サンフランシスコから200キロくらい南の街カーメルで、毎年夏にバッハ音楽祭(カーメル・バッハ・フェスティバル)が開催される。

カーメルはうちから車で2〜3時間かかるのでなかなか行けないのだけど、とってもチャーミングな街なので、この音楽祭に行くためにって言い訳作って、毎年1回、ここを訪れるようにしてる。

 

普通この辺りからだと泊まりがけで行くらしく、日帰りっていうと結構驚かれる。

なんか主人がホテルを嫌がるし、まあ確かに泊まりがけってのも面倒だし、まあ片道3時間、無理ではないよね?ということで、私たちはいつも日帰りで行って帰ってくる。

 

ちなみに運転は私。ていうか、助手席にずっと座りっぱなしの方が辛くない?やることないし。私は運転してもあまり疲れない人なので、3時間くらいなら休憩なしで全然いける。コーヒーがあればなお良し。

 

 

さて、このバッハ・フェスティバル。どんなに規模の大きいものかと思いきや、別にそう大きくはない。実際街に行ってお店の店員さんなんかと話すと、みんな地元のこの祭りのことを知らなかったりする。

ほぼすべてバッハのコンサートが2週間に渡って毎日開催されてるのだけど、平日の昼間のイベントが多いし、観客はすべてお年を召した方達ばかり。なんなら、歩行器を使われる方々もよく見かける。運営のボランティアの方達も、年配の方が多い。若い人はほぼ見ない。

結構ささやかにされてる感じの音楽祭。

 

私たちは今年で3年目なのだけど、昨年はチェンバロ、フルート、バイオリンのトリオを聞きに行った。開始時間を過ぎてもなかなかコンサートが始まらず、どうしたかと思えば、チェンバロ奏者の鼻血が止まらなくて始められるか判らないという。その後ようやく始まったと思ったら、1分くらい演奏した後、やっぱり鼻血が止まらないということで、そのまま中止になった。

さらに、「1分は演奏したから、コンサートはキャンセルされず行われた」というロジックなのか、払い戻しも運営からのメッセージも何もなし。長時間運転して来たのに!

。。。という苦い思い出があったので、実は今年はちょっと行くのを迷っていたのよ。

 

でも音楽祭のスケジュールをブラウズしてみると、ふむ、2015年のショパン国際コンクールで4位入賞のエリック・ルー氏のピアノリサイタルがあるじゃない?プログラムは、ショパンとシューベルト。しかもショパンのピアノソナタ3番。あれは私がいつか弾いてみたい曲の上位に位置する曲だ。それを割と最近のショパンコンクール入賞者の演奏で聴ける、、、素晴らしいではないか。

しかも、この会場は比較的小さい。つまり結構近い位置で聴けるのでは?これはかなりお得なのでは?

(そんな華麗な経歴の彼が、なぜこんな小さな街の小さなコンサートで演奏するのか、というのは置いておいて。)

 

 

実はエリック・ルーというピアニストは、私は全くのノーマークだった。

あの年のショパンコンクール1位のチョ・ソンジンは私はとても好きで、とても完璧なピアニストだと思うし、2位のアムランも3次予選まですべて1位のソンジンの得点を上回っていて、さらに審査員だったアルゲリッチがファイナルでこの二人を同点首位に置いていたので、彼も私のレーダーに入ってた。

3位のケイト・リウは当時とても人気があったようだけど、全然私の好みではないな〜って思ってた。

エリック・ルーが17歳の若さで入賞したという点については、5位のトニー・ヤンがさらに若い16歳で入賞してたので、そっちに持ってかれてた。

さらに3位から5位までの入賞者3人がダイ・タイソン氏の門下生ということで、なんか「そのうちのひとり」みたいな括りになっちゃってて、ぶっちゃけ彼の演奏をよく聴いてなかったのよ!!

 

ということで、彼のリサイタルのチケットを買って、今年もカーメルの街に遊びに行くことにしたのだ。

 

 

 

家を出たのは朝8時ちょっと前。高速に乗る前に町で唯一開いてたスタバでコーヒーと朝ごはん用サンドイッチを買う。

週末の朝8時ごろはまだ道が空いてて、快適だった。最短の2時間で到着。

着いたのは10時半くらいだったけど、すでに開いてるお店もあってよかった。

 

昨年行ってすごく気に入った家具屋さんにまず入る。

昨年すごーく気に入って忘れられないでいたソファーがまだあった。ていうか、これはこのお店の定番商品のようで、25年以上同じものを売ってるらしい。手作りで、年に2回、注文を入れるそうだ。

 

座り心地がめっちゃいい!!

さらに、この値段と質と座り心地で、表布がファブリック(上の写真がそう)で1600ドル。これは、めっちゃお値打ちでは?

ちなみに本皮にすると、プラス1000ドルくらいになるかなー。私は皮じゃなくていいし。

350ドルで配送もしてくれるんですって。いいじゃん〜。

 

足は2タイプあって、私はこっちのスタイルがいいかなって思う。

 

 

表布は、サンプルから好きな色・材質を選べる。うちの部屋に合いそうなサンプルと型番の写真をいくつか撮って来た。

あと2週間くらいでオーダーを入れると言っていたので、それまでに電話で注文すれば、今年中に届くそう。

で、今は、うちの音楽室にあるカウチを買い替えるか、悩み中。

 

 

この家具屋さんの後は、ぶらぶら街を散策。

 

なんのお店か知らないけど、ショーウィンドウに自転車が飾ってあった。

 

これは、バイク(オートバイ)じゃなくて、(モーターなしの)自転車!かっわいくない?

でもアメリカだと、駐輪した瞬間に盗まれそうだな。

 

 

カーメルの街は、とってもチャーミング。

 

フレンチレストラン。去年はここに行った。今年も行こうと思ったけど、1時半まで予約で埋まっていて入れなかった。

 

 

 

 

 

 

ここのイタリアンレストランに入った。

 

面白い建物。

 

 

お花が綺麗。

 

 

 

ブーゲンビリアが印象的なレストランのテラス席。

ここに入ろうかと思ったけど、メニューがあまり魅力的ではなかったので、やめた。

 

 

 

 

この建物の中には、ちょっとフードコートっぽい感じのがあって、それを囲むように可愛いお店が入ってた。

 

 

 

私は外で食べるのが好きなので、レストランではテラス席をチョイス。

 

 

 

なぜかピザをみると食べたくなっちゃう。

ということで、マルガリータ・ピザ。

 

 

パスタは主人が選んで、両方シェアした。

 

ミートボールパスタ。イタリアンっていうより、アメリカン。


デザートは、名前に惹かれてレモンチェッロ・ケーキを。

 

 

まったりランチを食べたら、いざコンサートへ。

 

前から7列目の席で、真ん中よりもちょっと左手より。

 

ちょうど彼が立ってお辞儀すると、その目の前って感じな位置。

 

 

 

狙った通り、会場はこじんまりとしていて、ステージまでとても近く感じられた。まるでリビングルームの向こう側で彼がピアノを弾いてるような感覚で、これは最高だった。音響も悪くない。

 

で、実際の彼の演奏だけど、1曲目のショパンの舟唄のフォルテで、ハートを鷲掴みにされた。

これは今まで私が行ったものの中で一番素晴らしいコンサートだったのでは!

私的にはね、演奏家は「持ってる」か「持ってない」かで分けられるのだけどね、彼はまさに「持ってる」ね。

 

この秋にまた彼がベイエリアに来るのだけどね(その時はショパンのソナタ2番)、これもまた絶対行くよ。

 

 

 

 

コンサートの後は、そのままお家に帰る。

帰りは高速が混んでいたので、3時間ちょっとかかりました。出る前にコーヒーを買わなかったので、ちょっとそれが後悔だった〜。

 

 

家の近くに来たら、次は夕飯〜。以前から行ってみたかった、近所のアメリカンなお店に行って来た。

内装が面白いのよ。

 

暖炉の上のヘラジカの頭。(多分本物。)

 

壁画。テーブルセットはこんな感じ。

 

あと、写真が撮れなかったのだけど(こっそり撮ってたし、遠かったから!)、猟銃のコレクションの入ったケースが壁に展示してあったりするのよ。

なんというか、ウエスタンな感じ?

 

 

料理はちょっと重いものが多くて、私は鹿肉。

シュニッツェルぽいけど、ちょっと違う。

 

 

主人は、このお店の名物のフライドチキン。

 

 

ちょっと料理がヘビーだったので、夕食のデザートは無しで。