多分一般的なアメリカ(つうかシリコンバレー近辺か)のソフトウェアエンジニアの給料って、日本よりも全然高いって認識されてると思う。ん、まあそうだね。ていうかインフレがここ数年ひどかったから、10年前とかに比べても、一般的にエンジニアの給料ってどんどん値上がりして行ってたしね。特に(投資家からの)資金の豊富なスタートアップなんかは、すんごい高給だと聞いた。(コロナ前。)
でも、やっぱ会社によるね。こっちでも日系の会社はお給料安いって聞くし、私が前勤めてた潰れかけな会社は、(こっち比で)米系だけどお給料安かったしね。(でもあまりにも馴染んでストレスフリーだったので、まったりと長く居着いてしまったけど。)恐ろしいことにその会社では、8年賃上げがなかったという同僚すらいた!(流石に私はそれはなかったけど!)
なんというか、外国人がビザやグリーンカードのスポンサーをしてもらう場合、そういうアレなとこで頑張るというのは、そう珍しいことでもないかも。もしアメリカの法律が変わって、労働ビザ保持者の最低賃金がぐっと上げられちゃうと、もうアウトだけどね。(そういう案はたまに出てくる。)
で、私の今の会社は普通にしっかりしたとこなんで、給与システムもしっかりしてるね。
一般的にエンジニアの給料は、年俸として決められた基本給(会社によって、1ヶ月に1回とか、1ヶ月に2回とかに分割して振り込まれる)の他、定期のボーナス、あとはRSUという自社株でもらえるね。その他、うちの会社では上司が部下のパフォーマンスを見て任意で決める、「スポットボーナス」という臨時ボーナスもたまにある。(ちなみに残業代というものは無い。残業は基本しない。)あと、特許を取ったらボーナスいくら、みたいなのもあるね、私には全く関係ない話だが。
私は渡米してから、前の会社に10年以上もいたんで、実はRSUって今の会社に転職して初めて聞いた。昔はRSUではなく、ストックオプションをもらえてたんだよ。前の会社では何か賞(アワード)をもらう度に、現金ではなくストックオプションをもらってた。だからオプションだけは結構溜まってた。でも!!!、一度も行使することはなかったね。
ストックオプションというのは、名前の通り、オプション。任意で、行使したい人はすればいい。しなければ、なんのメリットもない。普通ストックオプションを行使すると市場価格とは別の優遇価格で自社株を購入でき、それを購入価格よりも株価が高い時に売れば、儲かる仕組み。でも前の会社は、なぜかその「優遇価格」が市場価格よりも高かった!!!!!!そして、あの会社の株価が上がることは決してなかった。なのでオプションを行使すると損するという、とんでもない代物だった。「うん、気持ちだけはもらっておくよ」という感じ。
その点RSUというのは、決まった数の自社株を予めもらえるようになってる。たいてい4年間でXXX万円分(実際はドル)、という感じで、それを入社1年後から、うちの会社は4半期ごとに均等に分割して株としてもらえるようになってる。(eTradeのアカウントに振り込まれる。)その時点の持ち株の価値というのはeTradeのサイトでチェックできるけど、私は現金化しておらず、アカウントにそのまま寝かせてある。一応今の会社はまともなので、とりあえず今のところは長い目で見れば右肩上がりに上昇してる。今後に期待。
(一応株をもらう時に税金がかかるので、もらった株の何%かを現金化してそれで税金を払ってる。あと、株をもらってすぐ現金化しちゃうと、キャピタルゲインの税率が高くなる。)
たいていの会社は4年くらいでRSUの満額がもらえるようになってるけど、ではその後はどうなるのかというと、リフレッシャーといって、新たに次の4年分のRSUがもらえる会社もあるし、4年以降はもらえない会社もある。もらえるかどうかはパフォーマンスによる、という会社もある。
あと、ボーナスね。うちの会社は社員の役職のレベルに応じて最大で年俸の何割と決まった額のボーナスが出る。やはり社員や会社のパフォーマンスに応じて、その決まった最大値の何%が実際にもらえるか決まる。
この辺の査定はやっぱ直属の上司だね。(上司も元エンジニア。)でも他の部署やチームの人と一緒に仕事した場合も、そのチームからちゃんと上司にフィードバックが行くようになってるんで、うちの会社は結構成果はちゃんと見てもらえてると思う。それにエンジニア同士って、やっぱちょっとしたやり取りからでも相手が出来るやつかどうかって、分かるからね。
安定してる会社のいい点は、ちゃんと毎年給料が上がることだ!!特にアメリカでは年3〜4%、インフレで物価が上がってたので(今は知らんが)、そのくらい昇給しないと実質降給だからね。。
こっちでは、ちゃんとした会社では、年に1回、メリット・インクリーズ(merit increase)といって、各社員のパフォーマンスを元に、次の年の年俸の上昇率が決まる。グーグルしてみたら、3〜4%が普通、それ以上は良い、5%以上は例外的(に良い)、みたいな感じらしい。私はいつもチームの平均以上もらってるよん。(そういうことはちらっと上司に教えてもらえる。)上司曰く、チーム内の予算は決まってるんで、誰かの率を上げると、他の人のを下げなきゃ行けないらしい。なので、上昇率にもまあ限りはあるそうな。
役職のレベルが上がる程ボーナスの(年俸に対する)割合も上がるし、単純に役職が上の方が給料は高いしで、なんというか、上に行けば行くほどもらえるお金が増える感じだね。(昇給は%だし。)その分、プロモーション(昇格)は上のレベルに行くほど難しくなるけど。
またそのうち、こっちのプロモーションの話もしてみようかね。