私が定期購読してる、アメリカの洋裁雑誌、Threads Magazine。

こうやって表紙に宛名ラベルシールを貼って、袋にも封筒にも入れずにそのまま送られて来る。

 

最新のものには、Tシャツ特集が載ってた。

 

さらに、Closet Coreという型紙のお店のニュースレターにも、Tシャツなどのニットを縫う為のツインニードルの記事が。

うん、眠ってたニット生地を使って、Tシャツを作ろう!と思い立った。

 

 

ニット生地はロックミシンでも、普通の家庭用ミシンでも縫える。ロックミシンを使った方がちょっと既製品ぽくなるかな。

私は前々から、ロックミシンでTシャツを作りたいと思ってて、実は以前もちょっと試したことがあったのだけど、首周りのネックバンドが上手く縫えなくて挫折した。

(今ならわかる、ニット生地でも伸び率が違うので、型紙が想定してる伸び率の生地を使わないといけない。私の生地は、伸びが足りなかった。)

 

でも、ずいぶん前にちょっと奮発してFrench Terryのニット生地を買ったし、お馴染みのSew LiberatedでTシャツの型紙も買ったし。満を持して、Tシャツを縫ってみようじゃないか、となった。

 

 

ニット生地で洋服を縫う時、肩の縫い目とか着てると伸びて型崩れしたりするのを防ぐ為、伸び止めの処理をする。

日本語のウェブサイトなんかでは、「ウーリースピンテープ」っていうのが使われてるみたいね。でもこれ、私英語で何ていうか知らないのよ。変な和製英語ぽくない?実物のものを見たことがないので、こっちのどれに相当するのか判らないのだけど。(ナイロンの)Twill tapeとかかしらね?

 

アメリカでは(Threadsマガジンにも載ってる)、専用の「ステイ・テープ」を使う。セロハンテープみたいに巻かれてて、必要な長さを取り出して、生地の裏側にスチームアイロンで貼り付ける。

 

こんな感じ。

 

今回は2種類使って、肩の縫い代(後ろ見頃のみ)にはWoven(織ったもの)テープを使って、伸びにくくする。

襟ぐりには、補強をしたいけど、でも自然な生地の流れを邪魔しないように、ニット生地のテープを使う。

 

 

テープを貼り終わったら、縫製開始。

本当は普通のミシンを使った方が安全だけど、これは練習も兼ねてるので(実際作ってみないと上達しない!)、ロックミシンをメインで使用。

 

まずは肩を縫い合わせる。

 

アメリカの型紙って、縫い代が1.6センチが標準だけど、ニット製品に関しては1センチが標準なんですって。

この型紙も1センチの縫い代が含まれてる。縫い始めだけ1センチを測って、フリクションペンでマーキングし、それをロックミシンの押さえ金についてる針の位置を表すマーカー(針は2本あるので、左側の方)に合わせて縫い始める。

 

その後は、ロックミシンにカットされる布幅を見て、このカット幅が均等になるように頑張る。

 

なかなか難しいぜ。特にニットは、伸びてふにゃふにゃだからね。。

 

 

んー、ロックミシンは縫い代を切り落とすので、どちらにせよやり直しは効かない。次に行こう〜。

 

 

次の工程は、袖。合印と袖山を合わせて、クリップで止める。

 

これも、安全に普通のミシンで縫ってもいいのだけど、そこをあえてロックミシンで行ってみた。

 

くそー、ちょっと失敗した〜〜。 でもやり直しはできないので、そのまま次に進む。

 

 

次は脇を袖から裾の下まで一直線で縫う。これもロックミシンで。

 

途中、縫い代の向きを直す為に押さえ金を上げてから、そのまま下ろし忘れて縫ってしまった。。。妙に生地が進まないなあ、と思ったのだよ。

 

ちょっと縫い目の一部が事故物件。でもやり直しが効かないので、このまま放置で次。

 

 

 

 

ネックバンドを作って、身頃にクリップで止める。

 

これをロックミシンで縫うのがTシャツの工程では一番難しいと思う〜。

身頃のネックラインよりもネックバンドの方が短くなっているので、ネックバンドを伸ばして身頃にピッタリ沿わせながら縫う。

 

ここも別に安全に普通のミシンで縫って、後からロックミシンをかけてもいいのだけどね。でもここは練習も兼ねて、ロックミシンで。

(すでにもう事故物件だから、まあ多少失敗したって。。。)

 

 

まあ頑張った。まあオッケーでしょう。

 

 

ここでこのままネックラインは完成、でもいいのだけど、このままだと洗濯するとこの縫い代が外側に飛び出して来て、厄介なのよね。(私の持ってる市販のTシャツがそう。工程ひとつ省いたな。)

 

なので、ここにステッチを入れる。これは普通のミシンで。

 

 

さっきから普通のミシンでもニットTシャツが縫えるって書いてるけど、でもひとつ条件があって、それはニット用のステッチを使うこと。

英語ではよくLightningステッチって言うのだけど、ちょっと斜めのジグザグで稲妻みたいな形のステッチがそれ。あとは、3本縦に並んでるステッチとか。あとは、ジグザグミシンで、ちょっと幅を狭くするとか。

そうすれば、普通の糸でもニットが縫えるし、生地をストレッチさせても、縫い目が切れない。

 

 

どんなニット用ステッチが好みか、実際に縫う生地で試してみる。

 

左側が稲妻ステッチ、右側が3列パラレルのステッチ。左の稲妻ステッチで行くことにした。

 

 

ちなみに、ニットでツインニードルを使うと、既製品のような見た目になる。(カバーステッチの見た目。)

でも、一説によると、上のニット用ステッチ程伸びないそうな。

 

実は今回それを使おうと思ったのだけどね、

 

ミシンの取説を見ると、ツインニードルの幅は2ミリのものしか使えないらしく(持ってるのは4ミリだった)、さらに2つ目の糸を設置するための部品が見つからなかった。。。。(やべ。)多分家のどこかにあると信じたい。

 

 

そう言うわけで、袖と裾をアイロンかけながら2つ折りにする。ニット生地はほつれないので、別に布端の処理はしなくても大丈夫なのよ。

んで、ミシンの稲妻ステッチで、折り目の端を縫う。

 

 

 

最後にいつものMe Madeのタグをつけて、完成。

 

 

床に置いた感じ。

 

ハンガーにかけた感じ。

 

 

ネックラインはこんな感じ。ちょっとタグが歪んじゃったぜ。

 

 

裾の仕上がりは、こんな感じ。(袖も同じ。)

 

 

いやまじで、パッと見(いや、ひょっとしたらじっくり見ても)、手作りに見えないよ?

 

ぶっちゃけ、袖の事故も、着てみるとわかんない!!!

 

 

シルエットも、可愛い。サイズもぴったりだった。良い仕事をした。