日本のロックシーンは、1950年代のロカビリー時代を経て、1960年代に入ってカバー・ポップスの黄金時代を迎えることとなります。
ちょうどその頃、急速に普及し始めたテレビというメディアも手伝って、全国のお茶の間へと浸透していくわけですが、そこに出現したのが10年に一人の逸材と言われる女性シンガー、「ミコちゃん」こと「弘田三枝子」さんなのです。
彼女は小学校の頃から米軍キャンプなどで唄っていただけあって、その歌唱力、パンチ、リズム感は、どれを取ってもズバ抜けていました。
あの唸るような太い声、思い出すと今でも体が震えます。
当時、外国の楽曲を全く違和感無く日本語の歌詞で唄うことのできたシンガーは、彼女をおいて他に居なかったと思うのは僕だけでしょうか。
デビューは1961年、「子供ぢゃないの」と「悲しき片思い」のカバー曲のカップリングで、両面ヒットとなりました。
弘田三枝子14歳の時でした。
オリジナルは2曲とも英国のシンガー、ヘレン・シャビロのデビュー曲で、偶然にもヘレンのデビューも14歳でしたね。
ここで面白いのは、ヘレン・シャビロのアルバムタイトルは、「子供じゃないの」と「悲しきかた思い」となっていて、弘田三枝子のそれとはそれぞれ1字違いになっているのです。
商業的な戦略があったのかどうなのかは分からないのですが、面白いですよね。
ちなみに、ヘレンの唄った「悲しきかた思い」は、全英でナンバー1ヒットになりました。
ヘレン・シャビロと言えば、彼女がデビューした当時、家は裕福ではなかったそうで、会社から貰ったデビュー・アルバムを聴くのに、近所のお金持ちの家からプレーヤーを借りてきて聴いたそうで、何とも泣かせる話しです。
弘田三枝子と言えば、「ヴァケーション」が代名詞ですよね。
この曲を語らずしてミコちゃんは語れません。
では次回は「ヴァケーション」ということで・・・。
つづく