気持ちが分かるからです。

 

高校3年生の7月の進研模試当時センター試験800点満点でしたけど、自分は130点でした。

 

ふざけてやったのではありません。

 

全部起きていて、真剣にやってそれでした。

 

真剣そのもの、たのきん全力投球でした。

 

それで全校ぺけでした。

 

あのときはまいったなぁ、なんでこんなに出来ないんだろうと思いましたけど

 

最高の経験をしたと思っています。

 

出来ない事を恥ずかしいと思わない事。

 

出来ないってことは

 

「こんなにも出来るようになった!!!」

 

「昔は全然出来なかったけど、こんなにも出来るようになった!!!」

 

と、言えるようになるチャンスですからね。

 

ずっと優秀だった子にはできない経験ですから。

 

うちの子は、仮に学校でぺけを取っても、へっちゃらだと思います。

 

追い抜けばいい それで解決。

 

そうやって思ってくれるはずです。

 

そうやって教えてきたつもりです。

 

 

結果が伴えば、それが理想ですし

 

塾は当然結果が出るように最善を尽くすのが仕事ですので、結果を求めますが

 

みんなが頑張る過程を大切に出来る生徒さんになって欲しいと切に思います。

 

頑張る事が大切。

 

必死な姿に人は感動するんです。

 

塾生のみんな

 

胸を張って、俺は頑張っている!!!と言えるようにコツコツ頑張ってね。


ちょっとくらい道を間違えたって


「あぶねー、あぶねー」というだけで日本中を元気にする駅伝選手もいます。


つまずいたっていいじゃないか


にんげんだもの