「ここなら・・・私を知っている人はいないはずよ・・・。
だって・・・何十里も走ってきたんだもの。
きっと・・・大丈夫・・・」
自分にそう言い聞かせて、江戸へと足を踏み入れた。
ここから先は、ちょっと幸せだった。
”悪魔の使い”のせいで、みんな気楽に話しかけてはくれなかったけど
通報とか、自分を痛めつける人はいなかった。
でも・・・。
「・・・ん?土方さぁ~ん・・・あれァ・・・九州の方で、殺人犯した水連寺美由じゃないですかィ?」
「あぁん?・・・マジかよ・・・。こんなところになんで・・・」
真選組の服を着た2人の男が私に近づいてきた。
「おう。ちょっといいか」
タバコを吸っている黒髪の男が、話しかけてきた。
「・・・なんでしょう」
「お前・・・名前は?」
「・・・。」
ここで本名は言えない。
知らない人はまだしも・・・真選組。
この世の警察のやつらに自分の存在を知られてはいけない。
「・・・坂本 美咲ですけど・・・」
「・・・んだよ、総悟ぉ・・・名前違うじゃねぇか」
「はァ?土方さん。何だまされてんですかィ。こいつはどっからどう見ても・・・
水連寺美由でさァ・・・」
「っ!!??」
私は、正体がバレたと思い、そこから走り出した。
「ほら・・・!!俺の目に狂いはなかったみたいですぜィ・・・!!」
「くそっ・・・!!追いかけるぞ!!」
美由は、また走り出した。
あてもなく・・・彷徨う様に。
「土方さん・・・きりがねぇや・・・。撃ちますぜェい・・・」
栗色の髪をした男が、バズーカを構えた。
バァァァァンンッ!!!!
土煙が美由を包み込む。
案の定・・・美由に直撃・・・。
ここからは・・・今の話に戻る。