ヘレン・シャピロ | ウルトラマン・Hの ひとりごと

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ヘレン・シャピロ」は、1946年英国生まれのポップス・シンガーです。

学校で「Foghom(太くて濁った声)」とあだ名をつけられたほど、10代の少女らしくない太くて低い独特の声をしていました。


彼女が登場する頃の英国音楽シーンには、クリフ・リチャードを筆頭に、男性シンガーが圧倒的に多かったのですが、そんな中、出現したのが、英国版「ブレンダ・リー」といわれた「ヘレン・シャピロ」でした。

ビートルズが登場する、2年も前のことでした。


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1961年、「ヘレン・シャピロ」が14才の時、クリフ・リチャードのプロデューサーだったノリー・ブラマーのプロデュースで、デビューしました。


デビュー曲は、「ドント・トリート・ミー・ライク・ア・チャイルド子供じゃないの)」で、いきなり全英チャート第3位の大ヒットとなりました。


このB面に収められた曲は、「ウェン・アイム・ウィズ・ユーあなたのお側にいるときは)」で、両面とも弘田三枝子さんがカバーしています。


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続けて、「ユー・ドント・ノウ悲しきかた想い)」をリリース、2曲目にして、これが彼女初の全英チャート第1位となりました。(これは、英国チャート史上最年少記録です)


とても15才の少女が唄っているとは思えないほどの、完成された声ですね。


彼女の曲の中で、日本で最も有名なのがこの曲で、弘田三枝子さんがカバーして、大ヒットしました。

後に、竹内まりやさんもカバーして、リバイバルヒットしましたね。


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ヘレン・シャピロ」のレコードは、日本では、「子供じゃないの」と「悲しきかた想い」のカップリングで、両面A面扱いで発売されました。


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弘田三枝子さんのカバーも同様に発売されましたが、面白いのは、弘田三枝子さんの方のタイトルが、「子供ぢゃないの」と「悲しき片想い」になっていることです。


ちなみに、弘田三枝子さんのデビュー曲が、この「子供ぢゃないの」で、年齢もシャピロと同じ14才でした。


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同年にリリースしたサードシングル、「ウォーキン・バック・トゥ・ハピネス」も、全英チャート第1位に輝きました。


この曲は、彼女にとって最初で最後の全米チャートに入った曲でもありました。

といっても、1961年12月に1週だけ、全米チャートのちょうど100位にランク・インしたのでした。


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1962年リリースの4枚目のシングル、「テル・ミー・ウォット・ヒー・セッド」は、彼女にとって初のアメリカン・ポップスのカバー曲で、この曲は、1960年にジニー・アーネルが唄ったものでした。


この曲は、残念ながら全英チャート第2位で、3曲連続チャートNO.1とはいきませんでした。

ちなみに、この時の第1位は、シャドウズのインスト曲「ワンダフル・ランド」でした。


同年「レッツ・トーク・アバウト・ラヴ」をリリース、全英チャート第23位になりました。

この曲、日本では、麻生京子さんが、「恋をしましょう」のタイトルでカバーしていますね。


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また、続けて、「リトル・ミス・ロンリー」をリリース、全米第8位のヒットになりました。


この曲も、弘田三枝子さんがカバーしていますが、実は、あの大ヒット・カバー曲、「ヴァケイション」のA面に収められていたものです。

どうして「ヴァケイション」がA面じゃなかったのでしょうねえ? 不思議です。


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デビュー・シングル2曲のヒットで、一躍英国を代表するシンガーとなった「ヘレン・シャピロ」は、1963年になって、ヒット曲を引っ提げて、全国ツアーを行いました。


このツアーの前座を務めたのが、この年「プリーズ・プリーズ・ミー」が全英チャート第2位の大ヒットになった、あのビートルズだったのです。


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このツアー中に、面白いエピソードがありましたので、紹介します。


ツアーバスの中で、ジョン&ポールがいくつかの曲を書き、”次のシングルは、どれがいいと思う?”と、彼女に聞きました。

彼女が、「フロム・ミー・トゥ・ユー」を選ぶと、これが、ビートルズ初の全英チャート第1位に輝きました。


また、ジョン&ポールが、「ミズリー」を彼女のために書き下ろしましたが、彼女の会社の意向で却下されたため、レコーディングされなかったのです。


おそらく、”まだ前座でしかない身で、大スターに曲を提供するなんざ、10年早い!”と、いうことだったのでしょう。


後々、会社が、きっと後悔したんだろうなあと、思いましたね。


この「ミズリー」は、同じツアーに参加していた英国の黒人シンガー、ケニー・リンチが、ちゃっかりいただいてシングル・リリースしましたが、ヒットはしなかったようです。


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子供じゃないの」、「悲しきかた想い」の2曲は、我がバンドのレパートリーです。


特に「悲しきかた想い」は、何度演奏しても飽きない、素敵な曲ですよね。


”あなたが あたしのことを

気にかけてくれていると わかるまで

あたし あなたに

打ち明けるわけにはいかないの”


という、女の子の切ない片想いを唄った歌です。


イントロとエンディングに流れる


”Wow Wow Wow Oh Yeh Yeh Yeh” が、切なぁ~い!!


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それにしても、「ヘレン・シャピロ」は、何て可愛いんでしょう (=⌒▽⌒=)


つづく