公開日時:2024年7月7日16時20分

 

【総評】  

GPIF 2023年度 業務概況(公表は75日引け後)

注目されていた業務概況が公開された。一部報道で、日本株ウエイト引き上げなどに関して触れる可能性が指摘されていたが、結果的には、当初の見立て通り、ウエイトの変更などには触れず。今後、変更が承認されるというハードルがあるが、公表されるとしたら、2014年のように、タイミングとしては10月頃では無いだろうか?

 

管理運用上の理由により外国債券アクティブ7ファンド、国内株式パッシブ1ファンド、国内株式アクティブ1ファンド、外国株式アクティブ4ファンドを解約、契約上の事由により外国株式アクティブ1ファンドを解約とあった。

国内株式パッシブの解約は、前年比で残高ゼロとなったREITパッシブと思われる。

国内株式アクティブの解約は、残高からは確定できないが、おそらく小型株をベンチマークとしていた運用であろう。(残高が100億円台と小さくなっている。)

また、ベンチマークの内容の変更で話題となった、MSCI 女性活躍指数や、ESGセレクトでは、REITがユニバースから除外されている。更に、時価総額低下の影響で、MSCIそのものからREITの除外が相次いでいる点も気になるところだ。GPIFはREITに関しては上場REITで運用せず、オルタナで不動産投資をする方針なのかもしれない。

 

全体像としては、各資産への配分・回収において、国内株式(約8兆円回収)に関しては、主にTOPIXパッシブの売却が目立った。 2023年12月スタートのファンドへの資金流入は、それほど目立つものでは無かったが、2024年度以降でも配分が実施されていると思われ、足元では運用額が増加していよう。

 

投資主体別売買状況・現先合算(64週)-日経平均堅調ななか海外が大幅買い越し

6月第4週(624日~628日)の現物と先物の両取引を合算した投資主体別の売買は、海外が2週ぶりの買い越し(+6,100億円)、個人は4週ぶりの売り越し(+6,500億円)となった。

同週の日経平均は堅調。主力大型株の動きが良くなり、足もと弱かったトヨタやNTTなどにも見直し買いが入ったほか、新興グロース株にも資金が向かった。

リスクオンムードのなかで、海外は現先ともに大幅に買い越し。(現物+1,200億円、先物+4,800億円)

個人は反対に大幅に売り越した(現物-4,900億円、-先物1,600億円)。7月上旬にETF分配金捻出売りが控えていると各種報道などで伝わったこともあり、目先天井とみた売りが優勢だった。

四半期末の自粛期間で企業の自社株買いが入らず、事業法人は久々の売り越し(現物-700億円、先物-110億円)となった。

 

1】現在進行中のインデックスイベント 

2】今後のインデックスイベント

3】スケジュール一覧

 

 

1】現在進行中のインデックスイベント 

  • ETF分配金オペ(売り需要)/メイン78、10

  今年のETF分配金捻出売りは、メインの7/810で総額1.2兆円前後の売却を想定している。

  7/ 8 では、

【以降、会員様向け情報です】

原文URL
https://market.kiwameinvestment.com/column/mm/19978/