私は子供の頃は近所の男の子たちと草野球やったり、野球好きな父親のせいで毎日テレビでプロ野球を見て育ったけど、それでもうちの主人(アメリカ人)ほど野球オタクな人は見たことないねえ。

 

過去の試合については「あの試合のxイニングのカウントが*の時、あのプレイヤーが、云々」と、めっちゃ細かいとこまでしっかり覚えてる。主人はダルビッシュ選手ラヴラブラブなんだけど、彼が登板の時は欠かさず試合を見るのはもちろん、同じ試合を何回も繰り返して見てる!

なんでも、ホームチームのアナウンサーの解説、相手チームのアナウンサーの解説、ナショナル(全米)アナウンサーの解説、更に、ラジオのアナウンサーの解説と、それぞれ違うんですって。(なので、全部見てる。)

そういう人と15年くらい一緒に暮らしてるんで、私もまあそこそこ野球は分かるよ!

ということで、野球英語について語ってみよう。

 

 

 

まず、野球の「得点」は、Run っていう。

得点する=score a run 、失点する=give up a run 。

2ランホームランは普通にtwo-run home run。

満塁(bases loaded)でホームランを打てば、grand slam グランドスラム。

 

ヒットも英語でも普通にhit 。

ツーベースヒットは、double (ダブル)。スリーベースヒットはtriple (トリプル)。

ちなみに、同じプレーヤーが同じ試合でヒット(single/シングル)、ダブル、トリプル、ホームランの4つを揃えることを、the cycle (サイクル)という。トリプルがなかなか難しいよね。いつも、「サイクルまであと一歩!」って話はたまに聞くけど、誰かが実際にサイクルを打ったというのはほとんど無いね。ベンジー選手が一回あったかな。他は知らないなあ。

 

 

アナウンサーが最後のトリブルで喜んでる。

 

 

ちなみに、守備のエラーやラッキーバウンスで、本当のホームランではないけど、自分で打ってそのままぐるっと1周して自ら得点するのは、inside-the-park home run。私は一度だけ、テレビでイチロー選手のを見たことがあった。ちなみに、球場のことはball park ボールパークっていう。

 

 

 

ちなみに、打ったボールがバウンドして客席に入っちゃったとか、フェンスに引っかかっちゃったとか、何らかの理由でプレイが中断された場合は、ルールに基づきダブルの扱いになる。それをground-rule double (ルールによるタブル)って言う。

 

 

ボール (ball)、ストライク(strike) は英語も同じ。

投球の後、アンパイア(the umpire)が無反応の場合はボール。ストライクの時はちゃんとジェスチャーする。

カウントは3−2(three-two)みたいに、ボールの数が先に来る。昔は日本はストライク数が先に来てたのよね。

ボール4つでフォアボールだけど、英語ではWalk(ウォーク)っていう。a walk って名詞として使われることもあるし、動詞として、he walked him ていう言い方もする。

ちなみにデッドボール(hit by pitch) も、普通にhe hit him(相手に当てた) って言う。

 

アナウンサーを聞いてると、打者のその日の成績について必ず触れる。彼の今日のこれまでの成績はヒットいくつ、云々。1 hit 1 walk っていうと、ヒット1つ、フォアボール1つ。

0 for 4 とか 1 for 3 とかいうのは、これまでの打席に立ったのが何回で、そのうちヒットを打ったのがいくつか、という意味で、0 はゼロではなく、「オー」と読む。0 for 4 (オー・フォー・フォー)は、4打席中ヒットなし、1 for 3 は、3打席中ヒット1つ。これは、その日の成績だけでなく、例えば誰かがスランプにハマって複数の試合でヒットなしの場合でも、0 for 20 (過去20打席でヒットなし)なんて言ったりもする。

 

 

ちなみに、内野ゴロを打って、本来なら1塁でアウトになるところを、守備が例えば3塁にボールを投げて別の選手をアウトにした場合、そのゴロを打った人は出塁してもヒットの成績はつかない。その場合は、fielder's choice (フィールダーズ・チョイス/野手の選択)になる。

 

その他、打者の成績としてはRBIもある。Runs-Batted-In の略。打者が打ったヒットにより味方が得点すると、その打者にRBIの記録がつく。RBI Single っていうと、味方の得点につながるヒット。RBI double というと、味方の得点に繋がるツーベースヒット。2 RBIs ていうと、味方の2点に貢献したという意味。

この辺りが分かると、アナウンサーが何言ってるか分かるね。

 

 

打率は、batting average (バッティング・アベレージ)。.300(スリー・ハンドレッド)が3割で、これ以上だと良いとされるね。

 

エラーもそのまま英語でもErrorだね。エラーの判定は微妙なものもよくあるんだけど(特にピッチャーを応援してる場合ね!)、野手がボールに触らなかった場合は、どんな凡ミスでもエラーにならない。なので、うそみたいだけど、野手3人が「お見合い」してボールがぽとっと3人の真ん中に落ちても、誰も触らなかったらそれはエラーではなく、ヒット扱いになる!

 

 

ピッチャーの成績はERAで表示される。Earned Run Average の略で、ピッチャーが1試合(9イニング)で平均何点失点を許したか、という数字。今年のサイ・ヤング賞で候補とされるには、3以下じゃないと、って主人が言ってた。やっぱ一般的にまず誰もが見るのが統計だからね。このERA(の算出方法)にもまあ色々思うとこがあるけど、長くなるので割愛。

 

 

あと、球場によっては高度が高かったり(high altitude、コロラドとか)、球場が他より狭かったりして、ホームランが出やすい球場ってのがある。(投手にとって不利!)高度の高いコロラドではボールが遠くへ飛びやすくホームランが出やすいんだけど、野茂投手はそこで1996年にノーヒッターを出した。それ以来まだ誰もそこでノーヒッターを出してないらしいよ?主人もあれは凄いって言ってた。

 

ちなみに、気温や湿度が高い日も、ボールの飛距離が出やすい。数年前に行った某ジャイアンツの試合では、妙に生暖かい日だったので、やたらとホームランの多い試合だった。ホームラン1試合で5、6本はあったんじゃないかな。

数週間前にMLBの試合をメキシコでやったんだけど、球場が小さい、気温が高い、高度が高い、とボールが飛ぶ全ての条件が揃ってた。ホームランだらけで、ベースボールらしからぬ高得点の試合だったよ。16ー11とか。ピッチャー大変。

 

 

ちなみに失点無しの完封勝利はshutout。さらに1人も出塁を許さないのはperfect game 。フォアボール、エラー、デッドボールはあってもヒットは1つも打たれないゲームがノーヒッターno hitter 。進行中の試合で現時点でパーフェクトゲームの時は、アナウンサーは絶対それについて何も言わない。ジンクスしたくないから。

 

 

またピッチャー繋がりで、変化球はbreaking ball 。Fast ball は日本語では速球かな。two-seamer, four-seamer っていうのも、fast ball の種類だね。スライダー(slider)、カーブ(curveball)、このあたりは英語も同じかな。

あとはチェンジアップ change-up。速球に見せかけて速度を落として、打者のスイングのタイミングをずらすやつ。hanging slider てのはミスった(落ちない)スライダー。

三振はストライクアウト strikeout で、Kともいう。空振りはswing and miss。Kは空振りでの三振で、反対のꓘ は見逃しの三振。

球場ではファンかスタッフか知らないけど、三振ごとにK(ꓘ )のパネルを張り出してたりするね。

 

 

 

内野手はinfielder 、外野手はoutfielder。内野がinfield、外野がoutfield。1塁手、2塁手、3塁手はそれぞれfirst baseman, 2nd baseman, 3rd baseman。ショートはshort stop。キャッチャーはcatcher。ライト、センター、レフトもそのままright fielder, center fielder, left fielder。 

 

イニングは英語でもinning 。表はtop of the inning 、裏はbottom of the inning 。もし9回裏まで同点で、延長戦になった場合のイニングはextra innings。たまーに12回とか13回とか真夜中まで決着付くまでプレーしてる事がある。ファンもほとんど帰っちゃったりしてね。

 

 

7回の守備交代の時には、球場ではみんなで立ち上がって(ストレッチ)、オルガン伴奏で"Take me out to the ball game" という歌を歌う。これを7th-inning stretch という。

アメリカの球場でプロ野球観戦する時は、この歌を覚えておくと、みんなと一緒に歌えて楽しいかも。