花とミツバチ | webtaka's hobby

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趣味の事を書いていこうと思ってます。あと、感じた事とか・・・

昭和のモノ・コトが好きなので(っていうか、新しいのが分からないだけかも(笑))、お話しましょう!あ、もっと以前の歴史も好きです!

理系人間の拙い文章ですが、大目に見てください(笑)

地球の生命の歴史の中では、植物は常に動物の一歩先を歩んできました。

今から約4億年ほど前、陸上にはまだ動き回る動物の気配さえなかった時代に、植物が初めて姿を現しました。やがて植物は水辺を覆い尽くし、高さ30Mにもなる森林を作り上げていきました。

約3億5千万年前、その森を目指して昆虫やクモなどの祖先たち、そして恐竜や私たち哺乳類の祖先である両生類が陸に上がっていきました。上陸からわずか5千万年で植物は巨木の森を作り上げ、動物のための豊かな環境をお膳立てしてくれました。しかし、その植物も水辺から離れる事はできませんでした。その森林をつくっている植物たちはシダ類だったからです。胞子で増えるシダ類は、繁殖するためには水が必要だからです。そのため、陸地の奥深くには植物の姿はまだありませんでした。同様に、動物たちが暮らす場所も水辺に限られていました。

やがて、といっても1億年ほどたった3億年前の事ですが、種を持った植物が現れました。種は胞子とは違い、乾燥したところでも半永久的に生き続ける事ができます。そして、雨を待って芽を出すのです。植物は、今の杉やイチョウの祖先にあたる全く新しい植物、「裸子植物」へと進化していったのです。裸子植物の生殖方法はシダ類と違い、花粉を風に飛ばして受精する方法へと進化しました。花粉は、水中ではなく空気中を(風に乗って)飛び、メシベにたどり着く事ができるのです(今、このシステムに苦しんでいる方が大勢いますよね、”花粉症”として・・・)。つまり、植物は水を中立ちしなくても子孫を残す事ができるようになったのです。

2億年ぐらい前(三畳紀)に、大規模な大陸活動が始まりました。パンゲアと呼ばれる一つの巨大な大陸が分裂を始めました。その時の活発な火山活動の結果、大気中の二酸化炭素濃度は今の数倍にも達していました。これは二酸化炭素を使って光合成をする植物にとっては都合の良い環境で、乾燥に強い植物は、大陸全体に広がっていきました。

100mを越える針葉樹(裸子植物)が埋め尽くしている状況で、森の最上部には、太陽の光を浴びようと大量の葉が茂っていました。地中深くに張った巨木の根は、水を蓄えるシステムになっていて、シダ類やコケもその湿った地表に広がっていました。この豊かな森の中で、いよいよ様々な草食動物が誕生してきました。トカゲやヘビなどの祖先である大型の爬虫類、哺乳類のような毛を持った爬虫類、そして最初の恐竜が誕生したのもこの頃です。しかし、この頃の恐竜は普通にイメージする恐竜とは違って体長およそ1m足らずしかなく、地表近くのシダやコケだけを食べていたようです。

動物たちの遥か頭上には、大量の葉が茂っていました。誰も手を付けていない大量のエサ場が広がっていたのです。小さかった恐竜たちは、巨木に追いつこうとするかのように巨大化を始めました。そして、およそ5千万年の時間をかけて、恐竜は最大の陸上動物へと進化していったのです。

巨木の葉をエサにする事で、恐竜の繁栄は始まりました。全長30mに達しようかという草食の首長竜(バロサウルスなど)は、その巨体をさらに伸ばして2本の足で立つ事が出来たと考えられています。このころの裸子植物は、今の針葉樹などとは違い柔らかい葉を付けていました。首長竜は、その首を長くすることによって、他の動物には手の届かない高い場所のエサを独占する事ができたのです。そして、それらの草食恐竜をエサにする肉食恐竜も数多く誕生しました。巨大な森林は、ジュラ紀の恐竜全てを支えていたのです。いや、恐竜だけではなく、飛行能力を手に入れた昆虫も、葉に穴をあけて汁を吸ったり、生殖に関わる大事な花粉を食べたりしていました。エサとして奪われ続けた植物は、報われることなくジュラ紀の生態系全てを支えていたのです。

さぁて、ここから植物の反撃が始まります!それは何か?植物が新たに成し遂げた進化、それは”花”の誕生だったのです!そして、この花が恐竜の運命を変えていきます。

桜よりも一足先にコブシが花を咲かせます。最初に誕生した花は、このコブシの祖先ではないかと考えられています。そして、花びらの中を見ると、サナギからかえったばかりの小さなコガネムシが集まってきています。花の誕生には、このコガネムシの祖先が関わっていたのではないか、という説があります。風まかせの大量の花粉、子孫を残す為の大事な花粉はコガネムシの大好物でした。ところが、コガネムシの足に付いた花粉は、次のエサ場でメシベに届けられたのです。コガネムシのおかげで出来た種、それは一方的に食べられるだけだった植物にとって、初めての経験でした。

植物の新たな戦略がここから始まりました。花粉を湿らせて虫たちの体にたくさん付くように工夫しました。昆虫に生殖を手伝ってもらえば、風まかせに大量の花粉を飛ばすよりも、はるかに確実性があります。虫たちにたくさんの花粉を運んでもらえた植物は、さらに花粉を囲む葉に目立つ色を付けて、昆虫を招き寄せるシステムを作り出しました。花をつける植物、被子植物はこうして生まれました。

これまで動物にただ食べられるだけだった植物は、花を付ける事によって動物と共に生き始めたのです。昆虫との共同作業で誕生した花は、それまでの植物とは違った強みを握っていました。花は美しいだけでなく、もっと重要な事は、被子植物はとても早く世代交代するということです。杉や松などの裸子植物は、種を作り風媒という方法をとる事によって、乾燥地帯への進出に成功しました。しかし、花粉がメシベに届いてから受精が完了するまで半年から1年ぐらい時間がかかります。被子植物は、その弱点を飛躍的に改善し、受粉してから生殖が完了するまで僅か3分、遅いものでも24時間程度しかかからないのです。

恐竜が暮らす巨木の森の片隅で、花と昆虫はお互いに助け合いながら進化していきました。花はやがて花粉よりも魅力的なご褒美、蜜を作るようになりました。そうして、ハチや蝶など蜜を吸う昆虫が生まれたのです。こうして、花と昆虫は親密な関係を築きました。昆虫は花の誕生をきっかけに爆発的にその種類を増やしていきました。そして花も昆虫のために、様々な姿を変えながら種類を増やしていったのです。

繁殖のスピードの速い花は、急速に勢力を拡大し裸子植物を北へ追いやっていきました。巨大恐竜たちは、裸子植物が作る巨大な森林の恵みに支えられて繁栄してきました。しかし花をつけた植物が増え始めると、裸子植物は次第に減っていったのです。巨大恐竜達は、裸子植物の代わりに花をつけた植物を食べた事が出来たのでしょうか?

裸子植物は成長が遅く、繁殖にも長い時間がかかりますが、その代わり、長期に一様に安定した環境を作っていました。恐竜は、その環境に適応した動物です。植物を大量に食べる巨大恐竜にとって、裸子植物の森林は、とても暮らしやすい場所だったと思います。しかし、繁殖の早い花、被子植物の登場によって巨大な森は、次第に駆逐されていきました。恐竜の食料を支えてきた森林が消えていったのです。

ところで、恐竜たちは花を付ける新しい植物を食べる事が出来たのでしょうか?ここが重要です。巨大な森林が減っていった事で、大量のエサを必要とした巨大恐竜が食料不足に見舞われたのではないか、という事です。

そうしている間に、植物の方は新たなパートナーを見つけました。まだネズミほどしかなかった私たちの祖先、哺乳類です。

恐竜時代の末期、あのサイのような恐竜、トリケラトプス(とその仲間たち(角竜))が現れました。彼らを見ると、これまでの恐竜に比べて背が低い体型をしています。たぶん、牛のように大群で草を食べていたと思われます。白亜紀で低い植物といえば、花を付ける植物、つまり被子植物しかありません。トリケラトプスは、ひたすら食べ続けたでしょう。そして一帯の花を食べ尽くすと、別の場所に移動してまた食べ尽くすという事を繰り返していたのではないかと思われます。恐竜の中で、ようやく花をつける植物を食べる恐竜が登場したのです。そんなトリケラトプスが眠りについた頃、私たちの祖先、哺乳類が活動を始めました。当時の哺乳類は、恐竜の襲撃を避けて夜しか行動できなかったのです。それまでずっと昆虫などを食べていた哺乳理。花が選んだ次のパートナーは哺乳類でした。被子植物が増えると、哺乳類はそれを食料として利用しようとしました。哺乳類は、被子植物の実や果物を食べることで、種をまき散らしてくれたのです。

もし、恐竜が種をまき散らして植物の繁殖を助けるような共生関係にあったならば、植物は恐竜に対しても大きな果実をご褒美として作り、もっと効率よく種子を運んでもらっていたと思われます。しかし、現実にはそうゆう形跡はみられません。おそらく、植物と動物達の親密な関係から、恐竜は徐々に排除されて生態系の輪から外れていったと思われます。

すでに恐竜の種類が大幅に減少していた時、正にトドメを差す大事件が起きました。直径推定10キロという、桁外れに大きな隕石が地球に衝突したのです。大量の粉塵が地球全体を覆い、太陽がほとんど差さない暗黒の世界になってしまったのです。恐竜は、この事件を最後に一部を除いて地球から姿を消しました。

この暗黒の時代を私達の祖先・哺乳類は生き続けました。彼らはカロリーの高い果物を食べて寒さに耐え、やがて大気中の塵が地上に落ち、太陽が再び地球を照らし始めました。花と共に生き始めた哺乳類の祖先は、恐竜がいなくなると同時に急速に進化し、多様化していきました。その中に多くの猿の祖先が誕生していき、霊長類、そして人類が誕生しました。

恐竜の絶滅については、まだ多くの謎が残されています。そのひとつの原因として、花が昆虫や哺乳類と手を結ぶことで作り上げていった新しい世界に、恐竜は入る事が出来なかったのもあるかも知れません。

独り占めは長続きしない。共存共栄(give and take)こそが・・・おっと、説教は止めます(笑)。