精神疾患を患って、良い事なんて一つもなかったとは思わないし、思えない。
病気になったからこそ自分は優しくなれたと、深くそう思う。
よくある慰めのマインドではなく、本当にそう思うのだ。
たまに良く聞く、苦労したからこうなれたんだよ。みたいな、まんまそれである。
私は、自分でいうのもなんだが、ちょっとだけ苦労した。
大人になってからたまたま、完治の無い精神病を患って20年弱。
窓も満足に開かない、自由に外に出ることもかなわない閉鎖病棟に入退院を繰り返し、それでも懲りずに外の社会ではフルタイムで働いている。
私の場合、症状が酷くなると、それこそ外の世界に二度と出してはいけないくらいのキチガイっぷりを発揮する。言動も行動もそれはそれは常軌を逸し、手が付けられなくなる。まさに気が違うのだ。
そんな人間でも、社会というものはとち狂っていて、警察の厄介になる措置入院や、
社会的に抹殺しなければならない奇行で入院しても、
数か月程キチガイ病院という檻の中で過ごして、治療という名の時間さばきをすれば、めでたく外の世界に出ることができる。
そうこうして、私は気が違って外の世界と自分の世界を彷徨い、葛藤し、解決という完治がないので、まぁいっか、なんとかなるやろ精神で入退院を繰り返し、ちゃっかり外に出て来ては目一杯働いてお茶を濁している。
私の基準は外の世界だが、頭のおかしい世界を経験し、説明のつかない理論も持っている。
そんな中では平穏を望むのかな、やっぱりおっとり健やかに静かに暮らしたい。
心優しくなるのだ。
人には決して同じようになってほしくない。