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広告枠の価格決定に関して昨今気になる不確定要因。
マス広告からネット広告への流入。

景気後退の煽りを受けて広告マーケットが縮小する中、ネット広告は市場が拡大しているという。
http://www.dentsu.co.jp/news/release/2009/pdf/2009013-0223.pdf
(この調査に関する問題点は改めて指摘したい)

このご時世だと企業はコスト削減に走る。システム、広告、人件費あたりが主に狙われる。広告費用ではテレビCMを中心としたマス広告費用がロットが大きいためまずは削減される。
ではネット広告はどうか。どうやら大方の予想では、マスからシフトする企業があるためマーケット規模は維持もしくは拡大傾向だという。

さて、ここで問題なのがマス広告を中心に展開してきた企業にネット広告のノウハウがどれほどあるかということ。これまでのマス広告の補完的位置づけから主役に踊りでることになる。成果が追及されるべきだが、その水準が分からないのではないだろうか。1~2年もすれば目標値も確立するだろうが、それまでは適正価格以上で広告費を投じてくることもあり得る。しかもマスからのシフトとなると、かなりの額になる可能性がある。

ネット広告の価格は定価があって無いようなものになりつつあるが、マスから流れてくる費用が下支えしてしまう可能性があると見ている。最近は大手ポータルのトップ面でもかなり空きがあったり、値崩れしてたりする。これは効率と需給が反映された結果だが、ここにマス広告費用が流れ込んできて価格が維持されるかもしれない。

ここしばらく下げ傾向だった広告枠の価格が一旦下げ止まるかも、と考えている。

広告枠自体の広告効果が落ちていることに関して、回復できるかどうか。

主にポータルサイトやISP系の媒体について。


枠自体の力が落ちてくるのは当然かもしれない。目立つはずのバナー広告の方がテキスト広告よりもCTRが低いことが結構ある。つまり、ユーザーは意識的に広告を避けていると考えられ、知れば知るほどクリックしなくなる(自分もほとんどクリックしない)。


メディアでは、広告枠販売ラインよりもコンテンツ企画ラインの方が力関係が上のことが多いように思う。メディア自体の価値を高めてユーザーをアクティブにすれば、PVも増えて広告効果も上がると考えるのだろう。

そういう考えからここ1~2年はメディアのサイトリニューアルが相次いだ。結果広告効果は悪化したことの方が多い。


実際には、コンテンツを充実すればするほどユーザーは広告枠に反応しなくなる。目的意識をもっていればいるほど、目的以外の情報には目を向けなくなる。というよりも目に入らなくなる(例外としてはコンテンツと広告に親和性がある場合)。つまりは広告枠自体もきちんと認識されるように設計しなければならない。


確かにユーザーから見れば、広告枠よりもコンテンツが充実している方が楽しめるだろう。ただ、メディアの収益源がおよそ広告収入にあることを考えれば、理想論だけでは食っていけないはずだ。

コンテンツと広告枠の綱引きは、どちらかが勝てばいいものではなく、常に拮抗している方が望ましい。


ちなみに、リニューアルで広告効果が悪化したのでリニューアル前のデザインに戻したメディアがあった。すばらしい判断だと思う。失敗を認めることも難しいが、認めたうえで元に戻すのはさらに勇気がいる。ありがちなのは、失敗したからまたリニューアルしてさらに状況悪化を招くパターン。いくつもこのパターンを見てきたが、まるっきり元に戻した例は1つしか見たことがない。

コストに関するエントリーが続くが、ついでにもう一つ。


ここ1年ほどの間に広告の価格がかなり下がってきた。

実際は定価が下がるのではなく、値引き幅が大きくなっている。

また、純広枠がアフィリエイトになったり、アドネットワークに参加したりといった実質的な価格低下も見られる。


なぜ価格が下がったのか。当然ながら決定要因は需給だ。

数年前まではネット広告の効果もかなり高く、広告主の期待値をクリアしていた。だがここ1年ほどは効果が落ちてきたという話が多い(わが社もしかり)。まだまだダイレクトレスポンスが主体のネット広告では、それまで実施していた広告枠から離れていく広告主が多くなり、価格調整が進んだ。(この結果、前回のエントリーで書いたようにアフィリエイトとリスティングに集中してしまうことにも問題はあるが・・・)


では、今後はどうなるのか。

大きくは二つの要素があると考えている。


1つめは、効率が低下した広告枠(メディア)が復活するのか。

2つめは、景気後退でマス広告からネット広告へのシフトが進むこと。この影響がどうなるのか。


メディアの復活は集客戦略(≒コンテンツ戦略)と広告効果の関係を考える必要がある。

マスからのシフトにはさらに2つの要因があり、インターネット広告に流れてくる広告主とそれにくっついてくる総合広告代理店およびその周辺業者の影響を考える必要がある。


次回以降にそれぞれ考えてみたい。