タイトルからして「なんだこれ?」ですが、ボクにとっては悲しいグルメテーマなのです。
ボクが小学校6年生の時でした。
当時ボクは生き物係のリーダーシップを小4から継続し(過去ブログ 「ヤバイ話し。。。誰にも言えなかった事件」参照)、最上級生となったこの時、近所のガキンチョ達からは憧れと尊敬の対象として『手づかみのプロ』とのサブネームがありました。このサブネーム、簡単に言うと近所の川で魚を手づかみで獲らせたら「No.1」みたいな感じのヤツです。
今は全く生物反応の無い近所の川ですが、当時は60センチ級のコイ、フナやウグイにザリガニと水中生物の宝庫でした。
ボクら近所のクソガキ生物捕獲チームは夏になると早朝のクワガタ獲りから始まり、夕方の魚獲りまで学校以外のスケジュールは満載になります。時にはヘビの捕獲、カモの卵奪取作戦など水スペ子供版のような活躍をみせる事もありました。
そしてある日、学校から帰宅しいつもの様に隊員に召集をかけ魚手づかみに向かいました。
その日は前日の雨でゴミが流れてきており、でっかいベニヤ板がいつも魚が隠れている水草のところに引っかかっていました。
ベニヤ板は川の流れをさえぎり、そこにはよどみができていました。ピキーン!とキました!!釣りキチ三平のような、ピキーンというカンが!!!(コイツはでけぇ魚がいるにちげぇねぇ!魚信さん!!)みたいな・・。
そして、リーダーでありプロであるボクが先に川へ入りました。そして静かにベニヤの川下へ手を入れました・・・。
ハンパじゃない魚の数!ベニヤで前が詰まって逃げれない魚達を1匹ずつ、確実に捕まえ陸へ投げていきました。フナが30匹位、コイ3匹・・・。ウグイは捨てました。そして、なにかヌルッとした感触・・・。そう、タイトル通りのナマズちゃんです!!!
しかもデカイっ!50センチオーバーでしょうか!見た事も無い大ナマズっ!体全部で抱きかかえ、水面から持ち上げました!隊員たちの「おぉ~っ!すげーっ!」という歓声。帰宅途中の高校生達まで「あのガキすげ~じゃん!」と。
おそらく物凄くボクの鼻の穴はふくらみ、勝ち誇った顔をしていたでしょう。
そして、副リーダー(通称セミプロ)の「死なすなっ!」の号令。隊員たちは一目散に散らばりナマズを生きたまま輸送する為の物を探しに走りました!その間、ボクと副リーダーはナマズを観察し、実験としてパクパクしている口に指を入れてみました・・・。
「ぎゃーっ!」
超怪力っす!指の骨折れるところでしたよっ!ナマズの口に指を入れてはいけません!
そこへ帰ってきた2つ年下の隊員。近くの材木工場から一輪車(工事用の土とか運ぶやつ)パクってきちゃいましたよ・・・。まぁ、あとで返しに来るって言うことで、とりあえずナマズの命が優先!水を入れてボクの自宅へ急行!そしてお風呂に水を入れ即席水槽となりました。
そしてメンバーの満場一致で大ナマズは小学校のコイを飼っている池へ翌日放たれる事となったのです。みんなのあのキラキラした眼差し・・・。子供心にみんな明日が待ちどうしかったと思います・・・。
・・・今日のお風呂は家族みんなにあきらめてもらうしかないな~、家族の「すごいね~!」の一言を聞きたくて部屋でウズウズしている時でした・・・・。
ドーン。。。ドーン。。。ドドーン。。
聞いたことの無い音。音の発生地は台所。オフクロが晩飯を作っている時間。。。
台所に行きました・・・。なまはげが持っているような出刃包丁を振り上げているオフクロ。そしてその眼下には、頭蓋骨をヘコましてピクピクと動いているあの大ナマズ・・・・・。
目の前が真っ白になりました・・・。
「こーやって頭を叩くときはね~、包丁の切れない方で叩くんだよ~
」
なんのアドバイスじゃぁ~!
うわ~ん。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。泣きましたよ・・・・
結局、そのまま我が家の夕飯はナマズの蒲焼となりました。おやじとオフクロは「おいしいねぇ~、ナマズって~」とパクパク食べてましたが、ボクは一口も食べませんでした。隊員達への申し訳ない気持ち、親のなんのフォローも無い食べっぷり・・・大ナマズ1匹守れないボクはリーダー失格ですタイッ!プロも剥奪ですバイ・・・・・・。。゚(T^T)゚。
次の日、みんなに「昨日うちの親が食べちゃった~、ナハハ」と言う時の気持ち・・・皆さんにはお解りでしょうか・・・。